恋におちたシェイクスピア
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配給収入 12億円[2]
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『恋におちたシェイクスピア』(こいにおちたシェイクスピア、Shakespeare in Love)は、1998年アメリカ合衆国イギリスロマンティック・コメディ映画
概要

ユニバーサル・ピクチャーズミラマックスの共同製作で、UIPが日本国内での配給を担当した。監督はジョン・マッデン。脚本はトム・ストッパード。主演はグウィネス・パルトロージョセフ・ファインズ第71回アカデミー作品賞ならびに第56回ゴールデングローブ賞 コメディ・ミュージカル部門作品賞ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作品。

ロミオとジュリエット』の初演を背景とし、若かりし日のウィリアム・シェイクスピアと彼を信奉する上流階級の娘ヴァイオラとの恋愛を描く悲喜劇恋愛映画。ヒロインの名は、シェイクスピアの喜劇で、妹が兄の名を名乗って男装する『十二夜』の登場人物ヴァイオラと同名である。作中にはシェイクスピアを始め、エリザベス1世クリストファー・マーロウなど、エリザベス朝を彩る歴史上の人物が多数登場する。また、トマス・ケントが女性であることを暴く陰気な少年ジョン・ウェブスターも実在の人物で、暗く残酷な作風で知られた劇作家である。
ストーリー

ペストが蔓延し劇場の閉鎖が相次ぐロンドン。長いスランプから脱したウィリアム・シェイクスピアローズ座で上演すべく『ロミオとジュリエット』の準備を行っていた。一方、芝居好きの資産家の娘ヴァイオラは、貴族との縁戚を望む両親のため、貧乏貴族のウェセックス卿との意に染まぬ結婚を前にしていた。ウェセックス卿は結婚の直後に、夫婦でアメリカの農園に移り住む計画を立てていた。

当時の演劇では、風紀上の問題があるとされて女性は舞台に立つことができず、女装した変声期前の男性俳優が女性を演じていた。ヴァイオラは男装してトマス・ケントと名乗り、劇団に潜り込んで、抜群の演技力でロミオの役を得る。ヴァイオラの男装はシェイクスピアの知るところとなるが、シェイクスピアはこれを黙認する。既婚者のシェイクスピアは、以前から女性の姿のヴァイオラに恋しており、2人は決して結婚できぬ間柄と知りつつ、忍んで逢う仲となる。このとき、ある若い貴族の男性に贈ったとされるシェイクスピアのソネット「君を夏の日に喩えようか」がヴァイオラに贈った詩として使われる。

芝居の準備は順調に進んでいたが、トマス・ケントが女性であることが、一座の面々や、王室の祝典局長の知るところとなってしまう。それ以来ヴァイオラは姿を消し、シェイクスピアがロミオ役を務めることになった。しかし本番当日、ジュリエット役の俳優が上演の直前に変声期を起こす。幕が開けられないと呆然とする一座の前に、結婚式を終えた直後のヴァイオラが駆けつける。かくして相手役のジュリエットの台詞が完璧に入っているヴァイオラが、「女装した男性の俳優」としてジュリエットを演じることになった。恋する2人はヴェローナの恋人を迫真の演技で演じ、芝居は大成功する。

終演の直後、禁じたはずの劇の上演を知った祝典局長が兵士を引き連れ、乗り込んでくる。だがそこに、お忍びで客席にいた芝居好きの女王エリザベスが現れる。女王は、一度宮廷で会ったことのあるヴァイオラに対し、「トマス・ケント」としての労いの言葉をかける。女王の臨席した芝居が風紀違反などありえぬとなって、一座は無罪放免される。

風紀紊乱の罪は免れたものの、神の前で誓った結婚の取り消しは女王にとっても成し得ないことだった。ヴァイオラはウェセックス卿の妻となる運命を受け入れて、アメリカに行くこととなる。ヴァイオラを失ったが、『ロミオとジュリエット』の大成功で劇作家としての名声を確立したシェイクスピアは、女王の命令で新たな芝居の制作を始める。『十二夜』と題するその新作喜劇の構想を練るシェイクスピアは、アメリカに渡ったヴァイオラの新しい人生を夢想する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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