密教
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^ 爾時婆伽婆。在舎衛国祇樹給孤独園。時有六群比丘尼。誦種種雑呪術。或支節呪、或刹利呪、鬼呪、吉凶呪、或習転鹿輪卜、或習解知音声。(…)若比丘尼誦習世俗呪術者波逸提。(…)世俗呪術者、支節乃至解知音声也。比丘尼誦習世俗呪術乃至音声、若口受若執文誦、説而了了波逸提、不了了突吉羅、比丘突吉羅、式叉摩那沙弥沙弥尼突吉羅、是謂為犯。不犯者、若誦治腹内虫病呪、若誦治宿食不消呪、若学書若誦世俗降伏外道呪、若誦治毒呪以護身故無犯。「もし比丘・(比丘)尼が世俗の呪術を習い誦すならば、波逸提罪である。世俗の呪術とは、支節呪、刹利呪、鬼呪、吉凶呪、転鹿輪卜呪、解知音声(など)を言う。比丘・(比丘)尼にして、(これらの)世俗の呪術や、乃至は音声を習って、もし口にし、(それらの教えを)受け、もし、文執して誦えるならば、説き終われば波羅提罪となり、説き終わらなければ突吉羅罪となる。比丘が突吉羅(の罪に当るもの)は、式叉摩那や沙弥・沙弥尼は(同じく)突吉羅罪となり、(所)謂(いわゆる)是(これら)を(罪を)犯すと為す。(…)(戒律を)犯すことが無いものとは(以下の場合を言う)。もし、腹の中の虫の病(を鎮める)呪(を唱える者)。もし、宿食(食べたもの)が不消(化の場合に消化する)呪(を唱える者)。もし、書を学ぶ(暗記するための呪を唱える者)。もし、世俗(において)外道を降伏(ごうぶく:調伏する)呪を誦える(者)。もし、毒を治(癒する)呪(を唱える者)。これらは、(すべて)護身のためであるゆえに、(戒律を)犯すことは無い。」(『四分律』・巻二十七)
^ 爾時有迦羅比丘尼、先是外道、棄捨経律阿毘曇、誦読種種呪術。是中有比丘尼、少欲知足行頭陀。聞是事心不喜。種種因縁呵責。云何名比丘尼。棄捨経律阿毘曇。誦読種種呪術。種種因縁呵已向仏広説。仏以是事集二部僧。知而故問迦羅比丘尼、汝 実作是事不。答言、実作世尊。仏以種種因縁呵責(…)種種因縁訶已語諸比丘、(…)若比丘尼読誦種種呪術波逸提。波逸提者、焼煮覆障。若不悔過能障礙道、是中犯者。若比丘尼読誦種種呪術、若是偈説、偈偈波逸提。若是章説、章章波逸提。若別句説、句句波逸提。不犯者、若読誦治歯呪・腹痛呪・治毒呪、若為守護安隠不犯。「その時、迦羅(カーラ)比丘尼という(名前の者が)有り。是(この比丘尼は)、先(以前)に外道であり、(仏教の出家であるにも関わらず)経・律・アビダルマを捨てて、種々の呪術を読み誦えていた。また、比丘尼の中に少欲知足であり頭陀行を行じている比丘尼がいた。(彼女は)この事を聞いて心喜ばず、種々の因縁をもって、(迦羅比丘尼を)呵責した。ここで云う(ところの)以前には外道であり、経・律・アビダルマを捨てて、種々の呪術を誦読する比丘尼は、種々の因縁について呵責され終わると、仏(の住する処)に向かい、詳細に(事情を)説明した。仏はこのことを以って(比丘と比丘尼からなる)二部のサンガを集めて、(ことの次第を)知った(上で)迦羅比丘尼に(皆の前で再び)問われた。汝(なんじ)は本当にこのような事を為したか、為さなかったか、と。(迦羅比丘尼は)答えて言った、世尊よ(私は)本当に(このようなことを)為しました、と。仏は種々の因縁をもって(迦羅比丘尼を)呵責した。(…)(仏は)種々の因縁をもって叱った。(そして)諸々の比丘に語った。(…)(それゆえに)もし、比丘(・比丘)尼が種々の呪術を読み誦えるならば、波逸提罪である。波逸提(罪)とは、(比丘や比丘尼の身を)焼き、煮る(がごとき苦しみを伴い)、(仏道修行においてその身を)覆う障害となる。もし、懺悔することなく、障礙の道(を歩むものは)、是(これ)を(比丘・比丘尼の)中にあって(罪を)犯す者とする。もし、(比丘・)比丘尼にして種々の呪術を読み祷えるならば、是(これ)偈を説える場合は偈波逸提罪とし、是(これ文)章を説える場合は(文)章波逸提罪とし、別に句を説える場合は句波逸提罪とする。(…)(戒律を)犯すことが無い(者)とは(以下の場合を言う)。もし、歯(を)治(療する)呪(を唱える者)。腹痛(を鎮める)呪(を唱える者)。毒(を)治(癒する)呪(を唱える者)。もしくは、(その身を)守護し、安隠(を得る)ために(呪を)誦読するならば、(戒律を)犯すことは無い。」(『十誦律』・巻四十六)
^ 大乗経典『梵網経』について:女犯とその原因となる全ての行為を禁止する戒については、『梵網菩薩戒経』(四季社)、pp. 25?27と、『梵網経』(大蔵出版)、pp. 88?89。酒の売買の原因となる全ての行為を禁止する戒については、『梵網菩薩戒経』(四季社)、pp. 30?31と、『梵網経』(大蔵出版)、pp. 99?100。殺生とその原因となる全ての行為を禁止する戒については、『梵網菩薩戒経』(四季社)、pp. 21?23と、『梵網経』(大蔵出版)、pp. 75?76を参照のこと。これらを含む「十重禁戒」に違反すると、大乗戒壇円頓戒)における波羅夷罪となる。
^ 平川彰『インド仏教史 下』春秋社、pp. 310?315
^ 平川彰『インド仏教史 下』春秋社、p. 316
^ 『密教の理論と実践 講座密教第1巻』春秋社、1978年、pp. 42?43
^慈経 - 日本テーラワーダ仏教協会[リンク切れ]
^8章 仏教における殺しと救い
^ 平川彰『インド仏教史 下』春秋社、p. 317
^ 佐藤 任『密教の秘密の扉を開く: アーユルヴェーダの秘鍵』出帆新社、1997年。ISBN 4-915497-25-9OCLC 122976395。 
^ 松長有慶 編著『インド後期密教(上)』、pp. 166?169。
^ 津田真一「タントリズム瞥見」(『反密教学』所収)
^ 田中公明『性と死の密教』春秋社、pp. 59?60
^ 田中公明『図説 チベット密教』春秋社、pp. 25?26
^ 立川武蔵『密教の思想』吉川弘文館〈歴史文化ライブラリー〉、1998年、pp. 168?173
^ 学研『実践 四大功法のすべて』理論編、p. 106
^ a b 『密教の理論と実践 講座密教第1巻』、春秋社、1978年、p. 62
^ 立川武蔵『密教の思想』吉川弘文館〈歴史文化ライブラリー〉、1998年、p. 183
^ 立川武蔵・頼富本宏編『シリーズ密教第3巻 中国密教』春秋社 p. 196
^ 田中公明『図説 チベット密教』春秋社、p. 6
^ 頼富本宏『密教とマンダラ』〈NHKライブラリー〉2003年4月、[要ページ番号]頁。ISBN 4-14-084161-3OCLC 167764854。 
^ ジョスリン・ゴドウィン 著、吉村正和 訳『図説古代密儀宗教』平凡社、1995年、[要ページ番号]頁。ISBN 4-582-70711-4OCLC 675059390。
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