岩手県
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このうち田老町ではラサ工業田老鉱山住宅448棟が被害にあったほか、普代村では普代村立黒崎小学校の校舎が全焼した[17]

その後、1964年(昭和39年)に花巻空港が開港、1982年(昭和57年)に東北新幹線大宮 - 盛岡間が開業して、首都圏からは約3時間、仙台からも1時間圏内(当時)となり、交通の便は改善された。これに伴って、安価で広大な土地や豊富な水などを背景に、北上市金ケ崎町周辺を中心として工場の進出が急激に進展。関東自動車工業(現・トヨタ自動車東日本)などの自動車産業、東芝富士通などの半導体工場、塩野義製薬など大企業の工場の進出が進み、製造品出荷額が大きな伸びを見せた[18]

2008年平成20年)には、6月14日に岩手・宮城内陸地震(最大震度6強)が、7月24日に岩手県沿岸北部地震(最大震度6弱)の大地震が発生した。さらにその3年後の2011年(平成23年)3月11日、国内観測史上最大の超巨大地震となるマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震(最大震度7)が発生し、沿岸部の各地で津波による大きな被害が出た。
人口岩手県市町村人口増減率分布図(2015年度と2020年度国勢調査から算出) 増加 .mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{}  0.0 - 2.5 % 減少   0.0 - 2.5 %   2.5 - 5.0 %   5.0 - 7.5 %   7.5 - 10.0 %   10.0 % 以上


岩手県と全国の年齢別人口分布(2005年)岩手県の年齢・男女別人口分布(2005年)
■紫色 ― 岩手県
■緑色 ― 日本全国■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性

現在、技術上の問題で一時的にグラフが表示されなくなっています。

岩手県の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

現在、技術上の問題で一時的にグラフが表示されなくなっています。


平成27年国勢調査における前回調査からの人口増減率は3.80%の減少で、全国の0.75%を3%以上下回った。47都道府県中では41位(首位は沖縄県の2.93%増加、最下位は秋田県の5.79%減少)だった。県内市町村では上位が滝沢市の2.98%増加、矢巾町の1.74%増加、北上市の0.40%増加、盛岡市の0.24%減少。下位が大槌町の23.02%減少、陸前高田市の15.20%減少、山田町の14.99%減少となっており、内陸部への集積、沿岸部の減少が顕著となっている[19]。この動向によって県の人口重心も前回調査の花巻市内川目[20] から西北西へ686メートルと大きく移動し、紫波郡紫波町佐比内字砥ケ崎にある[7]

2016年10月1日現在の推計人口は1,268千人であり、日本の総人口126,933千人の1%を割り込んだ。また47都道府県では32位だった[21]

政治
県政詳細は「岩手県知事一覧」、「岩手県庁」、および「岩手県議会」を参照

知事:達増拓也(たっそ たくや、4期目)

財政と事業

1995年(平成7年)以降、細川内閣(当時)の打ち出した大規模景気対策に乗って公共投資を拡大させ、その後1997年(平成9年)まで、積極投資を拡大させた。当時県知事を務めていた増田寛也は、退任後の取材に「国の財政的限界で、いずれ予算が回らなくなるのは分かっていた(中略)…東北新幹線花巻空港釜石自動車道など(骨格的な事業)は、先にやってしまおうと思った」と答えている[22]。結果的には彼の読み通り、小泉内閣が発足した2001年(平成13年)以降、公共投資予算は年10%以上の割合で急速に縮減され、財政再建に大きく舵を切った。

県自らも、県議会での質問に答える形で、財政悪化の原因について自己分析している(→増田寛也#公共投資など参照)。
平成20年度


当初予算規模 約6500億円(一般会計)

ラスパイレス指数 98.6

平成19年度


財政力指数 0.31

IIIグループ(財政力指数0.3以上、0.4未満)11自治体中8位


平成18年度


財政力指数 0.29

IVグループ(財政力指数0.3未満)10自治体中1位


平成17年度


財政力指数 0.27

IVグループ(財政力指数0.3未満)14自治体中5位


平成16年度


財政力指数 0.26

IVグループ(財政力指数0.3未満)15自治体中5位


国政詳細は「衆議院小選挙区制選挙区一覧#岩手県」および「岩手県選挙区」を参照

衆議院小選挙区が3。参議院では、全県で1区を構成。
経済・産業

かつては産業がほとんどない事を自称していたが、東北新幹線東北縦貫自動車道などの整備に伴って、企業の誘致が進んでいる。企業の誘致には、法人道府県民税収や、法人事業税、従業員からの住民税収、関連企業による経済波及効果などで大きな税源涵養が見込まれることから、全国の自治体が誘致にしのぎを削っている。岩手県もこの例に漏れず、誘致に腐心しており、これまでにトヨタ自動車系の生産工場、東芝フラッシュメモリ工場、富士通などを誘致した。こうした奏功から、1995年(平成7年)以降は製造品出荷額が伸びを示し、47都道府県中、県民所得は40位台後半から、38位にまで改善した。東北6県で見ると、福島県宮城県山形県に続く数字である[23]

特に自動車産業については、トヨタ自動車が東北地方を新たに生産拠点と位置付けており[24]、今後とも一層の誘致が見込まれる産業分野である。

さらに、近年は国際リニアコライダーを軸とした国際学術研究都市構想を表明している[25]

貯蓄率が極めて高いことで知られる。地方の県としては珍しく、県内に3行の地方銀行第二地銀を含む)を持ち、保有する金融資産は4兆円以上に達する。県民の貯蓄率は39%で、東北地方平均の25%、全国平均の16.5%を大きく上回り、東北では宮城県に次いで2位、全国でも9位の高率を保つ[26]

岩手県内の市町村の域内総生産(単位: 100万円)市町村名[27]広域振興圏名[27]2014年度[27]2015年度[27]2016年度[27]2017年度[27]
盛岡市県央1,075,0771,082,4271,053,2211,052,324
八幡平市91,82385,64586,71187,377
滝沢市126,355130,206120,435121,066
雫石町54,95554,74551,29751,915
葛巻町21,31323,43720,03020,370
岩手町41,79639,94938,19537,285
紫波町84,93084,70582,99784,123
矢巾町120,279137,131124,796148,397
花巻市県南337,090333,772330,650317,143
北上市376,158378,560372,329401,422
遠野市100,755109,40396,021106,452
一関市380,553388,498375,927377,680
奥州市364,164384,323398,170403,685
西和賀町20,62421,81418,58718,957
金ケ崎町112,03284,74883,732138,070
平泉町22,18824,12124,55823,046
宮古市沿岸241,241263,401265,017252,145
大船渡市207,410207,908179,184170,532
陸前高田市93,15484,99381,40066,234
釜石市193,596201,952172,929188,599
住田町18,11217,98520,51021,913


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