富岳富嶽の外観(2020年)
稼働期間2021年 -
スポンサー文部科学省
運営者理化学研究所
所在地理化学研究所計算科学研究センター 最寄り駅は、ポートライナー P08「計算科学センター駅」(神戸どうぶつ王国・「富岳」前)
アーキテクチャ
158,976 ノード
52 コア CPU/ノード (Armv8.2-A SVE)
Tofu Interconnect D
OS
Linux (RHEL 8.1)
McKernel
富岳(ふがく、英語: Fugaku)は、理化学研究所の「京」の後継となる、日本のスーパーコンピュータである[2]。エクサスケール・コンピュータではないが、処理速度が100PFLOPSを超えるためプレエクサスケール・コンピュータには該当する[3]。
2014年(平成26年)に開発が始まり、2020年(令和2年)より試行運用[4]、2021年(令和3年)に本格稼働した[5]。設置場所は兵庫県神戸市・ポートアイランドの理化学研究所計算科学研究センター。主要ベンダーは富士通[6]。 名称は2019年2月から4月まで公募を行い[14]、5月にポスト「京」ネーミング委員会により7案に絞られ、更に理化学研究所理事会議により「富岳」に決定された[15]。理化学研究所は「富岳」と決定した理由を以下のように発表した。「富岳」は"富士山"の異名で、富士山の高さがポスト「京」の性能の高さを表し、また富士山の裾野の広がりがポスト「京」のユーザーの拡がりを意味します。また"富士山"が海外の方々からの知名度も高く名称として相応しいこと、さらにはスーパーコンピュータの名称は山にちなんだ名称の潮流があること、また海外の方からも発音しやすいことから選考しました。 ? 理化学研究所(2019年5月23日)[16] なお、「富岳」は「京」の最大100倍の性能を目指すことから、葛飾北斎の『富嶽百景』や太宰治の『富嶽百景』からの駄洒落(富岳100京)との説もある[17]。 「富岳」は富士通が開発したCPUであるA64FXを搭載している。このCPUは、フロントエンドをARMv8.2-Aベースに新たな拡張であるSVE(Scalable Vector Extension)を追加した[18] ものとして、バイナリレベルでARMとの互換がとられた一方、マイクロアーキテクチャは「京」でも使用された富士通製SPARC64の構造を踏襲している[19]。「富岳」は「京」の約100倍の性能と、世界最高水準の実用性を目指している[20]。「富岳」は富士通独自のTofu Interconnect Dを使用して結合された158,976個のA64FXを使用している[21]。 「富岳」はIHK/McKernelという名前の軽量マルチカーネルオペレーティングシステムを使用している。このオペレーティングシステムはLinuxと軽量カーネルのMcKernel 2020年6月、国際スーパーコンピュータ会議にて発表されたTOP500において1位となった。日本のスーパーコンピュータとしては、2011年6月・12月に「京」が1位となって以来9年ぶりである。また、物理現象をシミュレートするHPCG(High Performance Conjugate Gradient)、人工知能計算のベンチマークHPL-AI、ビッグデーター解析のGraph500においても1位となり4冠を達成[25][26]。その後、2020年11月、2021年6月及び11月の時点でも4部門で首位を維持し続け、4期連続の4冠を達成した[27]。 この他、消費電力当たりの性能ランキングGreen500では2020年6月の時点で9位[28]。 2018年、「富岳」の構築費用は1300億円(国費 1100億円、民間投資 200億円)と報道された[29]。
受賞歴
2020年6月、11月、スーパーコンピューターの計算速度ランキングで、世界初の2期連続4冠を達成[7][8][9]
2021年6月のTOP500を含む4部門で1位となり、3期連続の4冠を達成した。
2021年11月のTOP500、HPCG、HPL-AI、およびGraph500において4期連続の4冠を達成[10][11]。
2021年11月、ゴードン・ベル賞COVID-19研究特別賞[12]。
2022年11月、ゴードン・ベル賞[13]。
名称
ハードウェア
ソフトウェア
性能
価格性能比について
Size:69 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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