恋愛
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このような情勢のなかで恋愛や性交渉を経験したことがない中年層が増加しつつあると分析する者もいる[30]。また、世の中に「モノ」が大量に溢れる中で、カップルの低俗化が指摘されることも増えた。次第に日本男性は女性に興味を示さなくなり(あるいは日本の女性というのは、自分が恋愛の対象にするほどの価値はない、と若い日本男性は冷静に(冷めて)判断するようになり)[要出典]、2006年には「草食系」という用語で、そうした(恋愛への意欲を感じない)男性が呼ばれるようになった。

近年は若い男女の恋愛離れが叫ばれており、日本テレビはその例として「交際相手が欲しい」と答えた新成人の割合が2000年は男性が91.6%、女性が88.5%だったのに対し、2016年は男性が63.8%、女性が64.2%だったこと、実際に交際相手がいる新成人が1996年は50%だったのに対し、2016年は26.2%だったことを挙げている。恋愛離れの原因として、非正規雇用の増加やソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の普及などが挙げられている。マーケティングライターの牛窪恵は「非正規雇用や年収が低い男性は『どうせ自分なんか』と自己肯定感が低く、自分から女性に声をかけようとしない」と分析。少子化ジャーナリスト白河桃子は「女性は出産を考えると、ある程度収入のある人と結婚したいと考え、相手に完璧さを求めるため、恋愛や結婚に慎重になる」と分析している。教育評論家尾木直樹は恋愛離れの原因をSNSの普及とし、「SNSの普及で全てがバーチャルになってしまい、若者の精神的な成熟だけでなく、身体的、性的な成熟も遅れている」と分析している[31]。一方、若者の恋愛離れは嘘であるとの指摘もある。東洋経済新報社は婚約者・恋人がいる者の割合の1982年から2015年までの推移を挙げ、「1980年代の水準に戻っただけ」と指摘している[32]他、草食系男子の増加も嘘であるとしている[33]

ネットゲームや動画編集ソフトなどデジタル化された空間では人間の音声や身振り手振りなどのコミュニケーションの中で不可避的に不自然さが含まれる部分が除去されており理想人物像が現実離れをした相手を望む様になっている。また、恋愛をした時にモチベーションが高まるメカニズムに対しての研究も進み、恋愛をしている時にのみ起こり得る脳内神経細胞の変化を人工的に作り出し活動力を向上させる方法も発明されつつある[要出典]。
現代日本の恋愛

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出典検索?: "恋愛" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2022年5月)

現代における恋愛の難しさには、史上初の性質とも言うべき要素があるという指摘がある。それは世界における「人権問題(子供の人権や男女平等思想を含む)」や、それに伴う「個人主義の台頭」が大きく関与していて、詰まる所「いい男といい女の定義が、社会によっていいとされていたものから、異性が本音でいいと感じるものへと変わっていった」[34]ことにより、「恋愛をする上での努力の指針」が曖昧になってきていることや、スマートフォン・インターネット・SNSなどの普及により、人との「ご縁」が大切にされなくなってきたことなどが挙げられる。また、近年の学校教育等では恋愛を禁止する風土はあっても推奨する風土がなかったこともあり、自ら恋愛を経験し上達していく一部の者たちが多くの異性たちを独占してしまう、上記の「恋愛格差」は、若者の価値観ならびに現代日本社会において深刻な問題となっている。一方で、恋愛をテーマとした国内・海外ドラマの視聴が広く普及しており、本来は体感するものであるが、平和社会において娯楽の分野へと変遷しており、病理的とでもいう日本の世相を見て取れている[要出典]。
モテ期

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「人生において、人は異性から好かれる(モテる)時期が3度ある」という都市伝説があり、それが俗に「モテ期」と呼ばれている。噂の出所は不明であるものの、多くの者達が実感した経験から囁かれ始めたものだと考えられる。これについて「人の成長過程と世の中の流行が一致した時期」であると考える者もいる。つまり、「人は時期によって価値観やセンスが変わり、同じように流行も変わっていく。多くの若者は必ず何らかの流行の影響を受けるので、その人自身の価値観やセンスが流行と一致する時期が生じやすい。流行は、多くの若者たちが高く評価する価値観なので、その流行が異性に好まれるものである限り、自然とその人も多くの異性に好まれることになる。この偶然の産物は、自分や流行の変化によってその噛み合わせを崩していく。この一連の変化がモテ期である」[35]という説である。
恋愛学

現代日本において、恋愛のノウハウを「学問」として考察し世に広めたのが、早稲田大学国際教養学部教授の森川友義である。上記の「恋愛格差社会」に一石を投じる彼の「人間の恋愛は科学的な研究が可能である」という思想は、彼自身の社会的地位も相まって、マスコミやインターネットで話題になっている[要出典]。
経済学

経済学では、合理的な人間は「効率」という基準で、1日24時間・金を仕事・恋・遊びに割り振っていると考える[36]。男性の場合、費用(女性とのデートに振り向ける時間・金)と便益(女性との恋愛から得られる満足)を比較して、便益が費用よりも大きいときに、その恋は「効率」的であると表現する[36]。これが経済学の基本的な思考である[36]

経済学者のロバート・フランクは、愛が合理的な計算にそぐわない側面があると指摘している[37]。フランクは、哲学者のブレーズ・パスカルの言葉を引用し「費用・便益を合理的に計算する人間には、人を愛することはできない」と指摘している[38]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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