小霸王
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2018年3月31日、小霸王は自社が開発したゲーム機に不正にゲームをプリインストールして出荷しているサードパーティへの生産ライセンス供与を取りやめ、著作権を守ってゲーム機市場に再参入することを表明した[2]

2018年8月、小霸王公司はAMDと提携し、AMD製SoCを搭載したゲーム機「小霸王 Z+」をChinaJoyにて発表[3]。しかし資金繰りが悪化し、小霸王公司のゲーム機部門は2019年5月10日をもって解散した。2020年、台湾のコンパル社が製造した「小覇王Z+」のデッドストックと思しきものが台湾のネット通販サイトで投げ売りされた[4]

2020年11月、既にほとんどの80後90後世代(1980年代から1990年代に生まれた世代)にとっては思い出の中の存在になっていた小霸王の「破産」が中国のマスコミ各社で大きく報道された[5]。これに対し、小霸王の親会社である益華集団は小霸王のホームページ上で「破産したのはVR製品を生産する小霸王文化発展有限公司であり、既に2019年初めには業務を停止していた。他の小霸王グループの会社とは無関係であり、マスコミ報道は重大な風評被害である」との声明を発表した(2017年1月に「小霸王文化?展有限公司」と言う名前の会社が国家工商総局に登録されており、ここが2020年時点で小霸王のゲーム部門の資産を管轄しているとみられる)
歴史

1987年、中山市の怡?集?の傘下として創設される。創設から2年目の1989年の時点では社員20人・200万元の赤字を抱える、小さな工場に過ぎなかった。

1989年3月、工場長として段永平が就任。ファミコン互換機の事業に進出して業績が急拡大。段永平は小霸王を中国トップのゲーム機・パソコン・電子機器メーカーにのし上げる。

1991年、売上高が10億元に達し、「小霸王電子工業」として正式な会社となる。

1995年8月、段永平が小霸王の経営陣と対立し、数人の開発者とともに辞任し歩歩高を設立する。

1997年、小霸王はVCD事業に進出し、「小霸王影音」が設立される。歩歩高がVCD・DVDプレーヤー市場で中国トップとなったのに対し、小霸王影音は1999年に1億元以上の負債を抱えて倒産する。

2004年、親会社の怡?集?の方針で、小霸王は複数の会社に分割される。
小霸王学習機

「小霸王遊戯機」は、1989年に発売された任天堂ファミリーコンピュータ互換機。任天堂の許可は得ておらず、いわゆるパチモノではあるが、当時の中国は知的財産権の概念が薄く、小霸王の製品は合法だった。小霸王を含むファミコン互換機は「紅白機」と呼ばれ、中国におけるゲーム機第1世代となったが、その中でも小霸王の製品は最も売れ、一説によると日本の本家ファミコンの販売台数すらしのぐという。

1993年には、「小霸王遊戯機」の第2世代が発売される。キーボードやマウスが付属するなどホビーパソコンの形態を取って製造されたため(もちろんファミコンのゲームもプレイできた)、「小霸王学習機」の名称で呼ばれる。これが中国におけるホビーパソコン第1世代となった。
小霸王遊戯機(学習機)の歴史

1980年代後半、任天堂ファミリーコンピュータが中国に上陸する。中国でもすぐにファミコンの人気が爆発するが、ファミコンは中国では正式販売されず、日本から輸入されたものが大都市などで細々と販売されていたのみであったため、その巨大な需要を満たすために海賊版の販売が始まった。

1989年、当時小さな工場であった小霸王の工場長として段永平が就任。ファミコン互換機の製造に進出する。これが「小霸王遊戯機」の第1世代である。任天堂の無許可製品でありながらショッピングモールなどで正式に販売され、アフターサービスも完備されていた。

1991年6月、小霸王はCCTVにCMを流す。CMの宣伝文句によると、この頃には小霸王の販売台数は100万台を突破していたとのことで、売上高は10億元に達するなど、既に小霸王遊戯機は中国で最も人気のあるファミコン互換機であった。

1993年、キーボード、マウス、学習ソフトなどが付属したホビーパソコンの形態を取った「小霸王遊戯機」が発売される。小霸王はCCTVのプライムタイムで「小霸王拍手歌」というCMを流す。

1994年、小霸王はCMにジャッキー・チェンを起用し、「小霸王学習機」の第2世代の販売を開始する。これに付属していた「英語詞霸」はパソコン教育用の補助教材として国家教育委員会の認定を受ける。

1995年8月、段永平が辞任して歩歩高を設立する。歩歩高も1990年代にはファミコン互換機を生産していた時代があった。

1999年、小霸王学習機の売り上げがピークに達する。

2000年代になるとソニーや任天堂が正式に中国に進出して互換機市場は縮小し、またPCの普及もはじまったため、小霸王学習機は教育市場で細々と販売される程度となる。

2010年代、もはや中国の農村部にまでスマホが普及し切って、中国スマホ市場の縮小期となった時代においても互換ゲーム機には一定の市場があり、また都市部においてもレトロゲーム愛好家やパチモノ愛好家らの市場があるため、PSP風やWii風の外観の「学習機」が販売されている。
参考資料^ 「 ⇒小覇王がキッチン家電で成功できた理由」中国経営管理研究11号
^ ファミコン互換機で名を馳せた中国の小霸王がゲーム機市場に再参入―今後は知的財産権を尊重 Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト
^ 中国・小覇王の新ゲーム機「Z+」の詳細 ?Windows 10とWindows 10 IoTのデュアルブート機 - PC Watch
^ 【やじうまPC Watch】AMDカスタムAPU搭載でWindows 10が動く中国製ゲーム機「小覇王Z+」が台湾で投げ売り中 - PC Watch
^“小霸王被申?破?!法定代表人已被限制高消?”. ⇒http://www.chinanews.com/sh/2020/11-09/9333943.shtml 

外部リンク

公式ウェブサイト


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