宇宙戦艦ヤマトが回遊惑星アクエリアスの水柱を自爆により断ち切り、アクエリアスの水で宇宙に出来た海の中に沈んで17年が経過した西暦2220年[注 7]。移動性ブラックホール、通称「カスケードブラックホール」が発見され、これが太陽系に接近して地球を飲み込むことが明らかになった。
人類は、27,000光年離れた惑星アマールの月への移民を計画。移民船団を第1次、第2次と出発させるが、いずれも航海中に謎の敵から攻撃され、消息を絶ってしまう。宇宙の辺境で貨物船の船長に就いていた古代は地球の危機に際して帰還し、第3次移民船団の護衛艦隊司令の任に就く。アクエリアスの水で宇宙に出来た海の氷塊内に建設されたドックで修復・強化改装を受けて甦った新生ヤマトの艦長として、アマールへ出発する。
一方その頃、銀河系中心部に勢力を広げる星間国家連合は議会を招集。第1次船団を襲撃した艦隊の正体であり、連合の実質的支配者である国家SUSの代表メッツラーは、地球の移民船団を侵略行為と偽装した。1隻でも惑星破壊規模の攻撃ができる波動砲を備えた戦艦が複数いる艦隊というだけで、侵略行為を説得したのである。これにより殲滅を決議させ、第3次移民船団へ艦隊を派遣させる。
第1次、第2次船団が襲撃された宙域に到達した第3次船団は、発見した敵のサーチネットを避けるため、近傍のブラックホールを利用したロングワープを試みる。その最中、星間国家連合艦隊が出現し、ヤマト率いる護衛艦隊は船団を守るためこれと交戦する。戦闘の中、敵艦隊の1つであるエトス艦隊司令ゴルイは船団を守るべく奮戦するヤマトの姿を、SUSに支配されて落ちぶれる前のエトスの精神に重ね、戦闘を中止する。その後、ヤマトはゴルイから星間国家連合の存在を教えられ、ゴルイに感謝しつつ、アマールへとワープする。
船団は無事にアマールへ到着するが、アマールもまた星間国家連合に所属しており、SUSは連合決議に反するアマールへ制裁として攻撃を加える。古代はアマールと連合の関係を考慮して、SUSとの交戦をためらうが、雪の言葉を思い出し、さらにSUSに反抗したゴルイの姿を見て、SUSの支配を打破するため、星間国家連合と交戦することを決意。アマールも独立のため、ヤマトとともに戦うことを決める。
地球・アマール艦隊は星間国家連合艦隊を突破し、SUSの超巨大要塞へと到達。要塞の攻撃により艦隊が壊滅しながらも、ヤマトのトランジッション波動砲5連発で要塞を撃破する。しかし、要塞跡から巨大な潜宙艦が出現し、ヤマトを翻弄する。敵の猛攻の中、古代は近傍の太陽が敵のエネルギー源たる人工物であることに気づき、トランジッション波動砲最後の1発を撃ち込んで太陽を破壊。そして、崩壊した太陽から発生した次元の裂け目に、潜宙艦は大破しながら引きずり込まれていった。潜宙艦が消滅した後、突如メッツラーがヤマト艦橋のスクリーンに映ると、異形の姿へと変貌しつつスクリーンから出てくる。メッツラーは自分たちが別世界の異種異根の生命体であると述べ、ヤマトの勝利を皮肉に称えたのち去って行く。
アマールが独立に歓喜する中、ヤマトは残存する地球人類を救うため地球へと帰還する。カスケードブラックホールが地球へ迫る中、最後の移民船とともに地球を発進するヤマトの艦橋において、古代は地球人がこれまで地球に行ってきた傲慢な行為の数々と、それにもかかわらず宇宙規模からみれば小さな災害に過ぎないブラックホールに対処できない無力さを噛みしめ、移民先はやり直しのチャンスを与えられただけにすぎないと考える。 その時、メッツラーが再び出現。自分たちが異なる次元の住人であること、その次元には資源が少ないため生きる糧を他の次元に求めていたこと、そしてカスケードブラックホールの正体が他次元から資源となる星々を奪い取るための巨大な次元転移装置であることを暴露し、古代たちを嘲笑いながら去っていく。しかし、人工物であることに活路を見出した古代は、次元転移装置の本体を発見させ、トランジッション波動砲6発一斉射でこれを破壊する。カスケードブラックホールは消滅し、地球は救われる。 ヤマト乗組員に敬礼を持って見送られながら、地球はカスケードブラックホールに飲み込まれ消滅した。その後、残存地球人類の救助に当たっていた防衛軍旗艦ブルーアースから入電し、観測の結果、地球は銀河中心部の巨大ブラックホールに飲み込まれたことが判明したと告げる。何かに気付いた様子の古代は、ブルーアースに地球の最期を見届けると告げ、ヤマトを銀河系中心部へと発進させる。
劇場公開版
ディレクターズカット版
登場人物
地球
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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