心理主義
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戦後日本道徳教育では、読み物資料と呼ばれる副読本などの教材を用いた登場人物の気持ちを理解・想像させる形の授業が行われている場合が多い[1]。ここでは、「問題を個人の内面・心理に還元」[2]する立場が心理主義であるとされる。この傾向は、文部科学省が全国の中学校に無償配布した『心のノート』において顕著である。

これは戦前修身科教育における徳目主義による徳目の押し付け[3]への批判や、『中学校学習指導要領』の「第3章道徳 第1 目標」で「道徳的な心情、判断力、実践意欲と態度などの道徳性を養う」ことが目標とされていることが影響している。

こうした傾向に批判する意見もあり、金沢大学教授の松下良平は著書『知ることの力?心情主義の道徳教育を超えて』において、「気持ちを問う」道徳教育を、道徳は偽善だという考えを子どもたちに植え付けかねないと指摘している[4]
脚注^ 貝塚、2009、157ページ
^ 貝塚、2009、160ページ。この言葉自体は小沢牧子・中島浩壽『心を商品化する社会』(洋泉社、2004年)の92ページからの引用である。
^ 貝塚、2009、158 - 159ページ
^ 貝塚、2009、158ページ

参考文献
道徳教育における心理主義


貝塚茂樹『道徳教育の教科書』(学術出版会、2009年3月25日、237ページ、
ISBN 978-4-284-10175-2

関連項目

テオドール・リップス

外部リンク

山崎庸佑「心理主義」(Yahoo!百科事典)


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