密教
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^ 爾時有迦羅比丘尼、先是外道、棄捨経律阿毘曇、誦読種種呪術。是中有比丘尼、少欲知足行頭陀。聞是事心不喜。種種因縁呵責。云何名比丘尼。棄捨経律阿毘曇。誦読種種呪術。種種因縁呵已向仏広説。仏以是事集二部僧。知而故問迦羅比丘尼、汝 実作是事不。答言、実作世尊。仏以種種因縁呵責(…)種種因縁訶已語諸比丘、(…)若比丘尼読誦種種呪術波逸提。波逸提者、焼煮覆障。若不悔過能障礙道、是中犯者。若比丘尼読誦種種呪術、若是偈説、偈偈波逸提。若是章説、章章波逸提。若別句説、句句波逸提。不犯者、若読誦治歯呪・腹痛呪・治毒呪、若為守護安隠不犯。「その時、迦羅(カーラ)比丘尼という(名前の者が)有り。是(この比丘尼は)、先(以前)に外道であり、(仏教の出家であるにも関わらず)経・律・アビダルマを捨てて、種々の呪術を読み誦えていた。また、比丘尼の中に少欲知足であり頭陀行を行じている比丘尼がいた。(彼女は)この事を聞いて心喜ばず、種々の因縁をもって、(迦羅比丘尼を)呵責した。ここで云う(ところの)以前には外道であり、経・律・アビダルマを捨てて、種々の呪術を誦読する比丘尼は、種々の因縁について呵責され終わると、仏(の住する処)に向かい、詳細に(事情を)説明した。仏はこのことを以って(比丘と比丘尼からなる)二部のサンガを集めて、(ことの次第を)知った(上で)迦羅比丘尼に(皆の前で再び)問われた。汝(なんじ)は本当にこのような事を為したか、為さなかったか、と。(迦羅比丘尼は)答えて言った、世尊よ(私は)本当に(このようなことを)為しました、と。仏は種々の因縁をもって(迦羅比丘尼を)呵責した。(…)(仏は)種々の因縁をもって叱った。(そして)諸々の比丘に語った。(…)(それゆえに)もし、比丘(・比丘)尼が種々の呪術を読み誦えるならば、波逸提罪である。波逸提(罪)とは、(比丘や比丘尼の身を)焼き、煮る(がごとき苦しみを伴い)、(仏道修行においてその身を)覆う障害となる。もし、懺悔することなく、障礙の道(を歩むものは)、是(これ)を(比丘・比丘尼の)中にあって(罪を)犯す者とする。もし、(比丘・)比丘尼にして種々の呪術を読み祷えるならば、是(これ)偈を説える場合は偈波逸提罪とし、是(これ文)章を説える場合は(文)章波逸提罪とし、別に句を説える場合は句波逸提罪とする。(…)(戒律を)犯すことが無い(者)とは(以下の場合を言う)。もし、歯(を)治(療する)呪(を唱える者)。腹痛(を鎮める)呪(を唱える者)。毒(を)治(癒する)呪(を唱える者)。もしくは、(その身を)守護し、安隠(を得る)ために(呪を)誦読するならば、(戒律を)犯すことは無い。」(『十誦律』・巻四十六)
^ 大乗経典『梵網経』について:女犯とその原因となる全ての行為を禁止する戒については、『梵網菩薩戒経』(四季社)、pp. 25?27と、『梵網経』(大蔵出版)、pp. 88?89。酒の売買の原因となる全ての行為を禁止する戒については、『梵網菩薩戒経』(四季社)、pp. 30?31と、『梵網経』(大蔵出版)、pp. 99?100。殺生とその原因となる全ての行為を禁止する戒については、『梵網菩薩戒経』(四季社)、pp. 21?23と、『梵網経』(大蔵出版)、pp. 75?76を参照のこと。これらを含む「十重禁戒」に違反すると、大乗戒壇円頓戒)における波羅夷罪となる。
^ 平川彰『インド仏教史 下』春秋社、pp. 310?315
^ 平川彰『インド仏教史 下』春秋社、p. 316
^ 『密教の理論と実践 講座密教第1巻』春秋社、1978年、pp. 42?43
^慈経 - 日本テーラワーダ仏教協会[リンク切れ]
^8章 仏教における殺しと救い
^ 平川彰『インド仏教史 下』春秋社、p. 317
^ 佐藤 任『密教の秘密の扉を開く: アーユルヴェーダの秘鍵』出帆新社、1997年。ISBN 4-915497-25-9OCLC 122976395。 
^ 松長有慶 編著『インド後期密教(上)』、pp. 166?169。
^ 津田真一「タントリズム瞥見」(『反密教学』所収)
^ 田中公明『性と死の密教』春秋社、pp. 59?60
^ 田中公明『図説 チベット密教』春秋社、pp. 25?26
^ 立川武蔵『密教の思想』吉川弘文館〈歴史文化ライブラリー〉、1998年、pp. 168?173
^ 学研『実践 四大功法のすべて』理論編、p. 106
^ a b 『密教の理論と実践 講座密教第1巻』、春秋社、1978年、p. 62
^ 立川武蔵『密教の思想』吉川弘文館〈歴史文化ライブラリー〉、1998年、p. 183
^ 立川武蔵・頼富本宏編『シリーズ密教第3巻 中国密教』春秋社 p. 196
^ 田中公明『図説 チベット密教』春秋社、p. 6
^ 頼富本宏『密教とマンダラ』〈NHKライブラリー〉2003年4月、[要ページ番号]頁。ISBN 4-14-084161-3OCLC 167764854。 
^ ジョスリン・ゴドウィン 著、吉村正和 訳『図説古代密儀宗教』平凡社、1995年、[要ページ番号]頁。ISBN 4-582-70711-4OCLC 675059390。 

参考文献

出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2017年1月)


『曼荼羅の研究』全2巻、石田尚豊著、東京美術刊、昭和50年〔1975年〕。

『中国密教史』全3巻、呂建福著、空庭書苑有限公司刊。

西蔵仏教宗義研究 第3巻「トゥカン『一切宗義』ニンマ派の章」、平松敏雄著、東洋文庫刊。

『古密教 日本密教の胎動』(特別展 図録)、奈良国立博物館編・刊、2005年。

『寛平法皇御作次第集成』、武内孝善著、東方出版刊、1997年。

『唐大和上東征伝』、堀池春峰解説、東大寺刊、昭和39年〔1964年〕。

『現代語訳一切経2: 智者大師別伝・不空三蔵行状・唐大和上東征伝』、福原隆善頼富本宏・冨佐宣長訳、大東出版社刊、1997年。


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