岸田森
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特捜最前線』で岸田と兄弟役を演じた藤岡弘、は、岸田について俳優として人間を演じることを追求していたといい、優しく思いやりがあり、俳優としてのヒントをさらっと教えてくれるよい先輩であったと述懐している[16]

テレビドラマプロデューサーの宍倉徳子とは、宍倉がスクリプターを務めていた『曼荼羅』(1971年)で暴れた岸田を宍倉がなだめた縁で親しくなり、宍倉がプロデューサーとなった際には宍倉の作品には全部出ると述べ、実際に多くの作品に出演した[17]。『可愛い悪魔』(1982年)では、ガンにより声が出なくなっていたが、しゃべることのできない役に変更してまでも出演している[17]

『ファイヤーマン』では主演の誠直也(佐賀出身)のなまりがきつかったため、少しでもセリフの言い回しが違うと撮影の段階で芝居をとめて無言の指導を行ったという。岸田は「俺はいつお前(誠)に殴られるかと冷々だった」と語っていたが、逆に誠は「当時はつらかったが、あのときの岸田さんの指導があったからこそ、今の自分がある」と感謝の意を表している[18][注釈 9]

睦は岸田の入院中に同じ病院に入院していたこともあり、回復した睦は病院に要望して面会謝絶の岸田を見舞った[12]。その際の岸田は、枯れ木のようにやせ細った姿で、声も出せないほど弱っており、睦は見ていられない姿であったと語っている[12]。しかし、岸田の体力を気遣って帰ろうとする睦を岸田は力強く握りしめて放そうとせず、睦が去る際にも力を振り絞って声を挙げていたという[12]。睦は、師である三好の戯曲『炎の人』を制作し岸田がゴッホを演じることを約束していたが、見舞いの直後に岸田は死去し、約束が果たされることはなかった[12]。睦は、岸田の悲壮な死に様にしばらくの間立ち直ることができなかったという[12]
出演作品
映画

放浪記(1962年、東宝

喰べた人(1962年、大林宣彦と藤野一友の自主制作)

二匹の牝犬(1964年、東映

世界詐欺物語 日本篇(1964年、東宝)- 宝石店の従業員

渡世一代(1965年、日活) - 銀次

水で書かれた物語(1965年、日活) - 松谷高雄

斜陽のおもかげ(1967年、日活) - 谷山圭次

斬る(1968年、東宝) - 荒尾十郎太[注釈 10]

狙撃(1968年、東宝) - 深沢

弾痕(1969年、東宝) - 楊(中共側工作員)

赤毛(1969年、東宝) - 番頭左右吉

座頭市と用心棒(1970年、東宝) - 九頭竜(跡部九内)

白昼の襲撃(1970年、東宝) - 鳴海

玄海遊侠伝 破れかぶれ(1970年、大映) - 桜井義三郎

おんな極悪帖(1970年、大映) - 太守

七月の兵隊(1970年、自主制作)

東宝8.15シリーズ(東宝)

激動の昭和史 軍閥(1970年) - 高倉記者

激動の昭和史 沖縄決戦(1971年) - 目軍医大尉[19]


銭ゲバ(1970年、東宝) - 新星

狐のくれた赤ん坊(1971年、ダイニチ映配) - 勝谷栄之進

いのちぼうにふろう(1971年、東宝) - 由之介

曼陀羅(1971年、ATG) - 真木

血を吸うシリーズ

呪いの館 血を吸う眼(1971年、東宝) - 影のような男[9]

血を吸う薔薇(1974年、東宝) - 学長[20]


百万人の大合唱(1972年、東宝) - 宮原

子連れ狼(東宝)

子連れ狼 三途の川の乳母車(1972年) - 左来馬

子連れ狼 親の心子の心(1972年) - 孤塚円記


哥(うた)(1972年、ATG) - 森山康

高校生無頼控(1972年、東宝) - 村木鉄人

にっぽん三銃士 おさらば東京の巻(1972年、東宝) - 森川副部長

夕映えに明日は消えた(1973年、東宝) ※未公開

御用牙 かみそり半蔵地獄責め(1973年、東宝) - 本多麟太郎

化石の森(1973年、東宝) - 辻

あさき夢みし(1974年、ATG) - 阿闍梨

青葉繁れる(1974年、東宝) - 教育委員

ゴジラ対メカゴジラ(1974年、東宝) - 南原[19]

修羅雪姫 怨み恋歌(1974年、東宝) - 菊井精四郎

鬼輪番(1974年、東宝) - 玄海

ロスト・ラブ あぶら地獄(1974年、日活) - 鳴海修

樺太1945年夏 氷雪の門(1974年、東洋映画) - 田尻中佐

吶喊(1975年、ATG) - 仙田勇之進

櫛の火(1975年、東宝) - 田部

黒薔薇昇天(1975年、日活) - 十三

はつ恋(1975年、東宝) - 木村

エデンの海(1976年、東宝) - 松下先生

続・人間革命(1976年、東宝) - 黒川

ひとごろし(1976年、松竹) - 加納平兵衛

歌麿 夢と知りせば(1977年、日本ヘラルド映画) - 喜多川歌麿

姿三四郎(1977年、東宝) - 折口大助

犬笛(1978年、東宝) - 池田正男

愛の嵐の中で(1978年、東宝) - 岡野

ダイナマイトどんどん(1978年、大映) - 花巻修

ブルークリスマス(1978年、東宝) - 代議士の側近

蘇える金狼(1979年、東映) - 石井

総長の首(1979年、東映) - 溝口

金田一耕助の冒険(1979年、東映) - 街のドラキュラ

乱れからくり(1979年、東宝) - 馬割鉄馬

戦国自衛隊(1979年、東宝) - 直江文吾

白昼の死角(1979年、東映) - 隅田光一

ホワイト・ラブ(1979年、東宝) - スチル・カメラマン

スーパーGUNレディ ワニ分署(1979年、日活) - 緒方哲夫

英霊たちの応援歌 最後の早慶戦(1979年、東宝) - 寺本少佐

動乱(1980年、東映) - 小林少佐

徳川一族の崩壊(1980年、東映) - 徳川家茂

漂流(1981年、東宝) - 儀三郎

モーニング・ムーンは粗雑に(1981年、スーパーウッド) - 一条

太陽戦隊サンバルカン(1981年、東映) - 嵐山長官

近頃なぜかチャールストン(1981年、ATG / 東宝) - 内閣書記官長

制覇(1982年、東映) - 石川浩之(北陸石川組組長)

南極物語(1983年、日本ヘラルド映画 / 東宝) - 喫茶店マスター[注釈 11]

大決戦!超ウルトラ8兄弟(2008年、松竹) - 坂田健の遺影[注釈 12]

テレビドラマ


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