幸福
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外向的であること[25][27][28][29]、であると指摘されている

また、人は価値のある活動に積極的に参加し、自身のゴールをめざして前進するときに、より多くの幸福を感じることができる[30]。精神的安定は外向性よりも幸福の重要な決定因子であり[28][31]、根性などの規律も幸福と相関する[25][28][29][32][33]。このため、不安から遠ざかり、曖昧さに寛容であることも重要である[34]。自己超越性と変化に対する寛容性も幸福とわずかながら関連してい[25][35]。さらに、感じる能力が強い人ほど幸福である[36]。したがって、感情的知性[37]自己同情[38][39]は幸福を促進する。介入方法は、一般的に対面介入の方が有望な効果を示している[40]
介入方法
感謝介入法
[41]

人を3つのグループに分け、それぞれのグループの各人に次のようなことを記録することを課題として与える。

第1グループには「最近1週間のうちに感謝したこと」。

第2グループには「面倒に思えたこと」。

第3グループには「起こった出来事」。

この実験を開始して9週間後に調べてみると、満足度が最も高かったのは、第1グループ、すなわち最近1週間のうちに感謝したことを記録しつづけたグループであった。このグループの人々は他のグループに比べて健康状態も良好である、という結果が出た[42]。このような手法を感謝介入法という。
親切介入法

人を2つのグループに分け、それぞれのグループに次のようにさせた。

片方のグループの人には、誰かに親切を行なって、かつ、それを記録するように指示する。

もう片方のグループの人には、特には親切は行わせない。

これを親切介入法と呼ぶ。この介入の1ヶ月前と1ヵ月後の幸福感を調査したところ、誰かに親切を行い、それを記録したグループのほうが幸福感が高かった[42]

「感謝しましょう」「ひとに親切にしましょう」といったことは、古来、多くの宗教や道徳などで説かれていることであるが、こうしたことには実は深い道理があり、感謝された側の人や親切にされた人を幸せにするだけでなく、感謝している当人や親切を行っている当人にも直接的に幸福をもたらしていることが、実証的な科学の方法でも証明されるようになってきているのである[42][43][44]対面介入が最も有望な選択肢であり[40]、自分自身への親切も同様に効果的である[43]

統計的な文献分析によると、以下のような介入も幸福度の向上に関連している:

ベストセルフ介入法[45]

回想介入法[46][47]

ポジティブ心理学介入法[48][49][50][51][52]

やりがいのある楽しい活動への参加介入法[53]

強みの自覚介入法[54]

ヨガ介入法[55]

余暇介入法[56]

幸福と健康大自然に囲まれることは、幸福度の向上と相関関係がある[57]2021年国際摂食障害学会誌によると、幸福度を向上させる食べ方のひとつは、直感に従い、栄養価を気にせず好きな時に食べるという人間本来の食べ方に戻ることであるという[58]

ハーバード大学医学部によると、不幸と強く関連している健康状態の悪さを考慮に入れたとき、不幸だけでは寿命が短くなるわけではない[59]。しかし、実際には健康状態の悪さと不幸は密接に関係しているため[60][61]、幸せな人は一般的に健康である。研究によると、平均して、人々の一般的な幸福レベルの50%は遺伝によって決定される。しかし逆にいうと、40%は人の管理下にあり、残りの10%は状況によって異なるということになる。ハーバード大学医学部によると幸福を改善する方法は[61]
を見ること[62]

幸せな体験にお金を使うこと[63][64][65][66]

幸せな人と一緒にいること。

感謝すること。

友人や家族との親密な関係を築くこと。

定期的に親切な行為を行うこと。

ボランティア活動をすること。

若い頃の趣味を再開すること。

家事の委任などの時間節約にお金を使うこと。

いつもと違う帰り道を辿るだけでいいから、新しいことを経験すること。

選択肢を少なくすること。

国際摂食障害学会誌によると、直感的な食事、つまり食べ物の栄養価をあまり気にせず、お腹が空いたときだけ食べることは、幸福感の増加とも関連しているという[58]。子供にとって睡眠の質は幸福感にとって重要であり[67]、自尊心の維持は国際移住者の幸福にとって重要である可能性がある[22]瞑想[68]マインドフルネス[68][69][70]、ヨガ[71]身体活動[72][73]は幸福感を向上させ、身体的魅力も幸福感と関連している[74]
幸福と仕事時間管理は幸福感にも良い影響を与える[75]

幸福が成功につながるというのは、学界ではわりと一般的な認識であり、数多くの研究が幸福が成功につながることを示している[76][77][78][79][80]。職場の幸福は、個々の従業員と組織全体のパフォーマンスを向上させ、イノベーション、生産性、エンゲージメント、保持、および仕事の質を向上させる[81][82]。つまり、幸せな人はより積極的で生産的であり、より質の高い仕事をする[83]。その上、仕事で幸せな人はより早く昇進し、失業する可能性が低くなる[84]。言い換えれば、従業員の幸福を促進する職場では、生産性と革新、顧客ロイヤルティの向上、離職率の低下などの収益のメリットがある[85]。そのため、会社への信頼性[86]柔軟な勤務形態[87]時間管理[75]は幸福度を高める。


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