家なき子_(1994年のテレビドラマ)
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園田家にいた頃、保健所に送られた事もあるが、のちに片島に救出され、予防接種を受けた上ですずの元へ帰還。リュウという名の由来は「すずの父親が辰年生まれだったことから、男の子が生まれたら“リュウ”と名付けるつもりだった」と陽子が教えたことから。真弓の同級生、浅野朋枝などから暴行を受けて負傷した事もある。すずにはオスだと思われていたが、後に仔犬を出産し、メスだったことが明らかになった。
片島家
片島 智之(かたしま ともゆき)〈25〉
演 -
保坂尚輝すずの担任教師で、出生名は「倉田智之」小学生の頃、父親が事業失敗を苦にして母親を殺害し逮捕。歳の離れた兄、智浩は思い出す事もない程に疎遠となっており、親戚をたらい回しにされた末、改姓の為に片島家の養子となった過去を持つ。血縁者を始めとする「過去に関わった人物」の誰とも大学卒業、就職後に接触を持っている様子はみられない。不幸な境遇や美術的才能などの共通点からすずにシンパシーを感じ、何かと力になる。一方、父親が殺人犯であることを知った悟志から度重なる脅迫を受けながら、次第に悟志からの誘惑と罠に溺れていく。絵を介して岡崎章子と知り合い交際。途中で章子が、日本有数の大企業である「OSエンタープライズ」の後継者と知ることになる。若くて容姿端麗[注 2]な事もあり、京子と真弓の母子に好意を抱かれるほか、章子の母の玲子とも関係を持ってしまう。純朴で正義感の強い青年で、次第にすずも心を開いて行ったが、章子の持つ背後関係、そして浮上した後継者問題もあり、結婚に伴い、教職を退いて社長に就任。父親が手に出来なかった富と地位を手に入れたことから金の魔力に取り付かれ、周囲を簡単に裏切る人間へと変化。これまで自身に行った脅迫への復讐も兼ねて、自分の過去と経歴を知る悟志の殺害を企てた。そして、この事件の罪を自ら被って少年院に収容されたすずをも、口封じの為に殺害しようとするが失敗[注 3]。のちに結婚披露宴会場に押し掛けてきたすずに屋上で罵られ、そしてテープレコーダーでやりとりを録音していた章子ともみ合う内にリュウに襲われて足を踏み外し、亡き両親との平穏な日々を取り戻したいという思いを頭に浮かべながら転落死した。
倉田幸助
演 - 鶴田忍智之と2に登場する刑事、智浩の父。実業家だったが、智浩が就職し自立、智之が小学生の頃に経営破綻・資金繰りに悩み、妻(演:曽川留美子)を殺害。一家心中を図ろうとするが失敗し逮捕される。服役中に重病を患い、警察病院へ入院。死亡直前に智之の所在と変更後の姓である「片島」を口走ったのを、居合わせた悟志に聞かれ、悟志が智之を強請るきっかけを作ってしまう。
岡崎家、OSエンタープライズ
岡崎 章子(おかざき しょうこ)〈24〉
演 -
水野真紀大企業「OSエンタープライズ」の社長のひとり娘で父親とは死別し、母に育てられた。母とは対照的に無垢で明るく、愛情深い性格。母の元を出て独居し街頭で似顔絵師をしていたところを片島と知り合い、素性などを隠した状態で交際を開始。一時は次第に荒れて行く片島に絶望して別れを告げるが、母に勧められた縁談の席に押し掛けた片島の暴露[注 4]で縁りを戻す。その直後、連れ戻しに来た母が事故死した為に、後継者問題に直面。富を手にしたことで変わり行く片島を目の当たりにしながらも信じ続けたが、最後は全て裏切られた[注 5]
岡崎 玲子(おかざき れいこ)〈50〉
演 - 新藤恵美章子の母で「OSエンタープライズ」の総帥。夫(章子の父親)とは死別しており、実親から継いだ会社を女手一つで切り盛りし章子を育てた。やや腹黒い面があり、悪辣な印象だが、実業家としてのプライドが高く、やり手で知られる。章子の交際相手である事を知る前、画商として現れた片島から贋作の油絵を売りつけられ、後日訪れた章子が社長室に飾られた油絵を見て「偽物じゃないこれ!!」と告げられ、驚く。再び現われた片島に対し、「今度は本物でしょうね?」と贋作であると知った事を告げた(後述)。金の無心を「男絡み」と見破り、気に掛けるなど、章子に対して母親としての愛情は持ち合わせているものの、娘の恋人と知らずに贋作を売りつけた片島と肉体関係を持ち、逆援助交際となった為、後悔の念などから章子と片島の交際を執拗に反対。その一環として悟志とともに当たり屋行為を謀ったが、実際は悟志の策謀に利用されていた。見合いが破綻した直後、章子に罵倒され去られるが、そのまま片島の元にいた章子を連れ戻そうとして口論の末、階段から転落死。葬儀はキリスト教形式でおこなわれている。
秘書
演 - 小野武彦OSエンタープライズ社長秘書。新社長となった片島の腹心として彼をサポートするが、片島が悟志から度重なる脅迫を受けていた事を章子に忠告したことが原因で危険分子扱いされ、会社を追われる。
医療関係者
黒崎 和彦(くろさき かずひこ)
演 -
京本政樹非正規の闇医療で荒稼ぎする外科医。天才的なメス捌きで世界中から執刀依頼を抱えているが、医療倫理を顧みない非合法手術などに加担したことで、過去に医師免許を剥奪されている。権力や富に執着する人間を徹底的に蔑視し、自らの商売も「奴らに生きる苦しみを少しでも長く与えてやるため」と嘯くニヒリストとして振る舞っているが、闇医療で稼いだ金は自らの育った児童養護施設に寄付するなど、弱者に対しては深い優しさを見せる。永井による陽子の手術直後、沢村という勤務医の依頼で病院を訪れた際に、すずに言い聞かせる永井に対して彼のポリシーと手腕を批判したり、陽子に対して「すずの人生を台無しにしている」「親子でも他人」と手厳しい言葉を投げかけ、小学校が買える位の金額を払えば手術をするなどと冷淡に接していたが、すずの母親に対する純粋な愛情を理解し執刀。「患者の経過を見届けない医者が金を要求できる道理はない」という理由で謝礼を受け取らずにオーストラリアへ旅立つ。次作では帰国している。
永井 秀雄(ながい ひでお)
演 - 塚本信夫陽子の主治医。誠実で思慮深く、貧しいすず親子に対しても分け隔てなく接する。すずが治療費として持ち込んでくるなけなしの金を彼女自身の将来の財産として密かに貯金箱に入れるなど、利益よりも人間的な倫理を優先する良識者だが、それ故に融通の利きにくい一面もある。黒崎とは旧知の仲であり、陽子の没後も、主にすずと黒崎との間を繋ぐパイプ役としてシリーズに深く関わっていく。
ナース
演 - 古畑京子、大森映美陽子の担当ナース。永井と同様、すず親子に対して親身に接する。母に会いたい一心で病院の廊下を走ったすずを注意した事がある。
園田家
園田 真弓(そのだ まゆみ)〈12〉
演 -
西田彩香園田家の長女で、すずとは従姉妹同士でもあり同級生(1982年5月頃生まれ)。性格は母の京子と似た面があり、大人の前では優等生ぶってはいるが、その事に対してのストレス、すずへの軽蔑心、片島への淡い恋心[注 6]などから、子分と共に、すずを監禁して暴力を振るう、便所に落とした握り飯をすずに無理やり食べさせようとする、男子数人にリュウを襲撃させたり、同級生らの前では性格の悪さを隠そうとしない。母に認められたい気持ちが強く、溺愛を受ける兄に対して嫉妬を覚え、母にすずの中傷[注 7]を吹き込んでいた。第4話のステージ上での一件の後、母の実家に連れられていった。
園田 公昭(そのだ きみあき)
演 - 篠原俊晴園田家の長男で、すずとはいとこ同士となる。中学生に該当する年齢だが、小学校入学直後に事故に遭い下半身不随・車椅子生活となってからは、母の京子によって監禁のような状態で家に閉じ込められ、学校へ通う事はなかった[注 8]。外の世界をほとんど知らずに育ったが、心優しい性格の少年で、怪我をしたリュウの手当をした事からすずに心を開き、「外出させて欲しい」と依頼。しかし追って来た京子に自立を宣言した直後に誤って崖から転落死した。
園田 京子(そのだ きょうこ)〈40〉
演 - 小柳ルミ子すずの外縁の伯母。経済的困窮などもあり、すずを疎んだり[注 9]、やる気のない和夫を「役に立たない」等、口汚く罵倒していた(ただし工場経営は、和夫以上の努力をしている上、子供達からも母親として認められている)。片島に色目を使い、豪華な弁当を作り、真弓に届けさせるなどを始め、好色家である事を理由に、すずから「お色気ばばあ」と嘲笑される。同時に息子の公昭を溺愛。真弓に「兄ほど愛されてない」と嫉妬させてしまう。[注 10]。公昭の死にショックを受け逆上して、すずを刺殺しようとした。のちに和夫の計画に加担したことですずの怒りを買い、第4話の学芸会のステージ上でこれまで関係した男との写真をばらまかれ、同時に悪事が発覚し警察へ連行。その後、和夫と離婚し真弓を連れて実家に帰省。この時、旧姓に戻した様子はない。
園田 和夫(そのだ かずお)〈42〉
演 - 小倉一郎陽子の実兄であり園田家の主。自宅で缶製造の工場を経営するが、やる気は全く見られず、たびたび京子から罵倒を受けている。すずを庇ったり、遊園地に連れてゆくなど優しい伯父に見えたが、実は様々な問題を持ち込む[注 11]陽子を疎んでいる事と、事故に見せかけて殺害し、保険金を受け取り、罪を京子に着せて愛人と駆け落ちする計画を立てていた事を会話から、倉庫の状況などから異常性癖をすずに知られる。そして学芸会のステージ上で京子と大喧嘩を展開。すずの陰謀と同級生らの手違いでマイクの音源などが入っていた為、話の内容すべてを学校関係者に聞かれてしまう。同時に下着泥棒としてすずが通報してあった事もあり、やってきた警察官により同行を求められるが、その中にいた警官の一人が京子と不倫していた事を知って逆上。京子が私服刑事(演:ト字たかお)に対して殺人計画を暴露した事で逮捕される。担保に入っていた家が銀行の手に渡るのと同時に離婚。「友人の仕事を手伝うために地方へ引っ越す」「すずの世話が出来なくなってしまった」と電話で陽子に伝えた。
窃盗団
田畑 光江(たばた みつえ)〈68〉
演 -
菅井きん窃盗団の元締め。パチンコ屋ですずに置き引きされそうになった事がきっかけで悟志の債権者として、借金の棒引きの代わりに彼女の身を買い取った。愛称は「ババア」。すずにスリ売春[注 12]を強要し、時には暴力を振るうなど冷徹な性格だが、全ては「貧乏人は他人を踏み台にしても稼ぐ以外にない」という独自の信念ゆえの行動であり、陰では稼いだ金を身寄りのない窃盗団の子どもたちの巣立ちのために貯金していた[注 13]。美辞麗句を嫌う徹底した現実主義者[注 14]で、すずを庇って「あいつの母親を悲しませたくない」として上納金をすずの分まで出そうとした圭太を叱責した上で「あの子はお前達同様にみなしご。親のいる生活なんかではない」と発言するが、すずの元を訪れた際に黒崎を目撃。彼の言葉を立ち聞きした事で、それまで反対していた私立大学附属小学校の金庫破りを決意。しかし、その身体は病に侵されており[注 15]、皆には本音を隠した上で計画を実行するが、途中で吐血して倒れ、窃盗未遂の現行犯で逮捕。犯行は単独でおこなったと言い張る。護送車の前に立ちはだかったすずを「私の孫」「最後に話をしたい」と言い、そしてすずに「踏まれてもたくましく生え続ける雑草になれ!」という言葉を残し、後のすずの生き様に大きな影響を与えた。翌冬に獄死したことが『2』で圭太の口からすずに語られる。
田崎圭太(たざき けいた)
演 - 松田勝(現・松田優)窃盗団のメンバーであり、光江の用心棒的な存在。
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