赤道や地理極という明確な基準のある緯度と異なり、経度には明確な基準が自然には存在しないため、経度0度の地点(本初子午線)は人為的に設定する必要がある。過去、世界各地で様々な子午線が本初子午線に設定されてきた[4]。 国際的には、1884年以降はイギリス・ロンドン郊外の旧グリニッジ天文台跡を通過するグリニッジ子午線が本初子午線に設定されていた。現在はこれを継承したIERS基準子午線が、グリニッジ子午線の102.478m東を通っている。
本初子午線以外の子午線は、地球中心を頂点として赤道に沿って測った本初子午線とのなす角によって互いに区別される。本初子午線より西側の経度は西経、東側は東経と呼ぶ。詳細は経度の項目を参考のこと。 天文学では、地平線上の真北から天頂を通って真南へ至る天球上の仮想的な大円を子午線と呼ぶ。従って北半球では天の北極、南半球では天の南極が必ず子午線上にある。子午線は常に地平線と直交する大円として固定されているため地球の自転に伴って天球上の天体は日周運動を行い、子午線を通過する。これを子午線通過(transitまたはculmination)と呼ぶ。天体の赤経と観測地での地方恒星時が分かれば、その天体がその観測地で子午線通過する時刻を求めることができる(時角を参照のこと)。
天文学
注釈^ 英語のmeridianは「正午」を意味するラテン語のmeridiesに由来する。
出典^ 佐藤新一 『誰にもわかる地文航法』 海文堂出版、1958年、6頁及び9頁
^ Weintrit, Adam (2013). “So, What is Actually the Distance from the Equator to the Pole? ? Overview of the Meridian Distance Approximations”. TransNav 7 (2): 259?272. doi:10.12716/1001.07.02.14
^ https://www.nippo1.co.jp/earth/03.html
^ ⇒Prime Meridian, geog.port.ac.uk
関連項目
卯酉線
IERS基準子午線
本初子午線
グリニッジ子午線
日本標準時子午線
子午環
子午線弧
正子
正午
大圏コース
子午線収差(ドイツ語版)
パリ子午線
典拠管理データベース
国立図書館
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