近的の的場を説明する。
?(安土)
的を候串(ごうぐし)で刺し立て、矢を受け止めるための土盛り。安土には主に川砂または土が使用され、川砂や山砂、大鋸屑(おがくず)を適度に混ぜ合わせ、50度前後の傾斜をつけ盛る(塩分を含む海砂は矢が錆びる原因となるので好まれないが、よく洗って混ぜることはある)。土が持ち込めない場所では土以外の素材が用いられる。道場から発射される矢を受け止める。射られた矢が的から外れた場合、安土がクッションの役割を果たし矢が変形しないようにする。的に的中した場合もほとんどの場合的を貫通し安土に刺さるので、外れた場合と同じような役割を果たす。
看的所
安土の脇にあり、競技の際に看的をする者が詰めたり、的や安土を整備するための道具を収納したりする部屋または小屋。
矢除板
矢が的場の屋根を飛び越して場外に出るのを防ぐ装置[2]。このほか「防矢ネット」を設置したり、窓がある看的所には「アクリル板」や「強化ガラス」を設置したりするなど、一般に弓道場では安全のための配慮がされている。
付帯設備
投光器
夜間に照明器具によって矢道や的場を照らし、的や矢をわかりやすくする。
巻藁室
巻藁を常設した部屋。矢が巻藁をはずれると壁や窓ガラスが破損するので背後に畳を立てる。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 他に50、70、90メートルがあるが、多くの弓道場は60メートルで設計されている。
出典^ a b c d e f g h 建築思潮研究所『建築設計資料 (41) 体育館・武道場・屋内プール』建築資料研究社、1993年、15頁。
^ a b c d 建築思潮研究所『建築設計資料 (41) 体育館・武道場・屋内プール』建築資料研究社、1993年、16頁。
表
話