劇中、登場人物の夢の中で、実写のガメラ(飛行シーン用のミニチュア)が、当時人気を博していたアニメ作品『宇宙戦艦ヤマト』のヤマトや『銀河鉄道999』の999号のアニメと一緒に宇宙を飛ぶシーンがある[2]。これらは背景にアニメフィルムを使い、飛行ミニチュアを合成して撮影された。 宇宙船「ザノン号」のプロップはヒルマモデルクラフトが担当した。テレビCM(キヤノンの一眼レフカメラ「A-1」)で使用した宇宙船のミニチュアに、船体を切断してパイプで繋ぐなどの改造を施したものである[5][3]。 平和を監視するためにM88星から地球に派遣され、日本社会に紛れて暮らす女性異星人(スーパーガール)のキララ、マーシャ、ミータンは、宇宙海賊船ザノン号による地球侵略の動きを察知する。宇宙海賊の女幹部・ギルゲもまた地球に潜り込んでおり、スーパーガールの存在をザノン号のキャプテンに知らせる。キャプテンは侵略の使者として怪獣ギャオスを地球に送り込み、破壊の限りを尽くす。しかし武器を持たないスーパーガールには反撃ができず、さらに居所を知られたためにザノン号に上空から殺人光線で狙撃されるようになる。そんな中、スーパーガールは偶然出会った圭一少年の話から、かつて悪の怪獣を次々と倒した「ガメラ」という正義の怪獣の存在を知る。 スーパーガールが宇宙空間へ向けて送った念力により地球の危機を知ったガメラは、東京・新宿に姿を現し、ギャオスを倒す。ギャオスを失った宇宙海賊はジグラ、バイラス、ジャイガーを相次いで送り込むが、ガメラが打ち破る。一計を案じたギルゲはガメラの体に操縦装置を取り付けて操り、ガメラを地球の破壊に加担させる。キララがおとりとなってガメラに飛びつき、ザノン号に光線を撃たせ、操縦装置の破壊に成功する。ギルゲはスーパーガールの打倒を命じられ、立ちはだかる。しかしキララに戦うことの無益をさとされたギルゲは、罪の意識のために自決を試みるものの、スーパーガールに手当てを受け、介抱される。ギルゲはスーパーガールとともに地球の平和を守ることを決意する。 宇宙海賊はさらにギロン、バルゴンを送り込むが、ガメラはこの2体も倒す。怪獣を失ったザノン号は、殺人光線による地球攻撃に着手しようとする。ガメラは地球を飛び立ってザノン号の居場所を探り当て、体当たりし、ザノン号を破壊する。大爆発とともにガメラは姿を消す。スーパーガールたちはガメラの存在を知らせた礼として、圭一を夜間飛行に案内する。
模型
ストーリー
キャスト
キララ:マッハ文朱(ロープロ)
マーシャ:小島八重子
ミータン:小松蓉子
ギルゲ:工藤啓子
木下圭一:前田晃一
圭一の母:高田敏江
不良少年A:林博二
不良少年B:豊隅哲明
不良少年C:小林英樹
圭一の友だち:池田真
運転手:飛田喜佐雄
アナウンサー:斉藤安弘(ニッポン放送)
キャプテンの声:小林修
ナレーター:中村正
亀有公園のお巡りさん:桂小益
スタッフ
監督:湯浅憲明(本編・特撮とも)
製作・配給:大映配給株式会社
企画:徳山雅也
製作(製作者):大葉博一
プロデューサー:徳山雅也、篠原茂
脚本:高橋二三
音楽:菊池俊輔
撮影:喜多崎晃
録音:飛田喜美雄
照明:島田忠昭
美術:横島恒雄
編集:田賀保
助監督:村石宏實
製作主任:久里耕介
操演:中島徹郎
装飾:岩田信尚
メイク:土屋千恵
記録:小林みどり
スチール:野上哲夫
擬闘:松尾悟(グループ十二騎)
特殊撮影:東通ecgシステム
造型:ヒルマモデルクラフト、エキスプロ
劇画:開田裕治
視覚効果:石田徹
タイトル:デン・フィルム・エフェクト
効果:P.A.G.、赤塚不二夫、藤田信夫
衣装:京都衣装
録音所:にっかつスタジオセンター
現像:東京現像所
主題歌:マッハ文朱「愛は未来へ…」(ミノルフォン・レコード 作詞:やまひさし 作曲:菊池俊輔)
音楽製作:徳間音楽工業株式会社
特撮フィルム
特殊撮影:築地米三郎、藤井和文、金子友三