市町村防災行政無線
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無線局免許状には無線局の目的として「防災行政事務に関する事項」と記載されているため、放送内容は防災・防犯[14]・行政事務・試験放送に限られる。
防災
緊急地震速報・竜巻注意情報・武力攻撃等の緊急事態における国民への周知 - 全国瞬時警報システムを用い、自動放送される。
気象警報や光化学スモッグ注意報・避難所開設などの周知
避難準備情報・避難勧告・避難指示などの周知
火災発生の周知・消防団員の招集・鎮火報告
クマ・イノシシ・サルなどの害獣の出没情報
停電・簡易水道の断水・道路通行止めの周知
防犯
行方不明者の情報提供・捜索協力依頼
架空請求・振り込め詐欺等の注意喚起[14]
誘拐防止・変質者出没等の連絡
行政事務
戦没者追悼の呼びかけ - 太平洋戦争終戦の日(8月15日)や原爆(8月6日・8月9日)、空襲の犠牲者追悼。
災害犠牲者追悼の呼びかけ - 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発災の3月11日14:46に合わせてサイレンを吹鳴する地域がある。
自治体・地区主催の行事のお知らせ - 祭りや運動会・社会福祉関係の相談会など
交通安全月間・食中毒予防月間などの告知
コミュニティバスの運休・運行再開、診療所の臨時休診などの周知
選挙啓発(投票日の案内など)
時報 - 名目上は試験放送[16]で、放送設備の点検を兼ねている[17][18]。ウェストミンスターの鐘・サイレン・ミュージックチャイムなどを鳴らす。地域や季節によっても異なるが、一般的には朝7:00・正午・夕方17:00に鳴らすことが多い。また防犯を兼ねており、児童に帰宅を促す目的もある[17]。時報とは別に、帰宅を促す放送を行う場合もある。ミュージックチャイムでは、主に日本の童謡「夕焼け小焼け[注釈 1]」[17]や「赤とんぼ」・「故郷」[17]・「七つの子」・「もみじ」・「椰子の実」、外国の曲「家路(遠き山に日は落ちて)」・「恋はみずいろ」・「野ばら(ハインリッヒ・ヴェルナー作曲のもの)」・「スコットランドの釣鐘草(英語版)」・「ムーン・リバー」・「イエスタデイ」・「グリーンスリーブス」・「エーデルワイス」・「アマリリス」・「さんぽ」・「エリーゼのために」がよく使われる。歌謡曲では、松田聖子の「SWEET MEMORIES」・松任谷由実の「守ってあげたい」がある。またその地域にちなんだ曲[注釈 2]や、出身者にちなんだ曲[注釈 3]、市町村歌、自治体のキャラクターのテーマソング(埼玉県ふじみ野市の「羽ばたけふじみん」や茨城県稲敷市の「いいな!稲敷いなのすけ」[17])なども使われている。基本的に通年で同じ曲が用いられるが、石川県野々市市のように[注釈 4]季節限定で曲が変わることもある。
放送は「こちらは広報(市町村名)です」や「役場(◯◯課)からお知らせします。」や「こちらは防災(市町村名)です」から始まることが多い。火災の場合はそのときの消防署員や役場職員の判断・自治体にもよるが、「只今、○○地区で□□火災が発生しました。」(最初にサイレン吹鳴や火災発生という文言を入れることもある)が一般的である。さらに、目標物からの方角と距離を放送したり、消防団の出動についての指示(「◯◯分団は直ちに出動してください」など)を行う場合もある。「防災(市町村名)」とアナウンスしたり、役場名から始まる地域もある[注釈 5]。遠方にある屋外スピーカーからの声が重なって聞き取りにくくなるのを防ぐため、語間を大きく空けてゆっくり話すのが特徴であり、機械音声の場合もある。複数のエリアに分割し、放送区域を時間差で切り替える手法もある(時差放送)。一部の市町村では放送内容を、コミュニティFMやケーブルテレビの自主放送(コミュニティ)チャンネルに提供することもある[注釈 6]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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