学校であった怖い話
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(バーチャルコンソール)-スーパーファミコン版の移植[7][8]

開発

本作のメインシナリオライターを務めた飯島多紀哉は、福沢玲子七話目は当初の予定では、「主人公が殺人鬼となって語り手たちを殺していく」という、いわば新堂誠七話目の殺人クラブの逆バージョンのような内容であったが、危険過ぎるとしてバンプレストの広報担当に止められたため、渋々、差し替えられたとのこと。しかし飯島は、止められた大きな原因は(当時の風潮では)「クリーンであるべき」とされる主人公が殺人鬼と化していた為であるという[9]。この名残は小説版(『VNV版』)にて垣間見ることが出来る[10]

この他にも様々な理由でバンプレストに止められたシナリオが各語り部毎に存在しており、後にアスペクト文庫よりそれらをまとめた小説版『学怖』が発売された。但し、細田友晴のシナリオだけは没にならなかったため、小説用に新規に書き下ろしている[9]

本作のタイトル「学校であった怖い話」の意味は、学校の怪談のことだと受け取られがちであるが、これは飯島の企図した意味とは異なる。実際、主人公が耳にした物語は、幽霊などではなく、生きた人間の狂気を取り扱っていたりなど、本人の言を借りて言えば、「学校で怪談話を聞く集会をやったら遭遇してしまった怖い話」と呼ぶのが妥当である。

SFC版のパッケージやタイトル画面には、それこそ学校の怪談を彷彿させる小さな子供たちの影が描かれているが、これはデザインを担当した外注先にコンセプトが正しく伝わっていなかった為である。飯島は異を唱えたものの押し通されたため、タイトル画面の「子供たちから伸びた影が怪物になる」演出によって「表面と内面では全く異なる二面性」という本作のテーマの一つを表現する事にした[11]。本来なら影が首を切り落とすなどの殺し合いをしている様を想定していたが、こちらもバンプレストに止められたため、苦肉の策で怪物にしたと言う[11]
制作スタッフ
スーパーファミコン版


美術:岡山憲一、喜久川馨、中島まゆみ、矢野史子

撮影・特殊効果:瀧本和是

音響:渡部陽子

原作脚本飯島健男

分岐用脚本:早川奈津子、山田章代、小島早紀子

技術:伊藤真也

技術補佐:森勇人

協力:株式会社ボンカラー・フォトエイジェンシー、田中憲一(バンプレスト)、越谷勝治、中里誠宏、中村大輔

バンプレストデバッガー:スタジオ・スタット

演出:頓宮勝弘

監督・総指揮:飯島健男

PlayStation版


原作・脚本:飯島健男

脚本・分岐用脚本:小島早紀子、大池叙子

分岐用脚本:早川奈津子、川上俊則、古川猛

校正:村田春子

撮影・特殊技術:瀧本和是

撮影:喜久川馨、平田慎弥、岡山憲一

美術:平田慎弥、岡山憲一、中島まゆみ

音響:堀口貴史

技術指導:小早川大

技術:末吉邦哲、伊藤貴徳

編集:古川猛、五十嵐達也、細田義博

演出:喜久川馨、小島早紀子、堀口貴史、大池叙子

協力:田中憲一、越谷勝治、平野真希、駒井里江、斎藤裕路、佐藤床毅、末安祐介、菊池博、有限会社スタジオ・スタットデバッガーズ、有限会社ポールトゥウィン、ワンステップ

監督:喜久川馨

評価

評価

レビュー結果
媒体結果
ファミ通25/40点 (SFC)[12]
23/40点 (PS)[13]
ファミリーコンピュータMagazine22.3/30点 (SFC)[14]
PlayStation Magazine20.8/30点 (PS)[15]
電撃オンライン肯定的 (PS)[16]


スーパーファミコン版
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では8・6・6・5の合計25点(満40点)[12]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り22.3点(満30点)となっている[14]

項目キャラクタ音楽お買い得度操作性熱中度オリジナリティ総合
得点3.83.83.43.63.93.822.3

PlayStation版


ゲーム誌『ファミ通』の「クロスレビュー」では合計23点(満40点)[13]、『PlayStation Magazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り20.8点(満30点)となっている[15]

項目キャラクタ音楽お買い得度操作性熱中度オリジナリティ総合
得点3.23.73.53.43.43.220.8


ゲーム情報サイト『電撃オンライン』にてライターのカワチは、本作の特筆すべき点は「内容の多彩さとボリューム」であると指摘し、語り部を選択する順番によって結末が変化する事やストーリーの内容が幽霊が登場する怪談話から人間の狂気を扱った話の他にもコミカルなものまで含まれている点などを肯定的に評価、さらに語り部が個性豊かであり「彼らが急に話の途中に豹変するシーンも多く、ゾッとさせられますね」と評価した[16]

関連作品
ゲームソフト
晦-つきこもり
システムを同じくする姉妹作。スーパーファミコン版で語り手を担当した開発スタッフが端役出演する他、作中の登場人物「風間望」が特別出演している。
VNV版

『アパシー 学校であった怖い話 ?Visual Novel Version?』。


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