BBCフィルムズは2009年5月に資金集めをほぼ終えた[10]。2010年2月、クリスティン・ランガンは『イブニング・スタンダード』に製作の大幅な遅れはBBCフィルムズの資金調達が難航したためで、ラムジーによる脚本の改稿により比較的低予算での製作が可能になったと語った[11]。UKフィルム・カウンシルは同月、ファンドから£18,510を製作チームに提供した[12]。
撮影はコネチカット州スタンフォードで2010年4月19日に始まり、5月28日に終わった[13][14]。スタンフォードのJ・M・ライト工業高校が重要な撮影に使われた[15]。
イギリスのバンド、レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドが作曲を担当した[16]。 2009年10月、IFCフィルムズ
公開
完成した映画は第64回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、パルムドールは『ツリー・オブ・ライフ』に譲ったものの、絶大な賛辞を集めた[17][18]。 本作は批評家から高い評価を得ている。映画のレビューを集積するウェブサイトRotten Tomatoesは、本作に対するレビュー94件のうち83%が映画に肯定的な評価を下し、評価の平均は7.7/10であったとして、本作を「新鮮」に認定している。同サイトは批評家の総意を「『少年は残酷な弓を射る』は全てに亘って素晴らしい演技 (特にティルダ・スウィントンは彼女の最上級を見せている) を伴った、ドラマとホラーの巧みな融合である」と紹介している[19]。有力媒体の批評から100点満点の加重平均値を導くMetacriticは19件の批評を基に69という「広く好意的な評価」の値を示している[20]。 賞部門対象結果
評価
受賞とノミネート
ロンドン映画祭作品賞『少年は残酷な弓を射る』受賞
ヨーロッパ映画賞女優賞ティルダ・スウィントン受賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞主演女優賞ティルダ・スウィントン受賞
インディペンデント映画トップ10『少年は残酷な弓を射る』受賞
英国インディペンデント映画賞監督賞リン・ラムジー受賞
作品賞『少年は残酷な弓を射る』ノミネート
脚本賞リン・ラムジー、ローリー・ステュアート・キニアノミネート
主演女優賞ティルダ・スウィントンノミネート
助演男優賞エズラ・ミラーノミネート
技術賞シェイマス・マクガーヴェイの撮影ノミネート
ワシントンD.C.映画批評家協会賞主演女優賞ティルダ・スウィントンノミネート
サンフランシスコ映画批評家協会賞主演女優賞ティルダ・スウィントン受賞
ヒューストン映画批評家協会賞主演女優賞ティルダ・スウィントン受賞
全米映画俳優組合賞主演女優賞ティルダ・スウィントンノミネート
英国アカデミー賞監督賞リン・ラムジーノミネート
主演女優賞ティルダ・スウィントンノミネート
英国作品賞『少年は残酷な弓を射る』ノミネート
参考文献^ “We Need to Talk About Kevin
^ a b Miller, Phil (2007年9月14日). ⇒“Why does this author need to talk about filming Kevin?”. Herald Scotland (Herald & Times Group). ⇒http://www.heraldscotland.com/why-does-this-author-need-to-talk-about-filming-kevin-1.865226 2011年11月25日閲覧。
^ a b McClintock, Paula (2010年4月23日). ⇒“Ramsay rounds out 'Kevin' cast”. Variety (Prometheus Global Media). ⇒http://www.variety.com/article/VR1118018191 2011年11月25日閲覧。