山川惣治
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1949年から『漫画少年』で連載した『ノックアウトQ』は、少年時代に親友だったボクサー木村久をモデルにし、梶原一騎が少年時代に感化院でこれを読んで感動した体験が、ボクシング漫画『あしたのジョー』の原作を引き受けた背景になっている[2]

特に1951年より産業経済新聞(産経新聞)にて連載された『少年ケニヤ』は大きなブームを呼び、後に漫画・ラジオ・テレビ・アニメ・映画化された。

1954年には長者番付で画家部門の1位になるが、絵物語は1950年代後半になるとコマ割り漫画の人気にとって代わられて人気が退潮。山川は絵物語の復権の夢をかけて、1967年にタイガー書房を設立して、8月から絵物語雑誌『ワイルド』を創刊するが、1968年に廃刊し、タイガー書房も倒産して、山川は財産を失い、借金返済の為、新宿区筑土八幡町豪邸を売却、世田谷区上用賀に転居。

この後、山川は第一線を退いて、横浜市根岸で「ドルフィン」というレストランを経営して過ごすようになる。ちなみに、このドルフィンは、荒井由実が女子高生時代に八王子から電車を乗り継いで通い、初期の名曲「海を見ていた午後」に “山手のドルフィンは、静かなレストラン。晴れた午後には、遠く三浦岬も見える”と歌ったことでも知られている。

1982年秋頃に山川は手形詐欺にあいドルフィンは破産。一家は離散し借金に追われる惣治夫妻は新小岩など住居を転々とする。

1983年山川の窮状を知った角川春樹の即断即決で角川書店にて大量の復刻版文庫と映画によるメディアミックスが開始される。新創刊の月刊誌「小説王」にて15年ぶりの新作「十三妹」連載。角川の用意した新宿区津久戸町のマンションに転居。

1984年角川書店が『少年ケニヤ』をアニメ映画化。山川自身も実写部分に登場した。

1985年千葉県成田市橋賀台に転居。

1987年千葉県佐倉市宮ノ台に転居。

1992年佐倉市宮ノ台のマンション 開かれた「山川惣治・高橋真琴チャリティー絵画展」初日に横尾忠則が来場し山川に作品を依頼。12月に受け取った2作品の内、1点は未完であった。12月17日、心不全のため、千葉県八千代市内の病院にて死去。享年84。
主な絵物語作品

『少年王者』

『銀星』

『ジャングル少年』

『鉄のみち』

少年ケニヤ

『豹少年』

『ノックアウトQ』

『虎の人』

『燃えるアリゾナ』

『魔獸トルーガ』

『サーカスボーイ』

『海のサブー』

『幽霊牧場』

『怪人シムーン』(砂漠とピラミッド)

『小さなミル子』

『荒野の少年』 - 後に川崎のぼるが『荒野の少年イサム』として漫画化。同作はテレビアニメ化された。

『象少年』

『山の子トマ』

『豪勇金時』

『ジャングル巨人』

『白象姫』

『ゴリラ・ボンゴ』

『前世紀少年サピン』

『中野源治の冒険』

『少年タイガー』

『嵐源平』

『レトロと巨象』

『山の荒太郎』

『ケニヤのひとみ』

『西遊記』

『こうもり小太郎』

『白鯨』

『爆弾サーカス』

『少年ウルフ』

『新少年王者』

『嵐雲児新九郎』

『柔道山脈』

『海底の古寺』

『少年フラッシュ』

『少年エース』『続・少年エース』

『暗黒大陸の光』

『魔のサク・タイガー』

『ぽちとライオン』

『少年イーグル』

『密林の叫び』

『ポール・バニアンのぼうけん』

『少年バブーン』

『ペイコス・ビルのぼうけん』

『密林の王者(第一話)』

『少年恐竜』

『ハヤワサのぼうけん』

『少年信長』

『たいようの子オキクルミ』

『そんごくう』

『少年シャーク』

『ジャングルのけっとう』

『太郎のぼうけん』

『太陽の子サンナイン』

『少年パゴダ』

『ロングのぼうけん』

『進めビリー』

『月の山脈』

『黄金の地底怪人』

『走れサランガ』

『アステカ』

『密林の冒険児トレーダ・ホーン』

『御次男捕物帖・雪女』

『少年バーバリアン』

『狼王ロボ』

『指輪』

『きょうりゅうじま』

十三妹

『太郎の冒険旅行』 - 挿絵のみ担当(原作は戸川幸夫)。国際情報社『こども科学館』シリーズにて連載。

参考文献

三谷薫、中村圭子編『山川惣治 「少年王者」「少年ケニヤ」の絵物語作家』
河出書房新社、2008年

出典^ 竹内オサム『子どもマンガの巨人たち』三一書房 1995 p153?160
^ 梶原一騎『劇画一代』毎日新聞社、1979年、p.20。

関連項目

絵物語

木村久

外部リンク

山川惣治と絵物語の世界

近代デジタルライブラリー - 山川惣治の検索結果


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