教員養成を目的とする大学・学部の学生は小学校および中学校の両方の教諭の一種免許状を取得できるが、年間履修単位数がはなはだしく膨れあがる一方、教員養成を目的としない一般大学では、中学校および高等学校の両方の教諭の一種免許状、あるいは幼稚園および小学校の両方の教諭の一種免許状のいずれかしか取得できない[注 4]。よって教育職員免許法での認定課程制度および単位修得方法により、大学(特に一般大学)で小学校および中学校の両方の教諭の普通免許状を同時に取得するのは、とても厳しいか、または全くできない。できたとしても、大学設置基準により、近年では、コンプライアンスの観点からも、1年度の間に履修が可能な単位数に上限を設けているケースが多いため、1年間に50単位まで履修登録が可能と仮定しても、4年間で200単位までしか履修登録はできない(単位を落とした場合は、その分がロスになるため、結果的には4年間で200単位の履修も難しくなる場合もある)ため、4年で卒業できない可能性が出てくる場合もある。
大学通信教育の場合は、大学通信教育設置基準についても、年間の学習時間数等の設定方法(1単位を修得するのにかけるべき時間数)は、上述した大学設置基準の内容にほぼ準ずるが、レポート提出や科目修了試験の受験ができなかった等の理由により、履修した科目の単位の取りこぼしがあったとしても、翌年度に繰越して、規定の単位数に取りこぼした科目に関する単位数であれば、履修することができる場合もある。 2013年8月に、長野県松本市の私立小中一貫教育校才教学園小学校・中学校で、中学校教諭の普通免許状のみ所持し小学校教諭特別免許状を有しない者が小学校の学級を担任したり、小学校教諭の普通免許状しか所持しない者が中学校の授業を担任するなどの事件が起きた[19]。 オランダの教育はK-12制であり、basisschool は4-12歳まで8段階の義務教育レベルの学校である。 デンマークの教育制度ではフォルケスコーレ (Folkeskole) が存在し、6-15歳までの義務教育レベルの学校である。 スウェーデンの教育制度では、Grundskolaが存在し、6-15歳までの義務教育レベルの学校である。 ドイツの教育制度では、初等教育レベル基礎学校(グルンドシューレ, 4年制)修了後のキャリアは、5年制の基幹学校(ハウプトシューレ、高等小学校相当)、6年制の実科学校(レアルシューレ、中学校相当)又は中高一貫のギムナジウム(中等教育学校相当)に分かれる。 そのうち基幹学校は基礎学校と併せて、かつてはフォルクスシューレ ドイツのフォルクスシューレの修業年限は、従前は8年間(Unterstufe(下級段階、現在の基礎学校)4年間、Oberstufe(上級段階、現在の基幹学校)4年間)であるが、現在は9年間である。この9年間のうち、前期4年間が基礎学校(小学校の第1学年から第4学年まで)に、後期5年間が基幹学校(小学校第5学年から中学校第3学年まで)に該当し、基幹学校の学年は「4・3・2制」の中期3年間及び後期2年間と一致する。
沿革
1941年に尋常高等小学校を国民学校に校種名を変更。さらに、尋常小学校相当を国民学校初等科、高等小学校相当を国民学校高等科に改め、現在の初等・中等教育の一部に相当する部分を一貫化したこともある。これはドイツのフォルクスシューレをモデルにしている。
その他
小中一貫教育校無免許授業担当事件
各国の小中一貫教育
オランダ
デンマーク
スウェーデン
ドイツドイツの教育制度。灰色が基礎学校、緑がギムナジウム、赤が実科学校、黄が基幹学校