市場
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修道院や貴族は、モノとサービスの両方に対するかなりの需要を――奢侈品も必需品も――生み出し、商人や仲介業者にもある程度の保護を提供した。これらの交易の中心地は売り手を引き付けた。1086年のドゥームズデイ・ブックには、イングランドの50の市場が記載されているが、多くの歴史家は、この数字が当時の実際の市場の数よりも過小だと考えている。イングランドでは、1200年から1349年の間に約2,000の新しい市場が設立された[11]。1516年、イングランドには約2,464の市場と2,767の見本市があり、ウェールズには138の市場と166の見本市があった[12]

12世紀から、イングランド王は、町や村の市場や見本市を設立するため、地元の領主に特許状を与えた。特許状は年貢と引き替えに町の取引の特権を認めた。特定の開催日を特許された市場があると、近隣のライバルの市場は同じ日には開催できなかった[13]

見本市(フェア)は普通は年次開催であり、概ね地域の祭典と関連していた[14]。見本市は高価な商品を扱い、一方、毎週または隔週で開催される市場は生鮮品や必需品を主に扱っていた[15]。見本市の主な目的は交易だったが、通常はダンスや音楽や試合(トーナメント)といった娯楽要素も含まれていた。市場の数が増え、開催される町同士は競合をされるためにある程度の距離をとっていたが、それでも地元の生産者が概ね日帰りできる程度の距離(約10キロメートル)のものだった[16]

一部の英国の野外市場は、12世紀から継続的に開催されているものもある。
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出典検索?: "市場" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2020年11月)
大漁旗が立ち並ぶ師走魚の棚兵庫県明石市

日本では7世紀には、飛鳥海石榴市(つばいち)や軽市、河内の餌香市(えがのいち)や阿斗桑市(あとのくわのいち)などに一種の統制市場があったことが『日本書紀』の記述からわかる。また『風土記』からは、常陸国高浜出雲国促戸渡のような漁民や農民が往来する場所や交通の要所で貨幣発行以前から市が成立していたことがわかる。

古代国家においては、中国の制度を参考にしつつ、大宝律令の関市令によって市制を整備した。には東西市が設置されて市司という監督官庁が置かれ、藤原京平城京難波京長岡京平安京などに官営の東西市が運営された。この統制市場は正午に開き、日没に閉じ、品物の価格は市司が決定した。また商業施設だけではなく、功のある者を表彰したり、罪を犯した者を公開で罰する場所としても使用された。当初は特定区域外での商業は禁じられていたが、律令制の弛緩とともに交通の要所など人が集まる場所に定期市が形成されるようになった。近畿地方を中心として荘園では地方市場が生まれ、行商人が活動した。定期市の立つ日(市日)としては「八の日」が多く、「三斎市」(さんさいいち)が多い。市日が「八の日」であれば、8・18・28日に市が立つ。市を開く時間によって、朝市・夜見世・夜市・夕市などと呼ばれた。15-16世紀には、月6回の「六斎市」が生まれる。日本でも最も南方に位置する石垣市公設市場

古い市としては、五城目(秋田県南秋田郡)、横手(秋田県横手市)、温海(あつみ、山形県西田川郡)、陸前高田(岩手県陸前高田市)、大多喜(千葉県いすみ市)、勝浦(千葉県勝浦市)、高山(岐阜県高山市)、輪島(石川県輪島市)、珠洲(すず、石川県珠洲市)、越前大野(福井県大野市)などが江戸時代まで遡る。また、三重県四日市市や旧・滋賀県八日市市(現東近江市)、広島県廿日市市、旧・千葉県八日市場市(現匝瑳市)などの名称に昔の名残がみえる。
日本の法令における市場
卸売市場東京都中央卸売市場葛西市場

日本では、政令で定める農畜水産物を現実空間で競売取引する場を卸売市場法によって規定している。同法では、国すなわち農林水産大臣農林水産省)が認可・監督をする「中央卸売市場」と、地方すなわち都道府県知事都道府県)が認可・監督をする「地方卸売市場」とを規定している[17][18]。開設者となれるのは、中央卸売市場の場合は「都道府県、人口20万人以上の、またはこれらが加入する一部事務組合もしくは広域連合」すなわち一定規模以上の地方公共団体に限定されるが、地方卸売市場の場合は自治体・民間企業組合第三セクターいずれでもよい[17][18]2011年平成23年)3月31日に策定された「第9次中央卸売市場整備計画」により、大規模なものは「拠点市場」に規定することになり、大規模な中央卸売市場は「中央拠点市場」、大規模な地方卸売市場は「地域拠点市場」に分類されている[19]
小売市場

公設の小売市場は、1918年大正7年)4月15日大阪府に開設された「大阪市設小売市場」が最初とされる[20]。現在、小売市場は小売商業調整特別措置法[21]によって規定されており、同法施行令[22]によって、小売市場の規制を行う都市[注釈 1]や品目が指定されている。小売市場が多数存在する大阪府では、小売市場の施設名は「○○市場」「○○専門店」「○○ショップ」「○○マーケット」「○○ショッピングセンター」「○○デパート」などとなっており[23]、名称のみで他の商業施設業態との差異は認識しづらい現状である。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 規制対象となっている都市:北海道札幌市旭川市)、神奈川県横浜市)、石川県金沢市)、愛知県名古屋市)、京都府京都市)、大阪府大阪市堺市岸和田市豊中市池田市吹田市泉大津市高槻市貝塚市守口市枚方市茨木市八尾市泉佐野市富田林市寝屋川市河内長野市松原市大東市和泉市箕面市柏原市羽曳野市門真市摂津市高石市藤井寺市東大阪市)、兵庫県神戸市尼崎市西宮市芦屋市伊丹市宝塚市川西市)、和歌山県和歌山市)、福岡県福岡市北九州市)、熊本県熊本市


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