女性警察官
[Wikipedia|▼Menu]
女子マラソンや女子駅伝の際に先導を行なう。男性の白バイ隊員と違い、制服が空色ではなく各警察本部で独自に定めた特有の色(赤や緑)になっている。
女性ならではの技能

警視庁には捜査一課女性捜査班が存在し、強姦事件専従班があるほか、大阪府警察にもドラマ「木綿のハンカチ?ライトウインズ物語」で取り上げられた女性捜査班「ライトウィンズ」がある。こちらは性犯罪のみならず、女性が被疑者となる事件の捜査も担当しているようである。また、女性被疑者の身体検査なども、基本的に女性警察官が担当する。
ミニパト詳細は「パトロールカー#ミニパト」を参照

ここでは、女性警察官との関わりについて述べる。

女性警察官はミニパトに乗っているイメージが存在する。これは、かつて女性警察官が交通部門に多く配属された経緯から、交通部門で多く使われるミニパトとのイメージが結びついたものである。
住居

独身者は警察の用意した寮に住居を与えられ、1年間の初任過程が済むまでは寮への入居が義務付けられている。女子寮に配置され、ここは警察学校のようなものである。

警視庁には全国一の寮数が確保され、独身警官はほとんど寮住まいである。キャリアの場合は警察庁宿舎に移住する。かつては徹底した厳しい体制がとられ教育役の寮長もいた。

最近は警察学校在校(この時点で巡査に任じられ警察官として扱われると共に、寮に住むことが義務付けられる)の際でもフリータイムが多く、開放的な就学体制で自由時間も多い。
交通部門と刑事部門

かつて女性警官は全国的に交通部門に配属されることが多かったが、交通部門は凶悪事件を扱わず、比較的安全な職務が多いからとの見解もある。残業が多い刑事部門・地域部門の外勤が男担当で、重労働・危険度の少ない部署は女担当という認識で配属されることが多かった。
最近の傾向

現在交通課の業務も安全・定時的ではなくなっており、飲酒運転など交通マナーの低下により危険度は増えている。一般的に初任配属先は地域課もしくは交番勤務と規定され、女性警官の場合は原則的に交通課であったが、近年の配属先には多様性が見られる。

さらに女性被疑者の増加、性犯罪の多発により女性の能力も求められ、刑事課や生活安全課に配属される女性捜査員が増員されている。刑事部門は能力や適性や素質を重視する傾向が強く、刑事への志願者が少なかったという現状もあるが、適性のある警察官がスムーズに任用されるようになった結果もあり、よって女性刑事も増えている。なお、2000年以降では私服警察官のうち約20%が女性警察官。また、暴力団対策、警衛・警護など全ての分野に職域が拡大している[7]

プライベートでは、女性警察官、女性警察事務職員の増加に伴い、「女性警察官だけの女子会」も盛んに行われており、ここで出た、雑談を本部警務課では女性警察官向けに働きやすい職場環境改善に取り組む参考にしている[8]。また交番に女性用仮眠室を整備したり、ベビーシッターを利用する際の補助を導入するなどの環境整備も進められている[6]
幹部警察官

警部以上の階級に位置する女性警察官は2014年度で295人であり[9]、また女性警察署長は2019年3月現在で6名。

2013年8月、史上初の女性警察本部長として田中俊恵警視長(当時)が岩手県警察に着任。女性の本部長は岩手県警だけでなく山梨、鳥取、佐賀、滋賀の各県警にも就任している。平成元年から採用された女性警察キャリアは40名を数え、年々増える傾向にある。ノンキャリアでは警察署長など所属長(警視警視正)に就いた例がある[10]。警視庁では機動隊副隊長に初めて女性が就任した[11]。女性警察幹部の登用はその後も増え続け、前述の田中氏は警視庁交通部長、千葉県警本部長などを歴任し2023年現在は警視庁副総監に、また青山彩子警視監は女性初の警視庁警務部長に就任するなど活躍の場を広げている。
殉職

女性の殉職者は男性のそれに比べて少ないが存在する[12]。殉職者が多いのは刑事・地域部門である。交通部門は発砲事件や凶悪犯を直接拘束するような事態に直面することは少ないが、交通事故に巻き込まれる機会は当然多くその点では危険である。

さらに、交通違反車両の追尾や暴走族の取締りといった危険度が高い任務は交通機動隊自動車警ら隊の担当で、女性警官が単独で取り締まりにあたることはなく、女性の殉職は2013年現在1名である。

現在は、女性が刑事・地域など比較的危険な部門へ配属されることも増えている。2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震東日本大震災)では、宮城県岩沼警察署警部補(殉職により警視に2階級特進)が、震災発生直後沿岸部に向かい住民に対して避難誘導中に津波に巻き込まれて殉職した(日本の女性警察官として初めての公務中の殉職者)[13][14]
女性警察官を題材とした作品

遊びじゃないのよ、この恋は1986年TBS大映テレビ) -木村進、安本莞二増村保造脚本、 井森美幸主演

木綿のハンカチ?ライトウインズ物語1997年NHK総合)- 市川森一脚本、緒川たまき主演。なお1998年には同じ市川脚本で『木綿のハンカチ2?ライトウインズ物語』がレギュラー出演者を一新し南果歩主演でNHKBS2で放送された[15]

ミニぱと(1977年、月刊少年チャンピオン連載)- 柳沢みきお原作

逮捕しちゃうぞ1986年モーニング連載)- 藤島康介原作

ブラッディエンジェルズ1986年週刊少年サンデー増刊号連載)- みず谷なおき原作

2人におまかせ!1987年月刊少年マガジン連載)- 八神ひろき原作

ハコヅメ?交番女子の逆襲?2017年、モーニング連載)- 泰三子原作

ハコヅメ?たたかう交番女子?2021年日本テレビ)- 根本ノンジ脚本、戸田恵梨香永野芽郁主演。上記の『ハコヅメ?交番女子の逆襲?』が原作である。

脚注[脚注の使い方]^[リンク切れ] 女性警官、全米初はシカゴか=1890年代に採用?地元歴史研究家時事通信2010年9月13日
^Was Chicago home to the country's 1st female cop?Chicago Tribune.2016年3月14日閲覧
^ 世相風俗観察会『増補新版 現代世相風俗史年表 昭和20年(1945)-平成20年(2008)』河出書房新社、2003年11月7日、15頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 9784309225043


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:32 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef