2010年代後半以降は各地で女性のひきこもり当事者に焦点を当てた支援や当事者団体の動きが活発化している。例えば京都では有料老人ホームなどを運営する「日本いのちの花協会」が、女性のひきこもり当事者を対象としたシェアハウス「さくら荘」を始めたり[25]、仙台では先述の「ひきこもりUX会議」に触発されて、宮城県内の女性らが「ひきこもりLadyの会」を結成し、仙台市男女共同参画推進センター「エル・ソーラ仙台」で定期的に会を催している[26]。
その一方で2015年には「ひきこもりを自立させる」と称する悪質な業者(引き出し屋)がひきこもり当事者の女性に暴行する事件[27]も発生している。
引き出し屋詳細は「引き出し屋」を参照
引きこもりの解決を謳う業者の中には、本人を無理やり連れ出し施設に収容し、さらに施設においても人権を侵害されるようなケースがあり、「引き出し屋」または「引き出し業者」として問題視されている[28]。引き出し屋の施設に入れられた引きこもりが、精神的なストレスによるPTSD(心的外傷後ストレス障害)や引きこもりの悪化、自殺企図に至るケースもある[29]。 2022年12月8日、偏見や無断撮影などを行うことに対して、弁護士、精神科医、当事者らが『ひきこもり報道ガイドライン』を発表した[30]。 発達障害や自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群)を抱える人物は対人関係を苦手とし、引きこもりになりやすい。これらの障害を抱える人物の就労の方法としてテレワークの活用が注目されている。長年自閉症スペクトラム障害を抱える人物の支援を行ってきたシカゴスクール
報道
引きこもりと発達障害
ポーランドで行われた調査でも、テレワークによって自閉症スペクトラム障害を抱える労働者が、障害の程度に対応した柔軟な労働時間の設定、対人関係を巡るストレスからの解放などの恩恵を受けたという調査結果がある[33][34]。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 吉川幸次郎『宋詩概説』には「弾劾されて失脚し、遠く江蘇の蘇州に、別荘を買って『蹌浪亭』と名づけたのにひきこもり」(岩波文庫版124頁、初出1962年)とある。横山光輝の『三国志』(希望コミックス版24巻、潮出版社、1981年)にも諸葛亮の台詞として「これは隆中にひきこもっているころ聞いたのですが」といった用例がある。
出典^ “Behind the rise of Japan's recluses”The Japan Times Dec 20, 2019(2023年4月4日閲覧)
^ a b ひきこもり推計146万人 内閣府調査 理由「コロナ」2割『読売新聞』朝刊2023年4月1日2面
^ 「中高年ひきこもり61万人 内閣府が初調査」日本経済新聞(2019年3月29日)2023年4月4日閲覧
^ 「推計61万人!中高年のひきこもり」NHK(2019年4月10日)2023年4月4日閲覧
^ まず知ろう!「ひきこもりNOW」!厚生労働省(2023年4月4日閲覧)
^ a b c d “中高年のひきこもり”の過半数が女性…「見ないふりをされてきた女性の声が顕在化」”. FNNプライムオンライン. 2023年5月15日閲覧。
^ a b c d “中高年のひきこもり、半数超が女性 国の調査に「ようやく実態が…」”. 朝日新聞デジタル. 2023年4月5日閲覧。
^ “全国で推計50万人! 40歳以上の"ひきこもり中年"たちは、なぜ公的支援の対象から外され続けてきたのか?”. 週プレNEWS. (2018年10月28日). https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2018/10/28/107403/
^ 「中高年ひきこもり61万人 初の全国調査、若年層上回る」朝日新聞デジタル(2019年3月29日)
^ ミザントロープ コトバンク