影武者_(映画)
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勝新太郎の降板劇など公開前から話題を呼び、当時の日本映画の歴代映画興行成績配給収入)1位を記録し、1983年公開の蔵原惟繕監督『南極物語』に抜かれるまで破られなかった[5][6]第33回カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞し[7]第53回アカデミー賞外国語映画賞美術賞の2部門にノミネートされた[8]
あらすじ

天正元年 (1573年)、その勇猛を恐れられる武田信玄とその軍勢は、東三河野田城を攻め落とそうとしていた。しかしある夜、信玄は城内から狙撃され、上洛の野望叶わずして死す。自己の死は秘匿し、幼い嫡孫(竹丸)が成長するまで3年は動かずに領地を固めてほしい、との遺言を残す。

信玄亡き後を託された信玄の弟・武田信廉と重臣らは、信玄の死を内部にも明かさず、死刑寸前のところを信廉が拾ってきた信玄に瓜二つの盗人を、信玄の影武者として立てることにする。盗人は盗み癖を見せて逃げようとしたため一度は解任されるものの、信玄が死んだこと、かつその死が織田信長徳川家康の間者にばれたところを目撃すると、以前対面した折に受けた信玄の威厳や、助命の恩義を思い出し、自ら影武者になることを重臣たちに土下座して願い出る。

信玄として屋敷へ戻った影武者は、嫡孫竹丸や側室たちとの対面を危ないところを見せながらも果たし、やがては評定の場においても信玄らしく振舞って収めるなど、予想以上の働きを見せていく。しかし信玄の存命を疑う織田信長や徳川家康は、陽動作戦を展開しだす。それに対し諏訪勝頼は独断で出陣し、武田家内には不協和音がもたらされる。勝頼は側室の子ゆえ嫡男とはみなされず、自身の子竹丸の後見人とされており、かつ、芝居とはいえ下賤の身である影武者にかしずいて見せねばならぬなど憤懣やる方なかった。

しかしある日、影武者は信玄の愛馬から振り落とされ、川中島の戦い上杉謙信につけられた傷がないことを側室に見られてしまい、ついにお役御免となる。重臣らはやむを得ず、勝頼を武田家の総領とすることを決定するが、功にはやる勝頼は重臣たちの制止を振りきり、長篠で、織田・徳川の連合軍と相対する。三段構えの敵鉄砲隊の前に武田騎馬軍の屍が広がる中、影武者だった男は槍を拾い上げ、ひとり敵へと突進していく。

戦が終わり、男は致命傷を負いながらも死屍累々の戦場の中を徘徊し、喉を潤すべく河に辿り着くと、河底に沈む風林火山の御旗を見つける。男は御旗に駆け寄ろうとして力尽き斃れ、その屍は河に流されていく。
キャスト

武田信玄、影武者:仲代達矢(予告編、本編)勝新太郎(特報)

武田信廉山ア努

諏訪勝頼萩原健一

土屋宗八郎:根津甚八

山縣昌景大滝秀治

織田信長隆大介

徳川家康油井昌由樹

お津弥の方:桃井かおり

於ゆうの方倍賞美津子

馬場信春室田日出男

内藤昌豊:志浦隆之

跡部大炊助清水?治

原昌胤清水のぼる

小山田信茂山本亘

高坂弾正:杉森修平

武田竹丸:油井孝太

森蘭丸:山中康仁

竹丸付き老女:音羽久米子

丹羽長秀:山下哲夫

雨宮善二郎:阿藤海

托鉢僧:江幡高志

原甚五郎:島香裕

傀儡子:田辺年秋


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