山寺宏一
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

エディ・マーフィについては『ハーレム・ナイト』のソフト版[注 2]から数多くの作品で吹き替え、2010年以降は全ての出演作を担当し、ほぼ専属となっている。以前から特に「この人、絶対にやりたい」と思ってきた俳優だったものの、『48時間』では「もうどうしていいか分からない」と苦心したことを後に明かしている[17]。また、エディ担当として山寺は比較的後発の存在であることから、自身に先駆け多く担当した下條アトム富山敬を支持する声も根強いために、未だに自分がエディに合っているのか分からないと話したこともある[81]。しかし山寺はエディと同い歳であることや、長年担当してきたことなどから彼に対しても強い思い入れを持っており、『シュレック』シリーズでは原語版でエディが演じたドンキーの吹き替えを全作で担当。「“エディ・マーフィが日本語を喋れたらこうなるよね”と思ってもらえること」が目標であるとし、特にこのドンキー役は「器用に吹き替えているだけではダメだ!」と心掛けていた[82]。そして、製作会社ドリームワークスのCEOジェフリー・カッツェンバーグから「世界で最高のドンキー」とお墨付きをもらった際には「声優を始めた時、エディの作品をやるのが夢だったので、評価してもらえて嬉しいです」と喜びを語った[83]

ウィル・スミスは、『インデペンデンス・デイ』で初担当。来日したウィル・スミス本人から公認を受けている[44][45][46][47][48]。山寺は役作りをする上で当初、顔写真を見た際には「身体がデカいしマッチョなのにかわいい顔をしているので、もう少し声は高めかな」と思いつつも、その太い地声を聞いてギャップに驚き、マッチョな雰囲気を出すことを心がけたといい、動きや口調からヒップホップストリート系の「音楽畑の人」という印象を持ち、次世代の役者だと感じたという[17]。また、過去に顔マネをしていたことから自分の中で勝手な親しみを覚えていたといい「吹き替えを複数回やると、練習の時点でものすごく作品を見てその人の芝居を研究するので他人とは思えなくなって親近感が勝手に湧く」と話した[84]。元来よりウィルの吹き替え声優として名が通っていた山寺だが、2019年公開の『アラジン』でウィル演ずるジーニーを吹き替えた際には、原作のアニメ版のジーニーを山寺が演じていることで「完璧なキャスティング」「山寺しかいない」というファンの声が殺到するなど大きな反響を起こし[85]、世間一般における「ウィル・スミスの吹き替えといえば山寺宏一」との認知がより一層高まったとされている[44]。同作で吹き替えた際には、来日したウィルと初対面し感激したとのこと[68]。対談を行う中、山寺は「自分が吹き替えをしていることをどう思うか?」と質問し、ウィルは「僕はあなたの吹き替えが聞きたいよ」と答え、ウィル本人の要望で生アテレコを披露。本人から「まず誰かが演じ作り上げたものをあなたは違う言語でやらなきゃいけないんだよね。それは本当に難しいことだよ、本当にすごい」と絶賛され、2人はハイタッチした。お墨付きを貰った山寺もまた、「今後も機会があればウィルと同じ作品に携わりたい」と話した。この様子はNTVの「news every.」、「Oha!4 NEWS LIVE」にてそれぞれ6月5日(水)、6月11日(火) に放映[86][87]。後に「憧れのスーパースターの1人。お会いして、ますますファンになりました。演技もさることながら、その人柄の良さに凄く感動しました」と語った[88][89]。一番好きなウィル・スミス出演作には「僕が声を演じさせていただきましたし、ウィル自身もこれまでの集大成だと仰っていたので」と『アラジン』を挙げている。また、直接会ってからは次第にウィルを他人とは思えなくなっていたことを明かしている[89]。ウィルを吹き替える上で注意しているポイントについて問われた際には「本人が何を演じたいのか、どう演じてるいるか」をしっかり汲み取るように注意しつつ、ウィルの魅力の一つである太い地声を意識して、彼のイメージや体格に見合う様になるべく普段の自分の声より少し太めの響きのある声に仕立て上げ、あざとくない程度に演じることに気を付けていると話した。ただし、これはどの俳優を演じる時でも一緒で、ウィル・スミスだからということで特別には考えているわけではないという[89]。その後、ウィル本人とも交流が生まれ、『ジェミニマン』のジャパンプレミアカーペットイベントにおいてウィルと再び対面。両者は互いに親友であると認め合っており、「ウィル」「コウイチ」と呼び合う仲となった。ウィルは「僕も(山寺の吹き替えを観て)ああやって演技しておけばよかったと思うことがあるよ」と打ち明け、山寺を喜ばせる一幕もあった[61]。劇場アニメ『劇場版 呪術廻戦 0』において敵キャラクターであるミゲルを演じることが発表された際には、キャラクターの容姿やこれまでの山寺の実績も相まって「実質ウィル・スミス」などとネット上で話題を集めた[90]。『フォーカス』では予告編のナレーションを担当した[91]

クリス・タッカーについては「体はゴツいですが声は高い」と述べ、「声を張っているときはいいんですけど、シリアスなシーンもそれでやらなければならないので、声質をキープするのが大変でした。不自然に聞こえないようにしつつ、喜怒哀楽をすべて表さなきゃならない」と吹き替える上での難しさについて語った[75]。また、「ラッシュアワー」シリーズでは、石丸博也ジャッキー・チェンと絶妙な掛け合いを披露。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:685 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef