『密会の宿』(みっかいのやど)は、佐野洋の推理小説のシリーズ。これを原作としたテレビドラマもテレビ朝日とテレビ東京で放送され、それぞれシリーズ化されている。
人目を忍び男女が訪れることから「密会の宿」と呼ばれる旅館「くわの」を舞台に、旅館を経営する女将・桑野厚子と「くわの」に居候する作家志望の久保隆がコンビを組み、連続殺人事件の真相に挑み解決していく。 密会の宿 1984年から1993年までテレビ朝日系「土曜ワイド劇場」で放送されたシリーズ。全8回。主演は松尾嘉代。
書誌情報
密会の宿
新書:アサヒ芸能出版、1964年発行
文庫:徳間文庫、1983年5月発行、ISBN 978-4195674659
初出雑誌 講談倶楽部 (1962年1月号 - 6月号)、推理ストーリー
密会の宿2 仮面の客
文庫:徳間文庫、1987年10月発行、ISBN 978-4195683705
初出雑誌 問題小説 (1986年2・5・7・9・11月号、1987年1・3月号)
密会の宿3 似ているひげ
文庫:徳間文庫、1988年10月発行、ISBN 978-4195686119
初出雑誌 問題小説 (1987年6・8・10・12月号、1988年4・6・8月号)
密会の宿4 周囲の人々
文庫:徳間文庫、1991年10月発行、ISBN 978-4195693988
初出雑誌 問題小説 (1988年11月号、1989年1・7月号、1990年2・6・10・12月号、1991年3月号)
傑作選
乱れた末に―「密会の宿」ベストセレクション
文庫:徳間文庫、2000年11月発行、ISBN 978-4198914042
テレビドラマ
テレビ朝日版(1984年11月3日 - 1993年6月5日) - 松尾嘉代主演
テレビ東京版(2003年7月30日 - 2013年8月7日) - 岡江久美子主演
テレビ朝日版とテレビ東京版の主な相違点
旅館「くわの」の所在地
テレビ朝日版では東京の新宿御苑近く。テレビ東京版では北鎌倉郊外の山間部。
桑野厚子と久保隆の関係性
テレビ朝日版では厚子と隆は愛人関係。テレビ東京版では隆が厚子に想いを寄せてはいるものの、厚子はその気持ちに気づいていない。
久保隆のキャラクター
テレビ朝日版の隆は居候している自室の隣室をビデオカメラで隠し撮りし、情事を密かに盗み見して愉しむ趣味を持ち(厚子はそれを仕方なく認めている)、事件発生時には、このビデオを基に探る。テレビ東京版の隆は「くわの」の居候から従業員となり、番頭として働いている。
レギュラー陣
テレビ朝日では「くわの」の従業員・のり子。テレビ東京版では北鎌倉署の刑事・番場周平のほか、「くわの」の仲居・古谷勝江と甘味茶店の女主人・小泉彩乃が準レギュラーで出演。
テレビ朝日版
ジャンルテレビドラマ
原作佐野洋
脚本猪又憲吾
監督齋藤武市
吉川一義
日高武治
松島稔
野村孝
出演者松尾嘉代
野村昭子
森本レオ
オープニング歴代オープニングを参照
エンディング歴代エンディングテーマを参照
製作
制作テレビ朝日
放送
放送国・地域 日本
放送期間1984年11月3日 - 1993年6月5日
放送時間放送時間の変遷を参照
回数8
⇒土曜ワイド劇場
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キャスト(テレビ朝日版)
旅館「くわの」(テレビ朝日版)
桑野厚子
演 - 松尾嘉代女将。
のり子
演 - 小甲登枝恵(第1作)、野村昭子(第2作 - 第8作)従業員。
久保隆
演 - 森本レオ居候。ノンフィクション大賞を狙う作家。厚子の亡夫の元部下。
ゲスト(テレビ朝日版)
第1作「義姉の白い肌が夫を襲う…女美容師の完全犯罪」(1984年)
平淑恵、荻島真一、吉行和子、大出俊、高沢順子、谷村昌彦、楠トシエ、菅貫太郎、川村一代、棟里佳
第2作「消し忘れたビデオの女 通夜にひろがるみだらな噂…」(1986年)
野瀬 - 佳那晃子
高見左知子 - 友里千賀子
赤羽与一(ロリエ 社長) - 清水章吾
大曽根健次(ロリエ 営業部長) - 中山仁
第3作「湯けむり旅館連続殺人 喪服の男と仮面の美女が…」(1987年)
久本尚美(デザイナー・桑野厚子の高校時代の同級生) - 二宮さよ子
高田律子(デザイナー志望) - 高樹沙耶