陸軍では、主に軍司令官や師団長等を務める。海軍では、主に一定規模以上の艦隊の指揮官等を務める。空軍では、主に航空団の指揮官等を務める。また、実戦部隊以外では、国防関連省庁の次官や局長等の幹部、参謀本部の幹部等の役職に就く。 ヨーロッパ諸国の陸軍ではLieutenant general、Major generalといった通常の呼称方式である旧欧州方式 (Old European system もしくは 現在でも依然として少将-大将の三階級制を採っている国は少なくないが、イギリス、英連邦諸国や中東やアフリカでかつてイギリスを宗主国としていた国々、ノルウェー、中国、チリなどのように少将と大佐の間に上級大佐ないし佐官級准将をワンスターランクとして設定している国と、ブラジル、ペルー、エクアドルなどの南米の一部の国々のようにワンスターランクの無い国に大別される。後者の陸軍では将官の階級をフランス革命方式で呼称するケースもあり、この場合は基本的に上から「陸軍将軍」、「師団将軍」、「旅団将軍」と呼称する。将官4階級制を採る国々との共同作戦においては補職による階級調整を要する。 現在、一定規模以上の軍事力を保持している諸国は将官に4階級制を採る場合が多い。この場合は、一般的に大将、中将、少将、准将に区分される。 かつてのドイツ国防軍などでは、「上級大将」、「大将」、「中将」、「少将」に区分される。ドイツ連邦では政令でかつての、「上級大将」を大将、「大将」を中将、「中将」を少将、「少将」を准将に対応するものと定めている。また、この影響を受けたソ連軍、ロシア軍などでは「上級大将・大将・中将・少将」の4階級制を採っている。なお、その他にも4階級制を採っている国もある。(上級大将参照)。フランス革命方式によって陸軍および空軍の将官の階級を表現する国々では基本的に上から「軍将軍」、「軍団将軍」、「師団将軍」、「旅団将軍」と表現される。かつては上級大将、大将、中将、少将に対応するものとされていたが、NATO発足後は各国とすり合わせる関係上、大将、中将、少将、准将に対応するものと定められた。例外としてメキシコでは、「師団将軍」、「旅団将軍」をそれぞれ中将位、少将位とし、General brigadier 日本軍は「大将・中将・少将」の3階級制を採り、准将を置かなかった。将官は親任官または勅任官だったことから、敬称は「閣下」を用いた。陸軍将官をフランス革命方式で呼称する国々ではそれぞれ軍団将軍、師団将軍、旅団将軍と呼称する[1]。 そのうち、将については、 そもそも各国の軍隊の階級制度を見ても、法令上「階級」とされているもの以外にも、いわゆる「階級」として認められているものも多く、それらは法令上は「称号」であったり「職務」であったりするものも多い[注 2]ことから、自衛隊におけるこのようの扱いもさほど特異なものではない。
ヨーロッパ諸国の陸軍の呼称方式
旧欧州方式
元帥 (Marshal、Field marshalまたはField marshal general)
上級大将 (Colonel general)
大将 (General)
中将 (Lieutenant general)
少将 (Major general)
准将 (BrigadierまたはBrigadier general)
フランス革命方式
元帥 (MarshalまたはCaptain general)
陸軍将軍 (Army general)
軍団将軍 (Army corps general)
師団将軍 (Divisional general)
旅団将軍 (Brigade general)
将官三階級制
大将
中将
少将
将官四階級制
大将
中将
少将
准将
上級大将
大将
中将
少将
将官三階級制
将官四階級制
各国の制度
日本
日本軍海軍少将の辞令書(御璽が押印されている)
自衛隊
幕僚長たる陸将、海将および空将(統合幕僚長、陸上幕僚長、海上幕僚長又は航空幕僚長)が実質的に大将に相当し、大将に相当する英訳を用いている。
上記を除く将は中将に相当し、中将に相当する英訳を用いている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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