諸島・列島・群島とは逆に、周囲に島がない場所に孤立して存在する島を孤島という。ギネス世界記録に認定されている「世界一孤立した有人島」は南大西洋上のトリスタンダクーニャ島である。
日本の琵琶湖の竹生島、宍道湖の嫁ヶ島など、湖の中にある島もある。また、川の中にある島もあり、中州とも呼ばれる。世界最大の川の中の島は、ブラジルのバナナル島である。面積は、世界の島の中で第49位で、同第50位四国の約1.08倍の面積である。同国中部トカンチンス州のアラグアイア川にある島である。
領土がすべて島から成る国を島国と呼ぶ。非独立国を含める場合、世界最大の島国はデンマーク領で本国からの高度な自治が存在するグリーンランドとなる。独立国のみに限る場合、インドネシアが世界最大の島国であり、マダガスカル、パプアニューギニア、日本、…… と続く。国際連合の加盟国193ヶ国中では島国は47ヶ国である(2011年時点 en:Island_country)。 島の定義に関しては海洋法に関する国際連合条約(国連海洋法条約)第121条の定義が使われることが多い[2]。 この条件から外れると領海を形成するために有効な領土ではなくなる。日本が沖ノ鳥島に消波ブロックなどを設置し、波浪による侵食によって満潮時に水没しないようにしているのはこのためである。 同条約同条2項では「島の領海、接続水域、排他的経済水域及び大陸棚は、他の領土に適用されるこの条約の規定に従って決定される。」とされている。一方3項では「人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない。」としている。すなわち、広義の「島」であっても狭義の「島」と「岩」に条約上の扱いが分かれるので注意が必要である(この場合の「岩」は領土であり領海は持つ)。 以上の国際条約とは別に各国、各地域、各機関で様々な定義が行われている[2]。スコットランドでは島は「人が住み、最低一頭の羊を養える牧場がある」ものという定義がある[2]。日本の海上保安庁は「満潮時に海岸線の延長距離が100m以上の陸地」を島と定義している一方、国土地理院は「航空写真に写る陸地」を島と定義している。また、国土地理院の定義では島未満の地形として、暗礁や洗岩 島は地形によって分類されることもある。国際連合環境計画(UNEP)のダール博士が編集した『島嶼総覧(Island Directory: Basic environmental and geographic information on the significant islands of the world)』は世界環境保全モニタリングセンター(WCMC)からデータを受けた世界の約2.000の海洋有人島のデータを提供しているが、地形の分類例として環礁(Atolls)、低地島(Low islands)、隆起サンゴ礁(Raised coral islands)、火山島(Volcanic islands)などがある[2]。 刺胞動物門花虫綱などの造礁サンゴの骨格が堆積して裾礁(きょしょう)となり、それが隆起して形成された島である[2]。マリアナ諸島や小笠原諸島の島々のように火山島とサンゴ礁が複合した裾礁、メラネシアやポリネシアの島々のような堡礁や環礁など段階によってバリエーションがある[2]。 大陸島(Continental islands)は大陸棚の上にある島であり、海進や沈下などによって大陸と切り離された陸地である[2]。 大陸島は大陸に並んで形成されることが多く、弧状の配置になることも多い[2]。このようなプレート境界(沈み込み帯)に位置する列島を島弧、あるいは弧状列島とも言う。島弧はマントル対流の沈み込みによって地殻が盛り上がって生成する。このような島は弓状に分布することが多く、島弧と呼ぶ。
定義
自然に形成された陸地であること。
水に囲まれていること。
満潮時(高潮時)に水没しないこと。
地形
隆起サンゴ礁島
大陸島と島弧
大陸島
島弧
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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