カマキラスは妨害エネルギーを発信していた三角山を崩すと巨大な卵を掘り起こし、その卵の中からミニラが孵化する。3匹のカマキラスがミニラを攻撃しはじめたとき、そこへミニラの親であるゴジラが海岸から上陸してきた[14]。実験を失敗させた妨害エネルギーは、親を呼ぶミニラのテレパシーだったのだ。
実験所は壊滅し、洞窟に避難する楠見博士たち。伍郎は海岸で出会った美少女サエコが20年前に南方から日本軍が引き上げた際に島に残った日本人考古学者の娘であることを知る。サエコはすっかりミニラと仲良くなっていた。やがて実験チームを襲う熱病に、サエコは「クモンガの谷」の向こうにある「赤い沼」の水が特効薬であると教える。サエコの案内で水を汲みに向かう伍郎が見たものは、ミニラの腕白ぶりに手を余すパパゴジラの姿だった。
赤い沼の水で回復した楠見博士たちは、洞窟内に機材を移動させて再び実験を開始することを決意する[14]。だが、その一方でミニラを餌食にしようとするカマキラスと、ゴジラ親子の対決が激化。さらにクモンガが覚醒し、これに加わった[14]。そのクモンガが洞窟を襲い、一行は危機に直面する。最後の望みは、気象コントロールで島を凍結させ、怪獣たちが冬眠した隙に脱出することだった。
冷凍ゾンデと放射能ゾンデが再び打ち上げられて実験は成功し、気温が低下したことで大吹雪が島を包んでいく[14]。サエコとともに島から離れて歓声を上げる楠見たちの目には、クモンガを倒したゴジラがミニラと抱き合って雪の中で冬眠につく姿が映っていた。
登場怪獣
ゴジラ
詳細は「ゴジラ (2代目)#『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』」を参照
ミニラ
詳細は「ミニラ#『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』」を参照
カマキラス
詳細は「カマキラス#『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』」を参照
クモンガ
詳細は「クモンガ#『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』」を参照
登場人物
楠見博士(くすみ はかせ)[29][注釈 5]
ゾルゲル島気象コントロール実験隊の隊長[49]である気象学者[47][注釈 6]。
松宮 サエコ(まつみや サエコ)[50]
ゾルゲル島を調査していた考古学者である松宮博士の娘[出典 11]。父とともに島に住んでいたが、7年前に博士が死亡してからは一人で洞窟に暮らしていた[出典 11]。母はサエコの出産後に亡くなっている[51]。
真城 伍郎(まき ごろう)[52]
フリーの記者[53][52]。気象コントロール実験を取材するため、単身パラシュートでゾルゲル島に降下[出典 12]。取材は楠見博士に断られるが、藤崎の助言により雑用係として島に滞在する[52][48]。
藤崎(ふじさき)[54]
気象コントロール実験隊の副隊長[出典 13]。いかなる事態でも冷静さを失わず、隊員たちのまとめ役を務める[出典 13]。
森尾(もりお)[56]
気象コントロール実験隊隊員[出典 14]。実験以前から楠見の研究室に勤めており、楠見を「オヤジ」と呼ぶ[56][48]。
演じた佐原健二は、帽子のツバを折り上げることで、陽気な人物であることを強調している[58]。
古川(ふるかわ)[59]
気象コントロール実験隊隊員[出典 15]。森尾と同様、楠見の実験室から参加したが、孤島での生活に耐えきれずノイローゼとなる[出典 15]。
小沢(おざわ)[61]
気象コントロール実験隊隊員[61]。楠見に憧れて実験隊に参加する[61]。
田代(たしろ)[62]
気象コントロール実験隊隊員[62]。
鈴木(すずき)[63]
気象コントロール実験隊隊員[63]。
登場武器・メカニック
気象コントロールタワー[出典 16]
ゾルゲル島シャーベット計画の主要設備[67]。基地から離れた場所に2基設置されている。上部のパイプから沃化銀を噴出し、人工雲を発生させる[66]。
造形物は、ミニチュアのほか、入り口部分の実物大セットが2基共用で作られた[68]。ミニチュア上部の噴射部分にはロッキージョイントを用いている[69]。
冷凍ゾンデ[70][71]
気象コントロール実験に用いられる気球[71]。