実験音楽
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偶然性の音楽はマルセル・デュシャンの姉妹イボンヌとマグデレーヌによって作曲され[4]、1920年のダダ・イベントで演奏されている[5]。また、実験音楽にはクラシック音楽サイドからのアプローチだけでなく、ロックやジャズなどの音楽ジャンルからの試みもさかんにおこなわれてきた。フリー・ジャズオーネット・コールマン、前衛ロックのフランク・ザッパを筆頭に、ルー・リードヴェルヴェット・アンダーグラウンド[注 2]キャプテン・ビーフハートレジデンツなどがエクスペリメンタル・ロックとしてあげられる[6]。またイギリスでは、ビートルズジョン・レノンは、オノ・ヨーコと実験音楽アルバム『トゥー・ヴァージンズ』を発表した。プログレッシブ・ロック系のブライアン・イーノロバート・フリップフレッド・フリス参加のヘンリー・カウジャズ・ロックからソフト・マシーンなどが参入した。旧西ドイツでは、フルクサスの流れを汲むカンファウスト、現代音楽家を擁するスラップ・ハッピー、なども実験音楽に接近した。またスラップ・ハッピーとヘンリー・カウは協力してアルバムを制作している。プログレッシブ・ロックが衰退した1970年代後半には、パンクニュー・ウェイヴ系のデヴィッド・バーンとトーキング・ヘッズ、キャバレー・ヴォルテールディス・ヒートPILジェームス・チャンスDNAローリー・アンダーソン(1980年代に登場)らが登場した。

アメリカ、ヨーロッパのローカルな実験音楽家としては、フランコ・バッティアート、アメリカ出身でイギリスを中心に活動したデヴィッド・ヴォーハウスのプロジェクト・ユニット「ホワイト・ノイズ[注 3]らが活動している。
日本の実験音楽

日本の実験音楽としては、まず阿部薫高柳昌行大友良英蓮沼執太などのフリー・ジャズ(またはジャズ・クロスオーバー)があげられる。巻上公一ヒカシューも実験音楽・前衛ロックの分野で活躍してきた。現代音楽からのアプローチを試みた音楽家としては、武満徹がいた。また、タージ・マハル旅行団(Taj Mahal Travelers)は、1969年、フルクサスのメンバーであった小杉武久を中心に結成され、ジャズ、ロック、現代音楽などあらゆる音楽の要素を融合した。彼らは、ヴァイオリン、ダブルベース、チューバ、トランペット、マンドリンなど伝統的な楽器を用い、ディレイなどの電子エフェクターを使用した即興演奏で、国内外を公演し録音作品を2作残した。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 演奏者が音を出さない『4分33秒』で知られる。
^ 67年のアルバム「ベルベット・アンダーグラウンド&ニコ」が有名。
^ ガーション・キングスレイや西ドイツのロック・バンドタンジェリン・ドリームに連なるエレクトロニック・ミュージック電子音楽の分野から試行した。

出典^ “Pierre Schaeffer”. Snyder, Jeff 2007: CsUNIX1/Lebanon Valley College: ¶1, 3. 2008年5月15日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2008年12月3日閲覧。
^ 巻上公一はテリー・ライリーのコンサートを見に行ったと述懐している
^ “ ⇒Universal Edition” (英語). www.universaledition.com. 2022年5月5日閲覧。
^ “Erratum Musical, 1913” (英語). Toutfait Marcel Duchamp Online journal. 2022年5月5日閲覧。
^ “Manifestation Dada” (英語). NYPL Digital Collections. 2022年5月5日閲覧。


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