小林稔侍
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2018年公開の『星めぐりの町』で映画初主演[12]男性タレント好感度ランキングで上位にランキングされた[13]

学校III』以降、山田洋次作品の常連出演者である。
人物

中学生の頃からファンの高倉健は、東映に入って以後
大部屋時代からの恩人であり、何度も小遣いをもらったり[7]、小林が家を建てた時や結婚する際に保証人になってもらったという[14]。高倉に対する恩や思い入れは強く、長男に「恩を一生忘れないこととありがとうの思いを込めて」、高倉と同じ「健」と名付けたり[15]、「健さんのためなら腎臓を一つ提供しても構わない」と思っているほどである[16]。そういうこともあって「端役でなく、ちゃんとした役で健さんと共演し、恩返しがしたい」との思いがあり、1999年の映画『鉄道員(ぽっぽや)』でその願いが叶うこととなった。その『鉄道員(ぽっぽや)』で、第23回日本アカデミー賞の最優秀助演男優賞を受賞した。『鉄道員(ぽっぽや)』の中で高倉と小林が抱きしめ合うシーンがあり、これについてある映画評論家が講演会で「あれはホモじゃなきゃできない」と発言したのが元で、ある女性週刊誌に「高倉健と小林稔侍はホモ」と大見出しにされて掲載されたこともあった[17]

オファーをくれた監督が自身のファンであるという理由だけで、学生の卒業制作として作られる自主映画に、小林は台本も読まずに出演を快諾する。そして撮影中は経験不足からカースタントを巧くこなせないスタッフをサポートするなどして過酷な現場を支えるなどした。苦労の末、完成した映画は評論家や若者に支持され、現在に至るまでB級映画の傑作として高く評価されている。その映画は『狂い咲きサンダーロード』といい、監督した若者は、石井聰亙(現:石井岳龍)である。その映画で小林は暴走族あがりの右翼でゲイという役を演じている。

上記の松本清張原作作品については、1980年の映画『わるいやつら』から2011年のテレビドラマ『砂の器』まで、単独主演こそないものの、30年以上にわたる出演歴がある。映画では清張作品2作目出演となる82年の『疑惑』が最後になり、その後のテレビドラマでの清張作品初出演作も85年の『わるいやつら』。同作では映画版同様の脇役で、以後長年テレビドラマの清張作品で全12作にわたり活躍、映画とあわせて14作の清張作品に出演した。

小林の清張作品出演歴の特徴は、「同じ作品の複数映像化に際しての複数回出演」が極めて多い、という点にある[注釈 3]。既に述べた『疑惑』を例にとると、小林は後に92年と2009年のテレビドラマ版に出演、それぞれ異なる役で同原作作品に計3回出演した(当該作品項目も参照)。これだけでも目を見張るものがあるが、ドラマ版『わるいやつら」の次に脇役出演した86年NTV版『夜光の階段』でも、95年単発ドラマ版で準主演、2009年連続ドラマ版にも95年版と同じ役で出演して計3回出演した。以上扱った通り、清張作品出演14作のうち半分以上の8作は、『わるいやつら』『疑惑』『夜光の階段』各作品の複数回出演によって占められている勘定となる。同原作の複数の映像化の際にも再度の出演依頼がなされていた点で、他の清張作品の常連俳優たちと比較しても、小林の出演歴は極めてユニークといえる。

が大の苦手。子供の頃に遊びで牛の腹をくぐろうとした時に蹴られ、5メートルくらい飛ばされたという出来事が原因とのことで、撮影で馬に乗ることになった時にためらったことも何度かあったという[18]

東映入社直後の大部屋俳優時代は、東京目黒にあった東映の寮に住んでいた[19]。1962年に岡田茂(のち東映社長)が東映東京撮影所所長になり、岡田が一家で東京に来たがすぐに家が見つからず、岡田一家も同じ寮に住み、小林と隣り部屋になった[19]。この関係で岡田一家と家族ぐるみの付き合いがあり[20]岡田裕介(元東映社長)に2011年の岡田茂の葬儀司会を頼まれた[19][20]

長男に小林健、長女に小林千晴

2017年に妻と死別。

受賞

第23回日本アカデミー賞 - 最優秀助演男優賞 『鉄道員(ぽっぽや)』(2000年)

和歌山県文化表彰 - 文化賞(2018年度)

出演
映画

柔道一代(1963年4月21日、東映) - 帝国大生

海軍(1963年8月31日、東映) - 加藤少尉

やくざの歌(1963年、東映) - 紀子から金を奪ったチンピラ

警視庁物語 十代の足どり(1963年、東映)

忍者部隊月光(1964年、東映) - シュナイダー

いれずみ突撃隊(1964年、東映)

いろ(1965年、東映) - 上松次郎

ダニ(1965年、東映) - 三村

無宿者仁義(1965年、東映) - 砂田組子分E

任侠男一匹(1965年、東映) - 平助

夜の悪女(1965年、東映) - 小柴孝夫

ギャング頂上決戦(1965年、東映) - バーテン

地獄の波止場(1965年、東映)

網走番外地シリーズ(東映)

網走番外地 望郷篇(1965年)

網走番外地 北海篇(1965年) - ギャング水島

網走番外地 荒野の対決(1966年) - トンズラの信

網走番外地 大雪原の対決(1966年) - 乾分年次

網走番外地 悪への挑戦(1967年) - マシマロ

網走番外地 吹雪の斗争(1967年) - 男C


あばずれ(1966年、東映) - 喜助

非行少女ヨーコ(1966年、東映) - レストランのコックA

愛欲(1966年、東映) - 研二

ゴキブリ部隊(1966年、東映) - 子分C

地獄の野良犬(1966年、東映) - 万ガラの鉄

男度胸で勝負する(1966年、東映) - 信吉

北海の暴れ竜(1966年、東映) - 芦田組子分B

浪曲子守唄(1966年、東映) - トラ

地獄の掟に明日はない(1966年、東映) - 健太

ボスは俺の拳銃で(1966年、東映) - 岩佐鴻一郎

組織暴力シリーズ(東映)

組織暴力(1967年) - チョロ吉

続・組織暴力(1967年)

組織暴力 兄弟盃(1969年、東映)


渡世人(1967年、東映) - 本間

ギャングの帝王(1967年、東映) - 水戸

喜劇 競馬必勝法(1967年) - 山崎

河内遊侠伝(1967年、東映) - 駒吉の舎弟

続・決着(1968年、東映) - 須藤組組員A

夜の手配師(1968年、東映) - 市村

獄中の顔役(1968年、東映) - 正一

代貸(1968年、東映) - 中西の子分2

密告(たれこみ)(1968年、東映) - チンピラA

あゝ予科練(1968年、東映) - 当直伝令

?トルコ風呂(1968年、東映) - 刑事(伴淳の部下)

夜の歌謡シリーズ(東映)

盛り場ブルース(1968年) - 丸山

夜の歌謡シリーズ 命かれても(1968年) - 「さかぐち」のボーイA

夜の歌謡シリーズ 伊勢佐木町ブルース(1968年) - 運転手

夜の歌謡シリーズ 港町ブルース(1969年) - ダンプの運転手

夜の歌謡シリーズ 悪党ブルース(1969年) - 用心棒B

夜の歌謡シリーズ 女のみち(1973年) - 運転手

夜の歌謡シリーズ なみだ恋(1973年) - 高柳刑事


不良番長シリーズ(東映)

不良番長(1968年) - 和夫

不良番長 練鑑ブルース(1969年) - パーティの学生

不良番長 どぶ鼠作戦(1969年) - 金次

不良番長 王手飛車(1970年) - 滝川建設社員A

不良番長 一攫千金(1970年) - ガソリンスタンドの係員

不良番長 暴走バギー団(1970年)

不良番長 口から出まかせ(1970年)


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