今なおRPが「イギリス英語の標準発音」と国際的に認識されていて、他の英語圏の人にも理解されやすいことから、自国外ではなるべくRPに近い英語を使おうとするイギリス人も少なくない。またRP自体の変化も進行しており、現在のBBC放送の標準発音は1950年代のそれとは違っている。
しかし1960年代以降、イギリス各地で使用されている地域独自の発音の地位が上がり、BBCでもRP以外の発音が普通になるにしたがい、伝統的にRPを使用していた階級も若者の間ではその使用が失われる傾向にある。現在、RPの話者はイギリス人口の約2%程度であるとも言われる[5]。
イングランド南東部についていうならば、1980年前後からイギリス・ロンドンとその周辺で使われるようになった河口域英語がRPに代わるイギリス英語の標準語となるかもしれない[6]、なっているとする声もある[7]。
例えば、映画『メリー・ポピンズ』のガヴァネスを演じたジュリー・アンドリュースの発音は歯切れがよく、訛りのない容認発音とされる。アンドリュース主演の『サウンド・オブ・ミュージック』でもまったく同じ話し方をしているが、BBC英語に属する類いの、いわゆる「標準英語」である。訛りのある階級に育った者でも、教師、医師、弁護士など、相手の信頼を必要とする職業につく者は、訓練でこういう話し方および発声を身につける必要があった(気取っている印象を与えるのでかえって不利だとされ、地方訛りを身につける例もある)[8]。 音価については、以下のとおりである。先に子音、後に母音について示す。 唇音唇歯音両唇軟口蓋音歯音歯茎音後部歯茎音硬口蓋音軟口蓋音声門音 短母音前舌母音中舌母音後舌母音 長母音前舌母音中舌母音後舌母音 二重母音第二要素が前舌母音第二要素が中舌母音第二要素が後舌母音
音価
子音
破裂音p b t d k ?
破擦音 t? d?
鼻音m n ?
摩擦音 f v θ ds z? ? h
接近音 w ?j
側面音 l
母音
狭母音??
中央母音?
半広母音??
広母音a?
狭母音i?u?
半広母音????
広母音??
第一要素が前母音e???
a???a?
第一要素が中母音??
第一要素が後母音????
特徴
ask、bath、chance など(後続の子音が「二字一音の摩擦音」「摩擦音+破裂音」や「鼻音+他の子音」であることが多いが、規則的ではない)の a は RP(容認発音)では非円唇後舌広母音 [?] となる。
player など音節末の r(r音化)は RP(容認発音)では発音されない([ple??])。ただし、for a long time など後ろに母音が続く場合は連音化(リエゾン)を起こす。
stop などの o は円唇後舌広母音である([st?p])。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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