宮崎駿
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上演は実現しなかった[124]
長くつ下のピッピ
1971年頃、アストリッド・リンドグレーン原作の児童文学作品[125]。企画した東京ムービー社長の藤岡豊自らスウェーデンに赴いて原作者から映画化の承諾を得ようとしたが、面会できずに頓挫する[126]。このとき、宮崎はロケハンの目的で藤岡に同行し、現地で見た風景や家屋をもとに帰国後にイメージボードを描いている[126]。そのイメージは後に『パンダコパンダ』や『魔女の宅急便』で活かされているほか[126]、『アルプスの少女ハイジ』のオープニングに登場するブランコは、本作で用意した設定の流用である[127]。残った制作資料は、子息である宮崎吾朗が『山賊のむすめローニャ』をアニメ化した際に原作者(の著作権継承者)サイドの許諾が下りて、『幻の「長くつ下のピッピ」』(岩波書店、2014年10月、高畑勲・小田部羊一共著)として刊行され[128]、宮崎によるイメージとストーリーボードおよびインタビューが掲載されている。また、鈴木敏夫によると、スタジオジブリ設立後も宮崎と何度もアニメ映画化について相談したが結局実現せず、リンドグレーンの没後に著作権継承者からジブリにオファーがあったときには宮崎は「遅すぎる」「時機を逸してしまった」と述べたという[128]
頭の上のチッカとボッカ
Aプロダクション在籍中の1973年頃に楠部三吉郎とともに企画したテレビアニメ[129]コロポックルを主人公とし、彼らが人間のものを「狩猟」と称して勝手に持ち出すストーリーで、キャラクターもデザインした[129]毎日放送に楠部が持ち込んで好感を得るも、宮崎が当時は無名だった点に難色を示され作品化は実現しなかった。その後、企画は形を変え、楠部が藤子不二雄(ここでは藤本弘を指す。藤本は後の藤子・F・不二雄)を原作にするという修正案を出したことで『ジャングル黒べえ』として作品化が実現した。宮崎が作ったキャラクター等は使用されなかった[129]
ユキの太陽
ちばてつやの漫画。パイロットフィルムのみ製作された(2013年12月から全国のイオンシネマで期間限定で上映)。
もののけ姫
1980年頃、『美女と野獣』&戦国時代をモチーフとしているが、1997年に映画化された『もののけ姫』とは題名が共通なだけで、物語もデザインも全く異なる作品である。イメージボードは1993年にスタジオジブリ(後に徳間書店)から大型絵本として出版されている。
ルパンの娘
1981年頃、アニメ評論家の岡田英美子との対談で語ったもの。主人公であるルパン三世の娘が、頭の弱い不二子の姪とコンビを組む学園物。
ロルフ
1981年頃、リチャード・コーベン原作のアングラコミック。イメージボードが作成されている。舞台設定やデザインは『風の谷のナウシカ』の原型とも言える作品。手塚治虫との合作の予定だった。
戦国魔城
1981年頃、日本の戦国時代を舞台にしたSFオリジナル作品。イメージボードが作成されている。ここで『ナウシカ』や『ラピュタ』へ繋がる設定が多く生み出された。
NEMO
1981-1982年、ウィンザー・マッケイ原作の『リトル・ニモ』の企画にテレコム・アニメーションフィルムのスタッフとして当初から関わって大量のイメージボードを作成していたが、制作発表前に降板して退社。フリーになっている。映画自体は1989年に公開されている。
風の谷の一日
1983年頃、ナウシカの幼年時代を、風の谷の日常を通して描くというもの。徳間書店の「アニメグランプリ」イベント用に宮崎が提案した。
アンカー
1980年代半ば、夢枕獏との対談で宮崎が提案した。『ラピュタ』完成後、原作夢枕、脚本宮崎、監督押井守、プロデューサー高畑勲で検討されるが、企画段階で中止される。宮崎の構想によると舞台は当時の東京、お姫様のような不思議な女の子が何者かに追われて、偶然に出会った男の子がその子を逃がすためにある場所まで送り届けると、また違う人間が別の場所まで送り届けるという恋愛要素を含んだ冒険ものであるという。しかし、美少女を出そうとする宮崎と、鼻垂れ小僧のような汚い少女を出そうとする押井の間で企画は消滅した[130]
突撃!アイアンポーク
1985年頃、「宮崎駿の雑想ノート」から派生したOVA作品の企画で、これも監督に押井守が予定されていた。
大東京物語
ふくやまけいこの漫画。後に現代には合わないと判断している。
墨攻

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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