心理学
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20世紀初頭には、無意識と幼児期の発達に関心を向けた精神分析学、学習理論をもとに行動へと関心を向けた行動主義心理学とが大きな勢力であったが、1950年代には行動主義は批判され認知革命がおこり、21世紀初頭において、認知的な心的過程に関心を向けた認知心理学が支配的な位置を占める[6]。現在の心理学の停滞は、『心』という働きと、『神経』という物質的構造を混同した、ドイツのヴィルヘルム・ヴントに端を発しているとも言われている。このことが、心理学を複雑化させ停滞させている主な要因だとの見解も存在する。
語源と定義「心理学の歴史#語源と初期の語法」も参照

語源は、や魂を意味する古代ギリシア語のプシュケー(ψυχ? )と、研究や説明を意味するロギアとでの、プシューコロギア(psychologia)である[3]

現在の心理学の用語の意味は、心理学の教材である『ヒルガードの心理学』では「行動と心的過程についての科学的学問」とされ[2]、2012年の『心理学大図鑑』では「心や行動の科学を研究する」という意味であるとされる[3]アメリカ心理学会(APA)は「心と行動の研究」と定義している[1]

ギリシャ文字Ψ(英:PSI)が心理学の象徴として、しばしば用いられる。
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この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2015年9月)

大きくは、基礎心理学と応用心理学に大別される。
基礎心理学

科学的経験主義の立場から観察実験調査等の方法によって一般法則の探求を推し進める。
基礎心理学の下位分類


一般心理学(標準心理学)

知覚心理学

認知心理学

学習心理学

発達心理学

乳幼児心理学

児童心理学

青年心理学

老年心理学


人格心理学

異常心理学

社会心理学

比較心理学

深層心理学

生理心理学

神経心理学

言語心理学

計量心理学

数理心理学

生態心理学

色彩心理学(英語版)

自己心理学

応用心理学

基礎心理学の知見を活かして現実生活上の問題の解決や改善に寄与する。
応用心理学の下位分類


臨床心理学

教育心理学

学校心理学

産業心理学

産業保健心理学

犯罪心理学

法廷心理学

災害心理学

家族心理学

交通心理学

観光心理学

スポーツ心理学

軍事心理学

環境心理学

経済心理学

恋愛心理学

歴史詳細は「心理学の歴史」を参照
永遠の哲学「永遠の哲学」も参照

文字が発明される以前から伝承されるヴェーダは、直接的に感覚する経験を対象とし、自己の内的な観察を極度に純化させ、智慧と呼ばれる精神の状態を目指した。主に東洋に広く存在する心理学である。1980年代以降に、トランスパーソナル心理学が研究対象としている。

この流れにない西洋の心理学の伝統は、外側から様々な対象を理性的に観察することによって法則性を見出すといった、実験主義的なものである。
ギリシャ哲学からの起源

1912年の大槻快尊の『心理學概論』では、古くはタレスの哲学でも心について付言されているが、心理学の開祖と呼べる哲学者は「心は脳髄にあり」と述べたアリストテレスであり、哲学から心理学へ独立した学問へと小径を開いたのはルネ・デカルトであり、そして、心理学という全く別の科学的な学問を成立させたのはジョン・ロックであると云ってよい、としている[7]

紀元前4世紀にアリストテレスは Περ? Ψυχ?? ペリ・プシュケース(『心について』『霊魂論』)にて、血流怒りが無関係ではないことから[8]、心身不分離とした。

それに対し、後の17世紀にルネ・デカルト心身二元論を提唱し、「魂は非物質的で身体は物質的だが、動物精気というもので身体を機械的に動かしている」とした[9]。デカルトは、「動物は反射によって動く機械でしかない」としたが、現在では遺伝や感覚の研究によって、動物も意識を持っていると考えられている[10]

ジョン・ロックは、ニュートン物理学の登場によって、分子から成り立つ物質と、心的なイメージを成り立たせる感覚と、不滅の魂を仮定した。「心の哲学」も参照
心理学の創成期「催眠」も参照

18世紀には、ドイツのフランツ・アントン・メスメルが、動物磁気説による治療行為を行い、1779年に『動物磁気の発見と回想』を出版し、後の催眠へとつながっていった[11]。心理療法におけるラポールの概念などもこの流れで生まれた。

1870年代には、ドイツのヴィルヘルム・ヴントと、アメリカのウィリアム・ジェームズは、心理学の研究室を設け、心理学の諸理論を提唱した。ドイツのヴィルヘルム・ヴントが実験心理学の父と呼ばれ、アメリカのウィリアム・ジェームズも心理学の父と呼ばれることもある[5]

ヴントは1879年にライプツィヒ大学に研究室を創設し、彼の言う実験心理学とは、内観として自己観察的な思考や感情の出来事を記録することであった[5]


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