『悪魔が来りて笛を吹く』は1954年4月27日に公開された。東映、監督は松田定次、主演は片岡千恵蔵。詳細は「悪魔が来りて笛を吹く (1954年の映画)」を参照 悪魔が来りて笛を吹く 『悪魔が来りて笛を吹く』は1979年1月20日に公開された。製作・配給、東映。監督は斎藤光正、音楽は山本邦山、今井裕。主演は西田敏行[注 22]。
1979年版
監督斎藤光正
脚本野上龍雄
原作横溝正史
製作角川春樹
橋本新一(プロデューサー)
出演者西田敏行
宮内淳
斉藤とも子
二木てるみ
夏八木勲
鰐淵晴子
仲谷昇
音楽山本邦山
今井裕
主題歌榎本るみ「旅行く者よ」
撮影伊佐山巌
編集田中修
製作会社東映東京
配給東映
公開 1979年1月20日
上映時間136分
製作国 日本
言語日本語
配給収入7億3000万円[10]
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原作との相違
お種は小夜子と同一人物であり、東太郎(治雄)との複数犯行である。
東太郎の指が欠損しているという設定は無く、したがってフルートの運指に関するトリックも無い。
東太郎とお種は椿家でも兄妹と認識されている。
三島東太郎という偽名の由来は不詳だが、戦争中に英輔の当番兵だった人物(故人)の息子ということになっている。
原作とは逆に、治雄は利彦と妙海尼(俗名は駒子ではなく妙子)の子であり、小夜子が利彦と秌子の子供である。
治雄と小夜子は互いに異母兄妹であると知らされても別れることができず、小夜子はお腹に子供を宿したまま手首を切って自殺しようとした。治雄が自殺を止めるが、苦しみとショックのあまり彼女は流産した。
東太郎は英輔の須磨行きの往路に随行していたが、そのことは隠していた。それを金田一に見抜かれ、その様子を見ていた美禰子が激怒し、東太郎が美禰子と金田一を三春園まで案内することになる。東太郎は現地で合流した山下刑事と共に先に帰京し、金田一は板宿と福原(原作の新開地から変更)を調査した後、美禰子を帰らせて単独で淡路へ向かう。
妙海尼の死因は、息子・治雄の犯行を知っての首つり自殺に変更された。原作で妙海尼を殺害する飯尾は神戸や淡路島に現れない。
利彦が偽電報で皆を追い出したあと、早く帰ってきた美禰子に利彦との情事を目撃されてしまった秌子は、鎌倉の別荘に移ることを決意する。
東太郎(治雄)とお種(小夜子)は信乃を納戸に監禁して自分たちだけが鎌倉の別荘へ随行する。そして、2人から怒りと憎悪をぶつけられた秌子は、窓から飛び降りて自殺する。
砂浜で服毒による心中を図り、先に息絶えた小夜子の後を追うように虫の息の治雄の心情を慮り、金田一は妙海尼の自殺の事実を伏せて淡路島の母親は元気だと嘘をついて安心させる。
ラストシーンでは、妙海尼が墓守をしていた淡路島の墓地に治雄と小夜子の墓が建てられており、美禰子が金田一と共に訪ね、そのあと船で次の事件に向かう金田一に高台から別れを告げる。
キャスト
金田一耕助 - 西田敏行
椿秌子 - 鰐淵晴子
三島東太郎(河村治雄) - 宮内淳
椿美禰子 - 斉藤とも子
お種(小夜子) - 二木てるみ
新宮華子 - 村松英子
菊江 - 池波志乃
妙子(妙海) - 北林早苗
椿英輔 - 仲谷昇
山下(刑事) - 藤巻潤
目賀重亮 - 山本麟一
新宮利彦 - 石濱朗
お玉 - 京唄子
うめ - 村田知栄子
天銀堂店長 - 中田博久
お信乃 - 原知佐子
沢村(刑事) - 三谷昇
作造 - 中村雅俊
電報局局員 - 秋野太作
植松 - 角川春樹
雑炊屋 - 横溝正史
千代 - 中村玉緒(特別出演)
風間敏江 - 浜木綿子(特別出演)