寒冬
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現在の基準で、全国平均が平年以下(平年差が0.0°Cを下回る)となった寒冬は1970年、1971年、1974年、1975年、1976年(2月は除く)、1977年、1978年(前年12月は除く)、1980年(前年12月は除く)、1981年(北日本を除く)、1982年、1983年、1984年、1985年、1986年など、ほとんどが寒冬で、日本戦後有数の大寒冬も、多くが1970年代 - 1980年代である。1990年代は異常に暖冬が多く、全国平均が平年以下となったのは1996年(北日本を除く)のみ。21世紀以降では地球温暖化により寒冬が減ってきているが、2000年代以降の全国平均が平年以下(平年差0.0°Cを下回る)となった寒冬は2000年、2001年(特に北日本)、2003年、2006年(2月中旬以降は除く)、2008年(特に2月)。2010年代では2011年(西日本と奄美沖縄)、2012年(奄美沖縄を除く)、2013年(奄美沖縄を除く)、2014年(北海道を除く)、2015年(北日本を除く)、2018年、2020年代では2022年と1990年代に比べれば増えている。しかし、2016年以降は、全国的に暖冬となる頻度が多くなりつつある。2019年、2020年、2021年(前半期間を除く)は3年連続東日本では大暖冬となった。
過去の主な寒冬(日本)

前述の通り気象学的にはの期間は12月から2月にかけての3か月間を差し2つの年をまたぐこととなるため、本項でも1シーズンを2つの年で記述する(例:「1944 - 1945年」と記載される場合、1944年12月から1945年2月にかけての冬を表す)。
1887 - 1888年
2月5日に秋田で歴代最低の-24.6°Cを観測。2月の平均気温も-3.7°Cと歴代3位。
1899 - 1900年
1月27日に松本で歴代最低の-24.8°Cを観測。
1901 - 1902年
1月25日に旭川で日本官署で歴代最低となる-41.0°Cを観測。宇都宮で1月24日に歴代最低の-14.8°Cを観測。ちなみに寒冬であると同時に統計上最大の冷夏年でもある。また、1月23日に出発した青森歩兵第5連隊は1月24日2時半に帰投するため露営地を出発したが果たせず、約140名中最終的に生き残ったのが11名という事件「八甲田雪中行軍遭難事件」となった。
1912 - 1913年
歴代最大の低温年であり、冬も顕著な低温であった。
1917 - 1918年
「大正7年豪雪」も参照西日本を中心に寒冬となり、特に九州では1963年・1936年等と並んで観測史上最も寒い冬の一つである。福岡では12月30日に観測史上最大の積雪30cm、1月平均気温が過去最低の2.2°Cを記録した。
1920 - 1921年
1月16日に甲府で歴代最低の-19.5°Cを観測。
1921 - 1922年
1月に北海道で記録的低温。帯広の平均気温 -16.6°C(最高平均 -6.7°C/最低平均 -26.4°C)、旭川の平均気温 -16.3°C(最高平均 -10.3°C/最低平均 -24.0°C)、札幌の平均気温 -10.2°C(最高平均 -4.8°C/最低平均 -16.6°C)はいずれも歴代最低。他、北日本、東日本各地で歴代最低の平均気温を観測(釧路 -11.5°C、秋田 -4.4°C、宮古 -4.1°C、石巻 -3.5°C、つくば -1.1°C、東京 0.6°C、新潟 -1.4°C、飯田 -2.7°C)。しかし2月は一転して記録的高温になった。
1930 - 1931年
2月23日に青森で歴代最低の-24.7°Cを観測。根室では2月18日に歴代最低の-22.9°Cを観測し、2月の平均気温も-10.2°Cと観測史上最低となった。
1935 - 1936年

1938 - 1939年
2月11日に高山で歴代最低の-25.5°Cを観測。
1944 - 1945年
平均気温は南西諸島を除き平年より3 - 4°C以上も低く、気象庁の統計開始以来現在までで最も寒い冬となっている。ピーク時は平年を10°C以上下回る日が連続し、多くの地点で積雪記録を更新し長野県富山県の一部では7mを超えた。北海道雄武北見枝幸では92日連続の真冬日(富士山頂以外では最長記録)を記録した。全国各地で歴代最低平均気温を記録(青森1月 -5.7°C、八戸1月 -6.2°C、函館1月 -7.9°C、盛岡1月 -6.7°C、山形1月 -5.0°C、仙台1月 -3.0°C、福島1月 -2.6°C、小名浜1月/2月 -0.1°C、宇都宮1月 -1.9°C、水戸1月 -0.7°C、前橋1月 -0.2°C、熊谷1月 -0.1°C、長野1月 -4.9°C、軽井沢2月 -7.3°C、河口湖1月 -5.2°C、名古屋1月 0.4°C、高山2月 -6.0°C、津2月 2.0°C、富山2月 -1.2°C、金沢2月 -0.2°C、福井2月 -0.5°C、大阪2月 1.8°C、神戸1月 1.8°C)。また、盛岡で1月26日に-20.6°C、大阪で1月28日に-7.5°Cを観測し歴代最低気温となっている。
1946 - 1947年
この年は7・8月を除いて低温であり、冬に関しては12月と2月が著しかった。特に2月は、北日本で平年よりも2.0°C、東日本で平年よりも3.2°C、西日本で3.5°C、南西諸島で3.0°Cも低かった。また、イギリスでも大寒波となり、社会や政治に大きな悪影響を及ぼした。
1952 - 1953年
北日本においては戦後最大の寒冬(特に、北海道では平年を3.4°Cも下回った)である一方、南西諸島は0.4°Cしか下回らず(当時の平年値では平年並み)、北冷傾向が強い寒冬だった。1月3日に八戸で歴代最低の-15.7°Cを観測。
1955 - 1956年

1956 - 1957年

1960 - 1961年
日本海側で記録的な豪雪となり、1月18日には新潟県内で積雪があまり多くない新潟市で最深積雪120cmを観測した。ただこの年は比較的春の訪れが早く、3月以降は平年並みか高温で推移した。
1962 - 1963年
昭和38年1月豪雪」も参照12月はやや暖冬傾向で推移したが同月末以降、西日本を中心とした大寒波に襲われ北陸地方では平野部を中心に記録的豪雪に見舞われた。雪雲は本州日本海側だけでなく九州地方にも流れ込み、鹿児島県でも大雪となった。寒気が西回りで流れ込んだため北海道では暖冬、東北地方ではほぼ平年並の気温だったが東日本以西では顕著な寒冬となり1月と2月は西日本、南西諸島で記録的低温となった。全国平均で見た場合、当時の平年比(1931 - 1960年)では平年よりもやや低い程度にとどまった。しかし、これは北海道の気温が高かったことと当時の平年値は1936年や1945年など戦前の記録的な寒冬の数値が含まれているためで、現在の平年並みとは大きくかけ離れている。
1966 - 1967年
北日本を中心に低温となり、初冬から強い寒波に見舞われた。2月12日には東京都心で最高気温が-0.2°Cと戦後唯一の真冬日を観測した。しかし、この年は寒冬年にしては珍しく、春の訪れが早かった。
1967 - 1968年
東北地方から南西諸島の広い範囲で寒冬となり特に12月と2月は西日本、南西諸島で記録的低温となった。平年を5°C以上下回る日も多く冬平均も西日本(平年比 -2.5°C)、南西諸島(平年比 -2.7°C)で平年を2°C以上下回る顕著な寒冬となり九州地方でも大雪となった。1967年秋から1968年春にかけてラニーニャ現象が発生していた。
1969 - 1970年
12、1月を中心とした寒冬。ただ寒冬の割には太平洋側の降雪が少ないといった特徴が見られた。


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