交番・駐在所にも警ら用自転車として実用車が配備されている事がある。交番・駐在所から遠方にあたる警ら地区を、警ら基本の徒歩警らによる巡回よりも短時間で効率良く実施するためである(また受け持った警ら地域が、広範囲でも容易に警ら活動ができる)。他に、事件・事故の発生で急行する際にも交番・駐在所勤務員が現場へ早く駆けつけられる為にもある。最近では従来の実用車にかわり軽快車や小型自動二輪車(いわゆる「黒バイ」)に合図灯ホルダ、「弁当箱」と呼ばれる荷箱などの専用装備を備え付けたものが配備される事も多い。 東京都中央区の築地市場では、現代でも実用車が多く見られ、専門の自転車店も晴海通り沿いに存在する。魚を運ぶ木製の箱を搭載するため、後部荷台に鋼鉄製の補強枠を溶接するなど、魚河岸で利用するための改造なども行っている。 昭和初期には、米や氷など100kg前後の重量物の運搬用として、自転車の前に荷物を載せる前荷台運搬車が多数販売されていた。重さに耐えるため、フロントフォークと一体化した荷台やリヤカー用の太いフロントホイールが特徴である。これは宮城県仙台市の鍛冶屋が商店の注文を受けて制作した物が原型であるため「仙臺自転車」とも呼ばれた。現代では重量物の運搬は自動車に取って代わられたが、発祥の地である仙台市中心部には過去に購入した自転車を現代でも利用している店が多数存在する[3]。また宮城県内には仙臺自転車を展示している施設が複数ある[4]。 三輪車#前一輪後二輪参照。
築地
前荷台運搬車
三輪自転車(前一輪後二輪)
出典^ ⇒[1]
^ ⇒[2]
^ ⇒写真で見る自転車の歴史 -自転車産業振興協会
^ 鐘崎の笹かま館、秋保温泉の山菜荘、白石市の壽丸屋敷など
関連項目
ロードスター (自転車)
軽快車
カーゴバイク
河内正一 - 全国争覇競輪(現在の日本選手権競輪)の実用車(後に軽快車)部門で7連覇を達成。
こちら葛飾区亀有公園前派出所 - 主人公の両津勘吉が、配備されている実用車を私物のように愛用している。