山路和弘
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山路は、アクション俳優であるジェイソン・ステイサムの吹き替えをステイサムのデビュー作である『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』以降20年近くほぼ全ての作品を担当し、専属(フィックス)となっており[21][30]、「ジェイソン・ステイサムの吹き替えでおなじみの山路和弘」と世間から認知されるほどに定着している[31]。「まるで本人が日本語でしゃべっているかのよう」と形容されることもある[32]

山路自身もステイサムを「大好きな俳優さんなので、毎回のように吹替を任せていただけることをうれしく思っています」と敬愛しており、ステイサムの魅力について、「こどもみたいな笑顔が好き」と述べている[33]。また山路とステイサムの地声は非常に似ており[34]、山路はステイサムの吹き替えをするにいたっては、「特に何も考えなくてもステイサムの吹き替えはやりやすい」とも語り、他にもステイサムについて山路は、「あの役者はいいねぇ。無駄な芝居をしない。獣のような動きと身体」とブログにてコメントしているほど非常に気に入っている[35]。「ステイサムが一番自分に近い声ですし、作ることなく、感情の動きにあわせて自然に演じることができる俳優なんです」とインタビューで語っている[36]。そのため、「ジェイソン・ステイサムは、僕と声質が似ているのか、唸り声を上げるシーンでは、その声を聞いた時に『あれ?今のは僕の声?それともステイサムの声?』と自分でもわからなくなる時がある」とも述べ、やりやすいことに加えて、役者としても好感を持っていることから「長らく演じさせてもらえて本当に良かったです」と特別な愛着を感じているという[37]。なお、自身のファッションスタイルについてもステイサムの影響を受けていることを明かしている[38]

山路は一番好きなステイサムの映画として、『アドレナリン』を挙げており[38]、同作について「大好きです」と述べると同時に「あれは最高。あんなにやってくれたら言うことないですよ。ただ、現場はすっげぇきつかった」とも明かした[38]。また、「ハードなアクション映画ですけど、コミカルなシーンも多い。彼自身、そういうのが好きなんじゃないかな。主人公が最初から最後までずっと走り回って暴れているみたいな。他の作品でもハードボイルドな役を演じていますが、原点はこういうアクション映画だろうと思っています」とこの作品を通してステイサムを分析している。続編『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』では、エンドロールでのステイサム本人によるNGシーンも吹き替え版では山路が声を当てた[31]

また、自身とステイサムの声が似ていると言われる件については「自分の声が嫌いだから“似ている”と言われると“う?む”となりますけど、彼の声は嫌いじゃない。不思議ですね」と複雑な心境を明かしている[31]

末長く吹き替えをしていきたい役者であると同時に、一時期ステイサムが「007をやりたい」とコメントしていた件についても触れており、「彼は007のイメージに合っていると思うし、ぼくも吹き替えをしてみたいです」とステイサム本人と共にジェームズ・ボンドの吹き替えにも意欲的な姿勢を見せた[31]

2023年以降はアニメにおいてステイサムを意識したパロディキャラクターにも山路が起用されることがあったほか[39]、他のキャラクターを演じる現場でも「ステイサムでやってください」と言われるようになり[33]、『オペレーション・フォーチュン』日本公開時には同作に絡めたコメントを出しつつも、ステイサムをテーマにしたインターネット・ミームにも触れるなど更にステイサムとの関わりが深くなっている[40]

また、今後『エクスペンダブルズ』シリーズなどで後述するヒュー・ジャックマンラッセル・クロウウィレム・デフォーといった自身が長年声を演じてきた俳優陣がステイサムと共演する可能性について問われた際には、自身の持ち役を代わりに演じる声優には多少の嫉妬を抱きつつも、ステイサムの吹き替えを優先する意向であることを明かしている[32]
ヒュー・ジャックマン

ヒュー・ジャックマンの吹き替えを『ソードフィッシュ』(ソフト版)から長きに渡り担当している。

山路はジャックマンの演技について「ソン・ガンホもそうですが、役者さんとしてどんどん深みが増している。いい役者になったなということをしみじみと感じますね」と語っており、年齢を重ねたヒューの顔についても「(ヒュー・ジャックマンって)シワがあるじゃないですか。あれがクリント・イーストウッドの若い時に似ていて。この人の顔をどんどん良くしているようで、僕は好きなんですよね」とも語っている[41]

山路本人もお気に入りとして挙げている作品『LOGAN/ローガン』では、ジャックマン本人が本編にアフレコをしている動画をSNSに発信した際には衝撃を受けたといい、「なんと言うか、“すみません!”という感じでしたね(笑)。“本人があんなに一生懸命やっているのだから、声を当てているオレも今以上に頑張らなきゃいけないな”と思いましたよ。彼のプロ根性には頭が下がりました」と胸の内を明かしている[42]

ジャックマンと山路の声質は異なるものの、山路自身はほとんど違和感は感じていないといい、演じること自体はあまり難しくないとしつつも「ただ、呼吸の仕方とか、センテンスを区切るタイミングについては、自由自在なところがある」と述べ、あまり気にしても仕方がないと割り切っているとのこと[42]

また、『The Son/息子』の日本公開時には長年ヒューの吹き替えを務めた声優として山路によるコメントも寄せられた[43][注 2]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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