徳川家康_(NHK大河ドラマ)
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その第一候補は当時の大人気歌手沢田研二である。この出演依頼に沢田も所属事務所の渡辺プロダクションも大乗り気だった。早速スケジュールの調整が行われたが沢田の予定はすでに先の先まで埋まっており、拘束時間の長い時代劇大河の入り込む余地はほとんどなく、「出演不可能」の結論が出されたのは配役発表の1週間前だった[2][注 1]。トップ演出の大原誠はじめスタッフは急遽大物スターの起用を諦め、新人採用の方針に転換。時任三郎などが候補に挙がったが、最終的に端役ながら大河ドラマ出演の経験があり、3年前に連続テレビ小説『なっちゃんの写真館』でヒロインの夫・西城亮平役の滝田とも共演済みで、NHKスタッフには既にその実力が認知されていた無名塾所属の役所広司に決まった。放送後、NHKには問い合わせの電話が殺到、評判となった。送られてきたファンレターも番組出演者中最大量だった。「役所君の持つ、精悍さの中にある優しい瞳に我々は賭けたのだ」というスタッフの意気に応えた[1]

戦のシーン

ドラマの戦のシーンのロケは富士山麓と御殿場市で10日間かけて撮影された。兵士役はエキストラを招集し東京からバスでロケ地へ送迎していたが、撮影3日目に東名高速道路で起きた事故の影響で足止めに遭い、撮影の遅れが懸念された。やむを得ずチーフプロデューサーの澁谷康生をはじめ現場のスタッフ20名が衣装をつけ雑兵役に扮して撮影に臨み、6時間遅れでエキストラを乗せたバスが到着するまで、撮れることが可能なシーンを撮影して急場を凌いだ[3]
あらすじ

戦国時代、織田信長豊臣秀吉とともに三英傑と称される英才、徳川家康。家康は、三河松平家出身であり、幼少の頃より今川・織田という二大国の辛い人質生活、相次ぐ戦の日々、あるいは信長・秀吉への臣従を経て、乱世を終結に導くべく最後の苦難に挑んでいく。
出演
徳川家の人々
徳川家康 (とくがわ いえやす)
(竹千代→松平元信→松平元康→徳川家康)演:滝田栄(幼少?青年期:山崎晃一→加瀬悦孝→松田洋治)主人公。三河の一大名から身を起こし、幾多の困難を乗り越えて天下人に登り詰め、江戸幕府初代将軍となった。乱世に翻弄され続けた苦い経験から、泰平の世を望む気持ちは誰よりも強い。泰平への願いを込め、「厭離穢土欣求浄土」の旗印を掲げて戦場に臨む。本質的には温和な性格だが、武将として時には非情の決断をせざるをえないことをわきまえている。実の息子である信康と忠輝を処断する際に悩み苦しむ父親としての姿と最後まで秀頼と淀を助けようとしたが、排除したい秀忠とその側近との温度差も描かれていた。
松平広忠 (まつだいら ひろただ)
演:近藤正臣家康の父。岡崎城主。織田・今川という二大勢力に挟まれた状況で、綱渡りの領国経営を余儀なくされる。
伝通院
(於大→伝通院)演:大竹しのぶ水野忠政の娘で母は華陽院。広忠の正室で家康の母。家康を産むが、しばらくして離縁され久松弥九郎に再嫁する。
華陽院
演:八千草薫水野忠政の妻として信近や於大などを産むが、松平清康に求められ、断りきれなかった忠政が離縁したため清康に再嫁する。家康の祖母としてその幼少期から見守りつづけた。駿府で亡くなる。
勘六
演:宮川陽介家康の異母兄。
お久
演:高橋恵子広忠の側室で勘六の生母。広忠が真喜姫を継室に迎えると暇を願い出た。
お春
演:石田えり広忠の側室。岩松八弥のいとこ。
真喜姫田原御前
演:大城えりか於大離縁後の広忠の継室。戸田宣光の娘。
家康の正室・側室
築山殿
(瀬名(鶴姫)→築山殿)演:池上季実子家康の正室。今川義元の姪で信康・亀姫の生母。義元の命により家康と政略結婚する。名門今川家の出であることを誇りとしており、義元を討った信長を憎んでいる。そして信長に従属し続ける家康との夫婦仲も冷めていく。ついには我が身と信康の安全を条件に武田家と密約を結ぶに至る。発覚後は家康は哀れみから斬ることが出来ず、浜松に蟄居させ気が触れたという事にして生涯を送らせようとしたが、護送中に今までの振る舞いや今川の縁者という不満と信長の報復を恐れた家康の家臣に斬り殺される。
朝日姫
演:岩本多代家康の継室。秀吉の実妹。家康の臣従を望む秀吉の政略により、前夫と離別させられた上で家康と再婚する。その後は秀忠を溺愛しそれを生き甲斐としていたが、京で大政所と再会している折に病気で倒れ、その後駿府に戻ることなく亡くなる。
お愛
演:竹下景子家康の側室、秀忠・忠吉の生母。家康の初恋の女性である吉良御前と瓜二つの風貌で、家康が最も寵愛した側室。北条討伐の前に亡くなる。
お万
演:東てる美家康の側室、秀康の生母。築山殿に嫉妬され折檻されたが、作左衛門に保護される。
茶阿局
(お浅→茶阿局)演:武原英子家康の側室、忠輝の生母。
阿茶局
演:上村香子家康の側室。実務能力が高く、奥向きの差配を任される。また家康の秘書的役割も果たす。
家康の子女
徳川信康
演:宅麻伸(幼少?青年期:田島和典→我妻光弘)家康の長男。通称は「岡崎三郎(おかざきさぶろう)」。英邁な気性で家康や徳川家臣たちからの期待を一身に背負うが、男を産めなかった五徳を殴りつけたり、領民や僧侶を気まぐれで切り殺すなどの乱行沙汰も多く信長に排除の口実を与えてしまう事になる。
亀姫
演:原日出子家康の長女。奥平九八郎に嫁ぐ。この婚儀は九八郎の最初の妻おふうを犠牲にするものだったため、父家康は婚儀を進めつつも心を痛めた。
結城秀康
演:堀秀行家康の次男。


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