自家用トラックを保有して独自の自社輸送網を築いており、配送トラック車両は自社持ちのため自家用登録の白ナンバー(自家用登録の1ナンバー車保有台数が日本最多といわれている)で、車体裾に「製パン業」と表記されている(同じデザインで、子会社や協力会社の保有する緑ナンバーの配送トラック車両も一部にある)。車体に描かれシンボルマークとして知られる「スージーちゃん」は、1966年当時東京在住の3歳女児[13]である[注 8]。ヤマザキナビスコがナビスコと提携を止めてヤマザキビスケットになってからは、ヤマザキビスケット社製品の写真だけを荷台に描いたものも使用している。
1973年7月、当時の最新工場の武蔵野工場の全焼(同年12月に再稼働)をきっかけに危機管理に注力し、のちに農林水産省の意向もあり、災害時の対応に力を入れるようになった。
阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震の際には、全社を挙げ被災地域に支援食糧を供給[14][15]。令和6年能登半島地震では業界団体である日本パン工業会を通じての日本政府からの要請に応じる形で東海地方に製造工場がある同業会社の敷島製パンとフジパンの3社共同で被災地の能登半島に向けて菓子パンや惣菜パンなどを供給した[16]。
前述した自社による物流網の堅持には、危機管理に対応する目的があるとされる[17]。基本的には地方自治体などの行政機関からの依頼があった場合に支援食糧を提供しているが、「お役に立てば」という思いから、依頼が無くても提供を行っているケースもある[18]。
2014年2月の首都圏の大雪や2018年2月の北陸地方の大雪では、立ち往生して身動きできなくなった配送トラックに搭載され、販売店への納品が不可能と判断されたパンを、沿線の避難所や立ち往生した他の運転手に配布する対応がされた[19][20]。
自家用の配送トラック
(写真は日野・デュトロハイブリッド)
東日本大震災の被災地を往く配送トラック
(2011年7月、宮城県石巻市)
拠点
直営店
ヤマザキプラザ市川
ハースブラウン
サンブレッタ
サンエトワール(西日本エリア=近畿・中国・北陸はジェイアール西日本フードサービスネットとフランチャイズ契約を結んで展開している)
詳細は ⇒公式サイトを参照。
コンビニ展開・小売契約業態
デイリーヤマザキ事業統括本部が運営するフランチャイズ方式のコンビニ業態
デイリーヤマザキ
ニューヤマザキデイリーストア / ヤマザキデイリーストアー
小売事業本部Yショップ事業部が所管するボランタリー・チェーン方式の小売店業態
ヤマザキショップ(Yショップ)/ ヤマザキスペシャルパートナーショップ(YSPS)
自社工場黒糖コッペパン。上がYSE=仙台工場製、下がYMK=松戸第一工場製。
山崎製パンは国内に27箇所の直営工場のほか複数の関連会社を有する。各商品の製造工場は製造所固有記号として[21]消費期限とあわせて商品包材に印刷されている。
「製造者 山崎製パン株式会社」と記載されているもの。全国地方公共団体コード順 「販売者 山崎製パン株式会社」と記載されているもの。全国地方公共団体コード順 他に「S12Y」「S16Y」などと記載された製品がある。 なお量販店やコンビニエンスストア向けPB製品は、セブン&アイの「セブンプレミアム」など一部(「製造者 山崎製パン株式会社」と記載されている)を除き、上記とは別の製造所固有記号を使用している。 1981年に開始されている販売促進活動の一環で、「白いお皿のキャンペーン」として例年2月 - 3月頃より開催される。季節感を考慮して北海道地区は一箇月遅く開始する。対象商品に点数シールが貼付され、25点分のシールを収集するとヤマザキ商品取扱店で景品交換される。なお、デイリーヤマザキではパンの他におにぎりや惣菜、弁当も対象商品となっている。 景品となるフランス・アルク社製の白いガラス皿は、オパール加工[注 9]されたガラスを通常ガラス比3 - 5倍強度に強化した全面物理強化ガラスで、電子レンジ調理も可能だがオーブンや直火は使用できない。年によりオーバレートや小鉢など形状は異なり、それぞれに愛称が付与されている。割れにくいだけで割れないわけではない。 2011年は4月30日、北海道地区は5月31日に終了予定が、東日本大震災の影響により3月18日以降休止[22]後に、4月25日から6月7日、北海道地区は7月8日まで「『白いお皿プレゼント』キャンペーン」として再開され、同年の「春のパンまつり」点数シールと台紙は移行して用いている[23]。2012年は予測数量を超える需要により期限内の景品交換に不足が発生し、増産の上で7月以降に配布[24]している。
YSP:札幌工場(北海道恵庭市)
YTO:札幌工場とかち帯広事業所(北海道帯広市)
YTW:十和田工場(青森県十和田市) - 地場の製パン会社「栄作堂」を吸収合併後、十和田工場となった。
YSE:仙台工場(宮城県柴田郡柴田町)
YKR:仙台工場 郡山事業所(福島県郡山市)
YK:古河工場(茨城県古河市)
YI:伊勢崎工場(群馬県伊勢崎市)
YS1:埼玉工場 埼玉第一工場(埼玉県所沢市) - 元日糧製パン所沢工場
YS2:埼玉工場 埼玉第二東村山工場(東京都東村山市 )- 買収した元ナカムラパン(新宿中村屋とは別物)の工場。埼玉第一工場開設以前は武蔵野第二工場と呼ばれていた。
YC、YCM、YC2:千葉工場(千葉県千葉市美浜区)
YMK、YMM:松戸工場 松戸第一工場(千葉県松戸市南花島向町)
Y2M:松戸工場 松戸第二工場(千葉県松戸市上本郷字道心田)
YSU:杉並工場(東京都杉並区)
YM1:武蔵野工場(東京都東久留米市)
YY1:横浜第一工場(神奈川県横浜市戸塚区)
YY2:横浜第二工場(神奈川県横浜市都筑区)
YNI:新潟工場(新潟県新潟市江南区)
YHA:安城工場 浜松事業所(静岡県浜松市中央区)
YNA:名古屋工場(愛知県名古屋市西区)
YAN:安城工場(愛知県安城市)
YKM:京都工場 久御山事業所(京都府久世郡久御山町)
YKY:京都工場(京都府宇治市)
YO1:大阪第一工場(大阪府吹田市)
YO2:大阪第二工場(大阪府松原市)
YHN:阪南工場(大阪府羽曳野市)
YOK:岡山工場(岡山県総社市)
YHI:広島工場(広島県広島市安佐北区)
YF:福岡工場(福岡県古賀市)
YKU:熊本工場(熊本県宇城市)
松戸第一工場(千葉県松戸市)
松戸第二工場(千葉県松戸市)
杉並工場(東京都杉並区高井戸西)
古河工場(茨城県古河市)
横浜第一工場(横浜市戸塚区柏尾町)
札幌工場(北海道恵庭市)
子会社・協力会社工場
KD:工藤パン(青森市) - 一部ヤマザキブランド商品の製造。地元企業商品として扱われる。青森県内では「くどぱん」で知られる。
TK:たけや製パン(秋田市) - 一部ヤマザキブランド商品の製造。地元企業商品として扱われる。秋田県内では「たけやパン」で知られる。
SN:末広製菓(新潟県新潟市西蒲区) - 100%山崎製パン子会社
SA:サンキムラヤ(山梨県甲府市) - 100%山崎製パン子会社
YKO:高知ヤマザキ(高知県高知市) - 一部ヤマザキブランド商品の製造。
ID:イケダパン(鹿児島県姶良市) - 一部ヤマザキブランド商品の製造、また沖縄県のイオン琉球のイオン店舗へ長期保存可能なヤマザキパン製品の供給
ヤマザキ春のパンまつり詳細は「ヤマザキ春のパンまつり」を参照
主な商品
食パン
新食感宣言
ロイヤルブレッド - 旧・サンロイヤル。
超芳醇
ダブルソフト - 2015年12月までは秋田県のみ後発の沖縄黒糖入り(期間限定商品)を除き未発売となっていた[注 10]。
ダブルソフトゴールド - 秋田県のみ未発売[注 11]。
スィートバター風味ブレッド - 北海道のみ。
やわらか食パン - 北海道のみ。
ふんわぱり食パン - 2015年12月までは秋田県のみ未発売となっていた[注 12]。北海道発売なし。
モーニングスター - 秋田県、北海道のみ未発売。
国産小麦食パン - 秋田県、北海道のみ未発売。
ユアクイーンリッチブレッド - 秋田県、北海道のみ未発売。
十二穀ブレッド - 北海道取り扱いなし。
レーズン好きのレーズンブレッド - 北海道取り扱いなし。
レーズン好きのレーズンブレッド
ゴールドソフト - 厳選した上級小麦粉を使用し、バター、卵、生クリームなどを加えて焼き上げた贅沢なプレミアム系食パン。