2022年7月30日午前7時6分、肺炎のため東京都内の自宅で死去[9][13]。持病などはなく健康だったが突然体調を崩し、家族に見守られながら息を引き取ったという[9][35]。89歳没。訃報は、同年8月8日に俳協から公表された[36]。最後の仕事は、7月4日に収録を行った『AKB48 ネ申テレビ』のナレーションとなった[9][35]。 声種はローバリトン[8]。小林自身は「非常に濁声だが、強い声だ」と語っていた[11]。大学時代、芝居をしていた時分に鍛えられたこともあり、風邪をひいてもあまり声に響かなかったという[11]。 吹き替え作品の草創期から活動。持ち役には、ジェームズ・コバーンやリー・マーヴィン[19][20][27][37]、トミー・リー・ジョーンズ[4]、ジャック・パランス、フランコ・ネロがある。悪役・仇役の吹き替えも多かった[11]。アニメ声優としても草創期から活動している。低くて重い、渋い声[38]を生かしてナレーターの仕事も多数こなしている。 役柄としては、アテレコを始めた時から悪役が多く[11]、低いバリトンボイスで個性的なキャラクター、ヒールから正統派まで幅広い役どころを数多く演じていた[10][19]。声優として思い出深い作品は『アンタッチャブル』を挙げており、担当のディレクターが面倒を見てくれて、始めは子分のA、Bを演じていた[4]。シリーズの最終回には2週にわたってネヴィル・ブランドが演じていた大ボス・アル・カポネ役を演じた[4][11]。端役からしまいには悪の親玉をアテたことから、「これで悪は卒業したか」と思っていたが、その後、相変わらず続いていたという[何が?][11]。この作品で、そのディレクターにより、一人前の声優なり、そのディレクターに感謝の気持ちを込めて言っていた[要校閲][4]。 一方、正義の味方も演じており、『スーパーマン』TBS再放送版では大平透に代わってスーパーマンを吹き替えていた[11]。 英語を得意としている。中学時代からジャパンタイムズを定期購読し、推理小説を筆頭に原書を自身で訳しながら読むことが趣味だったほか、高校在学時には同じ高校生相手に英語の通信教育で添削指導のアルバイトを行なっていた[16]。また、声優になる前から舞台役者の副業として翻訳家のアルバイトを続けたほどの腕前である他、中には翻訳・出演・演出を共に行った作品も存在する。演劇の心得があった小林が、収録時に役者があまりに下手であったため「自分がやった方がマシになる」と思ったことから声優業を始めたという逸話がある。 趣味のひとつにピアノを挙げており、中学生の頃に体育館に置いてあったピアノを使って独学でツェルニーを練習したところ、弾けるようになったという[39]。好きなミュージシャンにハービー・ハンコックの名を挙げている[10]。 コンピュータを扱った趣味も多彩であり、マイクロソフトのフライトシミュレータや[40]、パソコン通信でアメリカの大手商用サービスCompuServeも利用していたという。晩年にはスマートフォンを使いこなし、2018年に共演した水瀬いのりは小林とその使い方で交流したことを明かしている[41]。
特色・人物像