建設
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一方、日本では、承和7年(840年)に完成した『日本後紀』が初出である[5]
「建設」の使用

「建設」は、土木や建築に限らず、新たに作ることを意味した。1883年の『経国美談』での「高等裁判所を建設しある地なり」のように建築に用いた例もあるが、『公議所日誌』の「明治二年五月」の項の「自首律を建設し」のように土木・建築以外に用いられた例も知られている[6]。なお、中国にも「建設」という語はあるが、中国では本来、土木や建築の意味はなく、白川静の著作によると「建」は国をたて都をつくる意味を持つ字で「設」は神前に誓う意味と指摘がある[要出典]。

明治に入り政府は太政官のもとに内務省を設置し、土木寮を置く。土木寮は土木局に改称され、第二次大戦後、内務省土木局は後に置かれた都市計画局と合併し国土局と再改称されていた。その後、内務省解体により国土局が独立して1948年(昭和23年)1月1日に発足した建設院(後の建設省。現・国土交通省の前身の一つ)が「建設」の付く名称を名乗った。

一方、民間では政府機関に先んじて、1946年(昭和21年)に大倉土木組が「建設」の語を採用して大成建設に改称している。同社では、「建設」という語は建築と土木の両方を表す新語として英語の"constructionから訳出したもので、同社が初めて社名に採用したとしている[7]

その後、「組」から「建設」への社名変更が盛んになり、続いて建設業、建設業界の表現も生まれた。この頃に「建設」に土木と建築を併せ持つ概念が定着。建設のつく名称・用語は、建設事業、建設工事、建設技術、建設法規、建設会社、建設部、建設事務所、建設マネジメント等へと広がった。例えば、月刊誌「建設物価」誌は1952年(昭和27年)に創刊されており、その発行元は1955年(昭和30年)に名称を建設物価調査会としている[8]
建設事業と建設工事
建設事業

建設事業とは、建工事を伴う社会基盤の整備をさす。
建設工事詳細は「建設工事」を参照

現在において、建築工事土木工事は、企業や管轄行政、法律において重複したり区分が違う場合がある。

鉄塔などである高さが備わるもの、ダムなどに備わるエレベーターシャフト排水機場の施設建屋、衛生管理処理施設(汚水処理場など)、樋門の管理建屋など、また地下街など、屋根がついていて、人が中に入ることができる工作物に関しては、建築基準法による「建築物」にあたるため、工事区分や行政の取り扱いは土木工事であっても、また土木構造物の範疇であっても一定の規模なら建築確認申請が必要になり、建築士が設計に当たる必要がある。土木構造物の設計自体は建設コンサルタントが担当する。工事区分や行政の取り扱いは土木工事である。また基礎工事は建築、土木ともに重要でありほとんど全ての工事に伴うが、工事区分としては土木工事である。
建設業法による建設工事区分
詳細は「建設業#建設工事の業種一覧」を参照
出典[脚注の使い方]^ 木工寮とは コトバンク
^ 土工司とは コトバンク
^ 普請とは コトバンク
^ 作事とは コトバンク
^ 古木守靖 (2014年9月10日). “「土木」の由来”. 土木学会. 2021年3月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月28日閲覧。
^ 建設とは - コトバンク
^ “理念と沿革”. 大成建設株式会社. 2016年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月28日閲覧。
^ “歴史”. 一般財団法人 建設物価調査会. 2020年11月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月28日閲覧。

関連項目

建設業

建設業法

ゼネコン - 日本の企業一覧 (建設)

建設コンサルタント - 日本の建設コンサルタント一覧


建設科建設学科建築学科

建築科

土木科


日本の建設に関する資格一覧

工事契約に関する会計基準

外部リンク

『建設
』 - コトバンク










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