非相対論的な量子論では、自由粒子のエネルギー固有状態は平面波となる。また自由粒子のハミルトニアンと運動量が可換であるため、運動量の固有状態も平面波である。つまりエネルギーと運動量についての同時固有関数となっている[13]。量子論においても平面波は、基底関数として様々な場面で用いられるが、本来1に規格化されるべき2乗積分が有限の値を持たないこと、時間的・空間的に無限の彼方まで広がっており非現実的であること等の問題も抱えている[14]。 この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
第一原理バンド計算における平面波
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波動関数は、基底関数で展開した形で記述することができる。この時に用いられる基底の1つに平面波基底(英: Plane wave basis)がある。バンド計算における表式化が比較的簡単で(それ故、プログラムも構築し易い)力やストレスの計算も他の基底(局在基底など)を使った場合より容易に実現が可能である。また、平面波基底では、Pulay補正項の問題が回避できることも利点のひとつである。
欠点として、例えば波動関数や電荷密度への寄与の s, p, d 軌道毎への分割や、ユニットセル内の特定の原子の電荷を求めることが困難になることが挙げられる。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 文献によっては最初の成分を時間変数にする場合もある。
出典^ 青本 和彦, 他 編『岩波 数学入門辞典』岩波書店、2005年。
^ 溝畑 茂『偏微分方程式論』岩波書店、2002年。
^ 金子 晃『偏微分方程式入門』東京大学出版会、1998年。
^ アシュクロフト; マーミン 著、松原 武生, 町田 一成 訳『固体物理の基礎 上・1 固体電子論概論 (物理学叢書 46)』吉岡書店、1981年1月。
^ チャールズ キッテル 著、宇野 良清, 新関 駒二郎, 山下 次郎, 津屋 昇, 森田 章 訳『キッテル 固体物理学入門』(8版)丸善、2005年12月。
^ 田中 信夫『電子線ナノイメージング―高分解能TEMとSTEMによる可視化 (材料学シリーズ)』内田老鶴圃、2009年4月。
^ 今野 豊彦『物質からの回折と結像―透過電子顕微鏡法の基礎』共立出版、2003年。
^ 日本表面科学会 編『ナノテクノロジーのための表面電子回折法 (表面分析技術選書)』丸善、2003年3月。
^ 『物質科学のための量子力学』三共出版、2002年11月。
^ 塚田 捷『物性物理学 (裳華房フィジックスライブラリー)』裳華房、2007年3月25日。
^ 小口 多美夫『バンド理論―物質科学の基礎として (材料学シリーズ)』内田老鶴圃、1999年7月。
^ ファインマン 著、富山小太郎 訳『ファインマン物理学〈2〉光・熱・波動』(新装)岩波書店、1986年2月7日。