1949年(昭和24年)4月25日に株式会社に改組[5]。社長も岩波家の世襲から脱したが、戦後も羽仁五郎の著作を出版するなど講座派の影響は持続している[要出典]。
戦後は、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}日本の単巻辞書としては最大級の収録数である国語辞典[要出典]『広辞苑』(新村出著・編)を発行している。
本社の隣には一ツ橋グループの小学館、集英社があり、2017年(平成29年)には所有していた岩波書店一ツ橋別館を小学館に売却している[6][7]。 岩波書店は、多くの出版社が用いる委託・返品制を採用しておらず、全て書店側の買取という責任販売制の形を採っている[9]。また、比較的高正味(=取次への書籍の卸値が高く、出版社側の取り分が多いこと)である[9]。 2013年度定期採用は、著作者等の「紹介」を応募条件とすることを発表した[10]。これは、事実上縁故採用に限定する方針であるとして批判を受けた。岩波書店はウェブサイト上で「あくまで応募の際の条件であり、採用の判断基準ではありません。採用予定人数が極めて少ないため、応募者数との大きな隔たりを少しでも少なくするためのものです。」とする謹告を出した[11]。 神保町にある岩波書店所有のビルには、岩波の書籍を主体とする書店「岩波ブックセンター」があったが、運営していた信山社の倒産に伴い2016年に閉店した。その跡地には2018年4月、小田急グループ企業のUDS社が書店と共用オフィス(コワーキングスペース)などを組み合わせた施設「神保町ブックセンター with Iwanami Books」を開設した[14][15][16]。
沿革
創業:1913年8月5日[2]
設立:1949年4月25日(株式会社に改組)[5]
歴代社長
- 1946年:岩波茂雄
1946年 - 1978年5月30日[8]:岩波雄二郎
1978年5月30日[8] - 1990年:緑川亨
1990年 - 1998年:安江良介
1998年 - 2003年:大塚信一
2003年 - 2013年:山口昭男
2013年 - :岡本厚
2021年6月 - :坂本政謙
販売店での扱い
雇用における特徴
出版物
雑誌
図書 - 新刊案内・エッセイ雑誌。1936年(昭和11年)に『岩波書店新刊』として創刊。客に無料で配布する書店もある。岩波は「読書家の雑誌」と形容している。
世界 - 言論誌。1946年(昭和21年)創刊。
科学 - 自然科学雑誌。1931年(昭和6年)創刊。
思想 - 人文科学・社会科学雑誌。1921年(大正10年)創刊。
かつて刊行されていた雑誌
へるめす - 文化総合雑誌。1984年(昭和59年)創刊、1997年(平成9年)廃刊。
文学 - 文芸誌。1933年(昭和8年)創刊、2016年(平成28年)廃刊。
教育 - 教育雑誌。1933年創刊、1944年(昭和19年)廃刊。
叢書
岩波文庫 - 1927年(昭和2年)7月創刊。
岩波現代文庫 - 2000年(平成12年)創刊。
岩波少年文庫 - 児童文学の叢書。1950年創刊。
岩波新書 - 1938年(昭和13年)創刊。
岩波ジュニア新書 - 主に小中学生向けの叢書。一部高校生・大学生を対象とした著作もある。1979年創刊。
岩波ブックレット - 1982年(昭和57年)創刊。
岩波講座 - 1928年(昭和3年)創刊。
岩波のこどもの本 - 児童文学絵本の叢書。『ひとまねこざる』シリーズで知られる。1953年創刊。
岩波書店 世界の絵本 - 国内外の物語を扱う大型絵本の叢書。『犬になった王子 チベットの民話』など。
岩波科学ライブラリー[12] - 1993年創刊。
岩波ジュニアスタートブックス - 2021年(令和3年)3月26日創刊。
かつて刊行されていた叢書
岩波全書 - 1933年(昭和8年)創刊。
岩波現代叢書 - 1951年(昭和26年)創刊。
岩波写真文庫
岩波少年少女文学全集 - 全30巻。1960年 - 1963年。
同時代ライブラリー - 1990年(平成2年)3月創刊、1998年(平成10年)7月終刊。
岩波アクティブ新書[13] - 2002年(平成14年)1月創刊、2004年(平成16年)12月終刊。
岩波現代全書 - 2013年(平成25年)創刊。2018年3月に114冊目を刊行し休止した。
社史・年史
『岩波書店五十年』、1964年
『岩波書店七十年』、1987年
『写真でみる 岩波書店80年』、1993年
『岩波書店八十年』、1996年 - 以上は岩波書店編集部編
『物語岩波書店百年史』全3冊、2013年
順に、紅野謙介、佐藤卓己、苅部直が担当
『岩波書店百年』2冊組(限定300部) 、2018年
「岩波ブックセンター」閉店と後継店
関連人物
岩波茂雄(創業者、初代店主)
岩波雄二郎(二代目店主、初代社長)
吉野源三郎(常務、編集者で「世界」初代編集長)
小林勇(支配人、のち会長、編集者で岩波文庫創刊に関わる)
長田幹雄(元専務、編集者で岩波新書を名づける)
緑川亨(2代社長)
安江良介(3代社長、元「世界」編集長)
大塚信一(4代社長、編集者で哲学・思想書を担当)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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