徳川美術館
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建物

徳川美術館本館と南収蔵庫の建物は、吉本与志雄の設計により1935年に竣工した帝冠様式(和風の屋根や外観をもった洋式建築)のデザインの建物で、造形の規範となっているものとしてそれ自体が1997年6月12日に国の登録有形文化財(建造物)に登録されている[23][20]

また、2014年10月7日には美術館の敷地内に建つ、心空庵及び餘芳軒、餘芳軒東屋、山の茶屋の3件が造形の規範となっているものとして国の登録有形文化財(建造物)に登録されている[24][25][26]
主な収蔵品

収蔵品は駿府御分物徳川家康の遺品)など尾張徳川家伝来の大名道具や徳川将軍家や一橋徳川家、蜂須賀家など他の大名家の売立てでの購入品、名古屋の豪商であった岡谷家や大脇家、高松家をはじめとする篤志家らからの寄贈品など。2023年現在で、国宝9件、重要文化財59件、重要美術品46件を収蔵し[27][注 4][注 5]。総収蔵点数は、1万3千件にのぼる[28]。国宝・源氏物語絵巻のほか、西行物語絵巻、豊国祭礼図屏風、「初音の調度」などの所蔵品で知られる[29]

なお、本美術館所蔵の国宝・重要文化財の所有者は公益財団法人 徳川黎明会(法人所在地は東京都豊島区)とされているため、統計上は美術館所在地の愛知県ではなく、法人所在地の東京都の文化財としてカウントされており、美術館の建物は名古屋市の文化財としてカウントされている[30]
千代姫所用の婚礼調度

3代将軍徳川家光の長女千代姫が数え年3歳で尾張家2代藩主徳川光友に嫁いだ際の婚礼調度類[29]。『源氏物語』の「初音」「胡蝶」の巻にちなんだ蒔絵を施した、棚、化粧道具、文房具、香道具などの一揃いである。室町時代以来、代々皇室将軍、大名などの調度を手がけてきた蒔絵師・幸阿弥家足利義政近習・土岐四郎左衛門道長が義政の命で蒔絵を習得し、蒔絵師となった一族[31])の10代長重が、千代姫の誕生した寛永14年(1637年)から3年をかけて制作したものであることが知られ、当代最高の蒔絵師が、あらゆる技法を駆使して制作した名品である[32][33]
国宝

紙本著色
源氏物語絵巻 15巻(絵15段、詞16段)[34][注 6]

婚礼調度類(徳川光友夫人千代姫所用)(明細は後出)

初音蒔絵調度 47種

胡蝶蒔絵調度 10種

蒔絵香箱 5合

蒔絵伽羅割道具 一対

長持 2棹

長袴 2腰

長刀 中身共 一対

糸巻太刀 中身、袋共 1口

脇指拵 1口

(以下、附指定)

油箪 2枚

文箱袋 11口

詰物 4本

霊仙院道具目録 1巻

建中寺霊仙院道具目録 3冊


太刀光忠

太刀 銘国宗

太刀 銘正恒

太刀 銘長光(名物遠江長光)

太刀 銘来孫太郎作(花押)正応五□辰八月十三日以下不明

短刀 無銘正宗(名物庖丁正宗)

短刀 銘吉光(名物後藤藤四郎

国宝源氏物語絵巻より

蓬生

柏木二

横笛

橋姫

早蕨

宿木二

宿木三

横笛 詞書

重要文化財風俗図屏風(伝・本多平八郎姿絵、部分図)重要文化財
垂迹

石清水八幡宮縁起絵(伝大山崎離宮八幡利益図)絹本著色

大和絵絵巻

はいすみ物語絵巻 紙本著色

はつきの物語絵巻 紙本著色 12面(絵6面詞6面)

西行物語絵巻 紙本著色

天皇摂関影図 紙本著色 2巻

破来頓等絵巻[注 7] 紙本著色


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