自由学園最高学部(じゆうがくえんさいこうがくぶ)は、大学の学部に相当する4年制課程及び短期大学に相当する2年制課程(女性のみ)から構成されている。リベラル・アーツを専門としている。
文部科学省の一条校認可を受けていないため、法令上は学校教育法第1条における大学ではなく、第135条における各種学校に分類されている。一方で概ね大学学部・短期大学相当の扱いを受けており、2年生課程を修了した者の中には大学学部に編入、4年制課程を修了した者の中には大学院に進学する生徒もいる。高等科からの内部進学のみで、外部生は募集していない。
男性は4年制課程のみ、女性は4年制課程と2年制課程のどちらかを選択できる。 自由学園リビングアカデミーは、45歳以上を対象にした大学講座である。 1999年に新最高学部として共学化されるまでは、学園長が最高学部長相当職を兼任する形であった。 (出典[3] ) 1941年に開場し、農業生産や人間教育の場とし、様々な社会活動や研究活動がなされている。 自由学園付設の出版社として、創立者や教職員の著書を中心とした出版事業を行う。 1920年代に自由学園拡張に伴う財政状況悪化を受け、在校父母から支援組織設立の提案がなされ、1930年6月に発足した。 学校法人自由学園の子会社として、収益事業(会館、工芸、製菓、賃貸等)を行う。 東京都豊島区西池袋 東京都東久留米市学園町 (出典[4]) 自由学園全体としては「生活即教育」を基本理念とし、それに基づいた標語を各部定めている。 自由学園での行事活動は全員参加を基本としている。 男子部、女子部の中から有志が立候補し、平和週間係となり平和週間に向け準備を行う。
自由学園リビングアカデミー(大学講座)
沿革
1921年(大正10年) - 東京府北豊島郡高田町雑司が谷(現在の東京都豊島区西池袋2丁目)に高等女学校令によらない学校として開校(女子部)。
1927年(昭和2年) - 初等部を開設。
1934年(昭和9年) - 校舎を東京府北多摩郡久留米町(現在の東久留米市)に完全移転。旧校舎は「自由学園明日館」として現存している。
1935年(昭和10年) - 男子部を開設。
1938年(昭和13年) - 北京生活学校を開校。
1938年(昭和13年) - 財団法人化(財団法人自由学園)。
1939年(昭和14年) - 幼児生活団を開設。
1945年(昭和20年) - 北京生活学校を閉校。
1949年(昭和24年) - 最高学部を開設。
1951年(昭和26年) - 学校法人化(学校法人自由学園)。
2007年(平成19年) - 幼児生活団が認可幼稚園「自由学園幼児生活団幼稚園」として開園。
2024年(令和6年) - 中等科・高等科を共学化(予定)。
歴代学園長・理事長・最高学部長
理事長
初代 羽仁吉一(当時は理事長ではなく、学園主という役職である。)
2代目 羽仁もと子 1955年 -
3代目 天野貞祐 1957年 -
4代目 田中和夫 1980年 -
5代目 斎藤光 1990年 -
6代目 猪狩朝彦 1997年 -
7代目 永田晨 2001年 -
8代目 市岡揚一郎 2009年 -
9代目 村山順吉 2017年 -
学園長
初代 羽仁もと子
2代目 羽仁恵子 1957年 -
3代目 羽仁翹 1990年 -
4代目 十文字輝雄 2004年 -
5代目 矢野恭弘 2008年 -
6代目 高橋和也 2016年 -
7代目 更科幸一 2024年4月10日(水)-
最高学部長(学長に相当)
初代 田村光三(明治大学名誉教授) 1999年 -
2代目 鈴木春男(千葉大学名誉教授) 2003年 -
3代目 大貫隆(東京大学名誉教授) 2010年 -
4代目 渡辺憲司(立教大学名誉教授) 2015年 -
5代目 高橋和也(学園長兼任)2021年 -
自由学園関連施設・事業・団体
自由学園那須農場
自由学園出版局
自由学園協力会
株式会社自由学園サービス
自由学園明日館:フランク・ロイド・ライトと遠藤新の共同設計。1997年に国の重要文化財に指定された。現在は動態保存として、一般開放や結婚式などに有料で開放・利用されている[関係者 5]。
自由学園生活工芸研究所
JMショップ
自由学園食事研究グループ
自由学園しののめ茶寮
しののめショップ
校歌・校訓・寮歌
校歌
『自由を目指して』 - 作詞:女子部10回生、作曲:近衛秀麿
『かかげよ旗を』 - 作詞:羽仁吉一、讃美歌380番より編曲
『野の花の姿』 - 詩:羽仁もと子、作曲:矢代秋雄
『男子部賛歌』 - 作詞・作曲:男子部1回生
校訓
最高学部 - 「真の自由人(いのちのよき経営者となる)」
女子部 - 「思想しつつ 生活しつつ 祈りつつ」 (Thinking, Living and Praying)
男子部 - 「思想 技術 信仰」 (Thought Technique Faith)
初等部 - 「よくみる よくきく よくする」
生活団 - 「よく教育することは、よく生活させること」
寮歌
『清風寮歌』 - 詩:廣瀬淡窓、作曲:安部正義、山本直忠
『東天寮歌』 - 詩:廣瀬淡窓、作曲:小倉朗
行事
入学式・入寮式
中等科入学、編入。高等科入学生への入学式が開催される。また入学式終了後女子部、男子部付属寮での入寮式が行われる。
遠足(登山)
女子部、男子部で5月頃に中等科、高等科に分かれ遠足(登山)が行われる。登る山は女子部中等科2000m程度、男子部中等科、女子部高等科2500m程度、男子部高等科3000m程度。
体操会
デンマーク体操を中心とした全校生徒による発表会が、毎年体育の日前々日の土曜日に開かれる。
学業報告会
音楽会、美術工芸発表会が無い年に開催され、1年間勉強してきたことを発表する。
美術工芸展
全校生徒の創作物(絵画、工芸品等)を展示する会である。4年に1度開催される。
音楽会
東京芸術劇場、練馬文化センター等の大規模な会場を使い、生徒による合唱やオーケストラ演奏を行う。4年に1度開催される。
午餐会
中等科生以上の全校生徒、教職員、学校関係者を招き、一堂で食事を会する。
卒業式
最高学部卒業式。高等科、中等科卒業式は開催されない。
平和週間
2020年度から女子部、男子部共同で一週間かけて平和について学ぶ週間である。
制服
男子部中等科は1980年代半ば頃まで、中等教育課程では珍しく半ズボンを制服に採用していた。
女子部は、制服ではなく式服という形のものがある。しかし、規定服としてスカートとブラウスというものがある。
式服は白の角襟ブラウス、紺色のスカート(ボックスタイプ、プリーツタイプがある)白靴下、冬はその上にブレザーを着用。白靴下以外は指定。
初等部は、女子部と同様である。
男子部には、制服がある。
部活動
運動部
バスケットボール部(大学部・女子部・男子部)
硬式テニス部(大学部・女子部・男子部)
転回部(大学部・女子部・男子部)
サッカー部(大学部・男子部)
剣道部(大学部・女子部・男子部)
バドミントン部(女子部・男子部)
ダンス部(女子部)
フェンシング部(女子部)
グリークラブ(男声合唱)
コアグループ(女声合唱)
アメフトクラブ(男子部)
文化部
弦楽オーケストラ(大学部・女子部・男子部)
ウインドオーケストラ(大学部・女子部・男子部)
グリークラブ(男子部) ※部活動ではなく授業の延長線上の集まり
競技かるた部(女子部)
美術部(女子部)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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