宇宙戦艦ヤマト2
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ストーリー「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち#あらすじ」も参照

西暦2201年、ガミラス帝国による人類滅亡の危機から逃れた地球は、その勢力圏を太陽系全体にまで広げるほど復興・発展していた。地球防衛軍も新型艦が次々配備される中、人類を救う大役を終えたヤマトは、艦長代理である古代進の下、太陽系外周艦隊旗艦として辺境警備の任に就いていた。その任務を終え、地球へ帰還しようとしていたヤマトは、正体不明の航空部隊の奇襲を受ける。さらに同時に、謎の強力なエネルギーが流れ込んでくる。

地球に帰還した古代が真田志郎とともに記録したエネルギーを解析すると、それは宇宙からの救援メッセージだった。さらに同時期、地球へ向かう巨大な白色彗星の存在が確認される。謎の奇襲・謎のメッセージ・巨大彗星と、同時期に起こった3つの現象に関係性を感じた古代たちは、新たな危機として防衛軍上層部へ進言するが、平和に慣れきった高官たちは耳を貸さなかった。堕落した上層部に見切りをつけた古代は、旧ヤマト乗組員を招集し、ヤマトを無断で発進させる。

発進したヤマトは、古代の恩師である土方竜が駆る最新鋭艦アンドロメダの追撃を受けるが、古代たちの決意を汲んだ土方に見逃される。その後、太陽系辺境の第11番惑星において以前ヤマトを襲撃した敵部隊と遭遇・交戦し、第11番惑星基地から斉藤始率いる空間騎兵隊を収容し、太陽系を離脱する。

再び宇宙からのメッセージを受信すると、航海班長の島大介は、より詳細な情報を得るため自らその通信を担当する。通信の結果、発信源の星テレザートと発信者テレサの名が判明。何度も通信を重ねた島とテレサは、やがて互いを慕うようになる。そして、ヤマトがテレザートへ辿り着くと、古代たちはテレサと邂逅し、大帝ズォーダー率いる白色彗星帝国の存在を教えられる。しかし、テレサはそれ以上の協力はしてくれなかった。テレサは、かつてテレザートで起こった戦争の終結を祈った結果、無自覚だった自身の不思議な力で、テレザートを滅ぼしてしまったことを島に打ち明ける。島に別れを告げ、テレザートへと残ったテレサは、島のためにテレザートを爆発させ、接近する白色彗星を道連れにしようとする。彗星の破壊には失敗したが、時間稼ぎには成功し、ヤマトは太陽系へと帰還する。

太陽系へ帰還したヤマトは、アンドロメダ率いる地球艦隊とともに彗星帝国艦隊と交戦し、苦戦しながらも勝利する。しかしその直後、白色彗星がワープで出現し、損傷したヤマトは戦線を離脱。地球艦隊は拡散波動砲一斉射で彗星を破壊するが、その中から巨大な都市帝国が無傷で現れ、その攻撃で地球艦隊は壊滅し、土方もアンドロメダと運命を共にする。彗星帝国は地球への無条件降伏を勧告し、地球はこれを受諾するが、ヤマト乗組員は土方が残した言葉を胸に、降伏を拒否し、彗星帝国への徹底抗戦を決める。

都市帝国との戦闘に臨んだヤマトは、都市帝国内部へと突入して動力炉を破壊し、都市帝国を撃破する。しかし、都市帝国の中からさらに超巨大戦艦が出現。もはや戦う力も残っていないヤマトはなすすべもなく、乗組員を退艦させ[14]一人残った古代は、自らの無力に苦悩した末、ヤマトで超巨大戦艦へ特攻することを決意。古代と最期まで一緒にいたい雪とともに超巨大戦艦へと向かうが、その目の前にテレサが現れる。ヤマトの戦う姿に動かされたテレサは、自らの全ての力を使って超巨大戦艦へと突撃し、ともに消滅する。

テレサの最期を見届けた古代たちは、生きて美しい地球を作っていくことを誓い、地球へ帰還した。
主な登場人物詳細は「宇宙戦艦ヤマトシリーズの登場人物一覧#宇宙戦艦ヤマト2」を参照「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち#登場キャラクター」も参照
地球防衛軍
ヤマト乗組員

最終話で、真田、佐渡を含む16名(佐渡の確認人数「18名」より)が救命艇で地球へ帰還するが、古代は救命艇の発進直前に艇から飛び降りヤマトに残り、また、森雪もヤマトに残っていた。しかし上記のテレサの説得により島を含めて3人がヤマトで帰還している。よって19名が無事帰還している[注 3]
古代進(こだい すすむ)
ヤマト艦長代理として辺境警備に当たっていたところ、彗星帝国のナスカ艦隊に襲撃され、その存在を感知する。平和に慣れきり、機械文明化が進む地球に疑問を抱いている。新たな地球の危機に対処しない上層部に見切りをつけ、再びヤマトを出撃させる。最終話での超巨大戦艦に対する、ヤマトと自身の命を賭けた攻撃を自ら思いつくが、それは沖田十三の教えに反していることも認めていた。その後、島を連れて現れたテレサによる説得で思いとどまる。
森雪(もり ゆき)
ヤマトの生活班長。古代との結婚を控えていたが、ヤマトの無断発進でお流れとなる。それでも古代といたい一心で、ヤマトに無断で乗艦。古代に見つかり互いの想いを確かめた後、再びヤマト生活班長の職務に就く。都市帝国戦で死亡せず、生きて古代とともにヤマトで特攻しようとしたが、テレサの説得で思いとどまり、地球へ帰還する。
島大介(しま だいすけ)
ヤマトの航海班長。本作ではテレサとのラブロマンスが追加されている。デスラー艦との戦闘中、ヤマト甲板上で銃撃をうけ宇宙空間に放り出され行方不明となり、それ以降のヤマトの操舵はアナライザーが担当することになる。その後、テレサに救助された島は生還する。
真田志郎(さなだ しろう)
ヤマトの技師長。都市帝国攻略作戦では、敵の銃撃で義足を破損したため、動力炉にたどりつけなかったが、動力炉の爆破方法を斉藤始に指示していた。その後、古代とともにヤマトに帰還する。超巨大戦艦による猛攻を受けたヤマトからの退艦時、古代に「我々はデスラーに見習い、たとえ地球に住めなくなっても生き延びなければならない」と語っている。
佐渡酒造(さど さけぞう)
ヤマトの艦医。艦内では徳川に次ぐ高齢であり、古代や斉藤を諭すなど年長者としての振る舞いを見せる。都市帝国戦で死亡せず、ヤマトからの退艦時、古代に「どんなことがあっても生き延びよう」と語りかけていた。
斉藤始(さいとう はじめ)
第11番惑星基地の守備隊長として登場、白色彗星帝国前衛艦隊に敗北し、生存していた空間騎兵隊と共にヤマトに救出される。都市帝国の動力炉爆破のため斎藤が1人残り、都市帝国動力炉に爆弾を仕掛け起爆させる。
新米俵太(あらこめ ひょうた)
本作のみの登場人物で、ヤマトの新乗組員。周囲からは「あらこめ」と呼ばれず、「しんまい」と呼ばれている。空洞惑星からの脱出方法(重力アンカーを外して波動砲を撃つ)や都市帝国下半部の戦闘機発進口の特定に成功するなどの活躍を見せる。
その他の地球人
土方竜(ひじかた りゅう)
「竜」という名前は本作が初出となる。地球防衛軍連合艦隊司令長官と兼任の旗艦アンドロメダ艦長として登場する。第1話でヤマトとアンドロメダが航路優先権でお互い譲らずにニアミスし、その後、第2話で古代進がアンドロメダに呼び出され、かつて宇宙戦士訓練学校の教官であった土方に再会する。連合艦隊を率いて、土星空域で彗星帝国艦隊との決戦に臨む。
地球防衛軍司令長官
名前はまだ設定されていない。防衛軍上層部では数少ないヤマトの理解者で、ヤマト無断発進時にも、防衛軍責任者として最低限の対応をしつつも、できる範囲で支援していた。
参謀
地球防衛軍の参謀で、劇中では長官の側近的な立ち位置。長官とは対照的に軍の規律に厳しい性格で、ヤマト発進を断固阻止しようとする。
白色彗星帝国

サーベラーゲーニッツバルゼーミルのキャラクターデザインが変更になったほか、白色彗星帝国側の登場人物の服装のデザインが全面的に変更になっている。
ズォーダー
白色彗星帝国を統べる大帝。非常に尊大な性格だが、同時に正々堂々とした人物でもあり、デスラーなど強い信念を持つ者には敬意を払う。
サーベラー
帝国大幹部の1人で、帝国支配庁長官。『さらば』の白髪・レオタード姿から、黒髪・ドレス姿へと変更された。デスラーによって自らの地位が危うくなることを恐れ、ゲーニッツと共謀し、デスラーを陥れる計画を企てる。しかし、捕えたデスラーには逃亡され、ズォーダーにも計画が露呈し叱責される。ヤマトと都市帝国の攻防では、慢心から対処を怠り、都市帝国壊滅の要因を作ってしまう。その結果ゲーニッツ・ラーゼラーとともにズォーダーから見捨てられ、都市帝国と運命をともにする。
ゲーニッツ
帝国大幹部の1人で、総参謀長兼艦隊総司令。『さらば』では地球防衛軍の参謀と似たデザインだったが、本作では恰幅が良く禿げ頭と大きな髭が特徴のデザインへと変更された。サーベラーと共謀し、デスラー追い落としの計画を企てる。
ラーゼラー
帝国大幹部の1人で、帝国支配庁・宣伝軍事総議長。大幹部3人の中では唯一服装以外のデザインが変わっていない。部下にザバイバル率いる突撃格闘兵団ヘルサーバーがいる。ゲーニッツと異なりデスラー追い落としの計画に加担している明確な描写がなく、出番は多くない。
バルゼー
シリウス・プロキオン方面軍司令。部下にナスカやゲルンがいる。地球へ侵攻し、アンドロメダ率いる地球艦隊と交戦。火炎直撃砲で優位に立つが、土方の策略により艦隊陣形を乱され、地球艦隊の猛反撃により艦隊が壊滅し、自身も戦死する。
ゴーランド
ミサイル艦隊司令。部下にデスタールがいる。テレザート星方面指揮官であるデスラーの麾下にあるが、彗星帝国生え抜き軍人としてのプライドから反抗し、独自の作戦でヤマトを迎え撃つ。エネルギー吸収特性を持つ流星帯の対岸でヤマトを待ち伏せしていたが、真田の発明品によりエネルギーを回復したヤマトの波動砲で艦隊もろとも消滅した。
コズモダート・ナスカ
本作のみ[注 4]の登場人物で、バルゼーの部下の前衛艦隊司令。太陽系への潜入・破壊工作や、第11番惑星に前線基地を築くことを主任務としていた。ヤマトと最初に交戦するが、2度目の戦闘で大敗し、3度目の雪辱戦で戦死する。
ガミラス帝国
デスラー
『さらば』では白色彗星帝国に身を寄せた経緯は詳しく描かれなかったが、本作では死亡して宇宙空間に漂っていたところを彗星帝国の先遣部隊に救出され、蘇生医療を施されたという描写が付け加えられている。また、『さらば』とは違って、白色彗星帝国に同盟国の賓客として迎えられている。ズォーダー以外の彗星帝国の人間とは折り合いが悪く、上述の通りサーベラー達の策謀によって捕えられるなど、彗星帝国側のストーリーの中心的人物になっている。ヤマトとの最終決戦では、死亡はせず、森雪に対してガミラス本星戦を暗喩的に持ち出して都市帝国本体の攻略方法を教え、去っていく。
タラン
デスラーの側近。キャラクターデザインが『宇宙戦艦ヤマト』『さらば』とは変更されており、以後のシリーズにおけるタランの容貌として踏襲されている。


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