小林 清志(こばやし きよし、1933年〈昭和8年〉1月11日[4][6][11][12] - 2022年〈令和4年〉7月30日[13])は、日本の声優、俳優、ナレーター。東京俳優生活協同組合の創立メンバーの一人であり[8]、同組合に所属した。
独特の渋い声を生かして、声優界の創生期から活躍した[14]。アニメでの主な出演作は『ルパン三世』シリーズの次元大介や『妖怪人間ベム』(1968年)のベムなど[8]。また、CMやテレビ番組などのナレーションも多く担当し、洋画ではジェームズ・コバーン、リー・マーヴィンらの吹き替えを務めていた。 東京府(現:東京都)の根津生まれ[5]。実家は株屋であり、父親は亡くなるまで兜町の証券会社にいた[15]。父の下では池波正太郎が働いていたという[4]。第二次世界大戦中の文京区立根津小学校在学中の小学5年生のころ、学友たちと栃木県那須塩原市の塩原温泉郷に疎開していた[4]。その後、父親の出身であった埼玉県の加須へ縁故疎開し[15]、疎開先の旧制不動岡中学では卓球の県代表を務めた[4]。中学時代には英語の成績が優秀で(後述)、将来は作家になることを漠然と志望していた。別に「役者になりたい」と思ったわけではなく、高校時代は、わりと受験勉強ばかりだった[10]。スポーツもしていたが、ご多分にもれず青春時代だったことから、小説を書いたり読んだりなど、そういうのに興味があったという[10]。文学系統に興味はあったが、演劇はなかったという[10]。 小石川高校を卒業[4][16]。東京大学を受験するも、当時の世相や流行から英文科でなく仏文科を受験したため失敗。滑り止めがなかったことから浪人生活を送ることとなる[17]。その頃、学費を稼ぐために製薬会社の工場の薬品瓶を洗う洗ビン工、地下鉄の工事現場のトロッコ押しといった色々なアルバイトを半年以上続いていた[4]。この時、サンデースクール(現在の塾)で奥井潔からウィリアム・ブレイクやライナー・マリア・リルケ、小林秀雄を学び、大きな影響を受けたという。
経歴
生い立ち