岩波文庫
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青帯(33)1-99日本思想(前近代)
100-199日本思想(明治以降)
201-299東洋思想
301-399仏教
401-499歴史地理
501-599音楽美術
601-699哲学
701-799教育
801-899宗教
901-999自然科学
黄帯(30)日本の古典文学。江戸時代まで。
緑帯(31)日本の近現代文学
白帯(34)1-99法律政治
101-199経済
201-299社会
赤帯(32)外国文学
1-99東洋文学
101-199ギリシアラテン文学
201-299イギリス文学
301-399アメリカ文学
401-499ドイツ文学
501-599フランス文学
601-699ロシア文学
701-799南北ヨーロッパ文学 その他

この他、解説総目録や文学案内などの別冊(35)がある。

なお、赤・青・白間で時期によって収録作品の分類が変わっていることがある[注 11]

佐藤正午直木賞受賞作『月の満ち欠け』は「岩波文庫に収めるには新しすぎる」という理由により「岩波文庫的」というレーベルで似た装丁の文庫版が出版された。
ISBNコード使い回し問題

岩波文庫のISBNコードは、上記の著者別分類番号の6ケタをそのまま転用しているものが基本であるが、古典文学の注釈者や外国作品の翻訳者が異なるもの(つまり、同一の校訂者や翻訳者による改訂・改訳の領域を超えているもの)であっても、岩波文庫では同じ著者別番号を使用するとともに、ISBNコードを使い回すことがあった。

たとえば、佐佐木信綱 編の新訂『新訓 万葉集』上巻のISBN‐10は「.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 4-00-300051-X」である。「新日本古典文学大系」を文庫版にした『万葉集(一)』(佐竹昭広山田英雄工藤力男大谷雅夫、山崎福之 編)のISBN‐13は「ISBN 978-4-00-300051-9」である。
ISBN‐10の「ISBN 4-00-300051-X」をISBN‐13に変換すると「ISBN 978-4-00-300051-9」になるので、ISBNコードは同じものを使っているということになる。両者とも『黄5-1』という分類番号が与えられ、表紙には『30-005-1』と横書きで、背表紙には『黄五?一』と縦書きで表示されている。

そこで、大学図書館の検索システムなどでは、国立情報学研究所が付与したNII書誌IDNCID)(これは非常に粒度が細かい番号付けを行っている)を用いて、前者の新訂『新訓 万葉集』上巻にはNCID BN02932172を、前者の新訂『新訓 万葉集』上巻〈特装版、1997年刊〉にはNCID BA30109498を、後者の『万葉集(一)』にはNCID BB11320467を、(新訂ではない)改訂再版『新訓 萬葉集』にはNCID BN01004385を割り当てるなどして区別している。

NII書誌ID(NCID)の例番号編著者書名ISBNNII書誌ID(NCID)
1佐佐木信綱 編新訂『新訓 万葉集』上巻ISBN 4-00-300051-XNCID BN02932172
2佐佐木信綱 編新訂『新訓 万葉集』上巻〈特装版〉不明NCID BA30109498
3佐竹昭広ほか 校注『万葉集(一)』ISBN 978-4-00-300051-9NCID BB11320467
4佐佐木信綱 編改訂再版『新訓 萬葉集』不明NCID BN01004385

ISBNコードはその書物のユニーク(個別)性を維持・識別可能する目的で定められているので、このようにISBNコードを使い回した登録は本来、行ってはならないルールになっている[6]

インターネット上の古書市場(「日本の古本屋」やAmazonほか)で、商品の識別にISBNコードに由来する値を用いているシステムで運用すると、それまでの旧版と、全く訳者・注解者が異なる新版とが、同一の番号にひも付けされ、両者を区別して登録することができなくなる。出品者・購入希望者共に留意が必要である。公共図書館の蔵書検索システムや店頭書店の在庫管理システムでISBNコードのみを用いた場合も同様の結果となるので、著者名・校注者名・翻訳者名などもあわせて確認する必要がある。

なお、『万葉集』に関しては、第2巻には『黄5-2』と著者別分類は旧のものを維持しながらも、ISBNコードは〈ISBN 978-4-00-300055-7〉という、いままでの刊本にはなかった番号があたえられ、第3巻以降と『原本 万葉集』は新しい番号となっている。

また2016年以後刊行の改版や、古典作品の新版では、いずれも著者別分類は同じであっても新しいISBNコードを付与している[注 12]
収録作品における諸問題への批判
『紫禁城の黄昏』抄訳問題詳細は「紫禁城の黄昏」を参照

1989年(平成元年)2月に出版された岩波文庫版(入江曜子春名徹訳)は、原書の全26章中、第1章から第10章・第16章と序章の一部が省かれている[注 13]。訳者あとがきでは、「原著は本文二十五章のほか、序章、終章、注を含む大冊であるが、本訳書では主観的な色彩の強い前史的部分である第一?十章と第十六章『王政復古派の希望と夢』を省き、また序章の一部を省略した」と述べている。

岩波文庫版で省略された章には、当時の中国人が共和制を望んでおらず清朝を認めていたこと、満洲が清朝の故郷であること、帝位を追われた皇帝(溥儀)が日本を頼り日本が助けたこと、皇帝が満洲国皇帝になるのは自然なこと、などの内容が書かれている[7]
旧版『危機の二十年』誤訳問題詳細は「危機の二十年」を参照

岩波文庫の旧訳版は、多数の誤訳や不適切な訳文が指摘された[8]。以後は「在庫なし」の状況となり、入手困難だったが、2011年(平成23年)11月に新訳版が出版された。
『きけ わだつみのこえ』改変問題詳細は「きけ わだつみのこえ#岩波書店『きけわだつみのこえ』改変事件裁判」を参照

1994年(平成6年)4月23日のわだつみ会総会で、副理事長の高橋武智が理事長に就任し、第4次わだつみ会が発足する。第4次わだつみ会は1995年(平成7年)に岩波文庫から『新版「きけ わだつみのこえ」』を出版したが、遺族や関係者から「誤りが多い」「遺族所有の原本を確認していない」「遺稿が歪められている」「遺稿に無い文が付け加えられている」「訂正を申し入れたのに増刷でも反映されなかった」といった批判を浴びる。1998年(平成10年)、遺族は中村克郎・中村猛夫・西原若菜が発起人となって、第4次わだつみ会とは全く別に「わだつみ遺族の会」を結成。うち中村克郎と西原若菜が遺族代表として、わだつみ会と岩波書店に対して「勝手に原文を改変し、著作権を侵害した[9]」として「新版の出版差し止め」と「精神的苦痛に対する慰謝料」を求める訴訟を起こす[10]。原告が提出した原本と新版第一刷の対照データをもとに岩波書店が修正した第8刷を1999年(平成11年)11月に出版し提出した結果、翌12月、原告は「要求のほとんどが認められた」として訴えを取り下げた[9]
『さまよえる湖』誤解説問題詳細は「ロプノール#「1600年周期」という誤解」を参照

科学者でもない翻訳者福田宏年の誤った解説を、何ら検証することなく掲載し、読者に重大な誤解を与えた。
収録された事のない古典


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