スイス最大の銀行機関でありかつ世界最大のプライベートバンクであるUBSなどの集計による2019年の世界の超富裕層数ランキングである。超富裕層(UHNWI, Ultra HNWI)を純資産3000万ドル以上所有する者と定義しており、世界に29万720人いるとされる。最多国はアメリカ合衆国、最多都市はニューヨーク(東京は3位)[12]。世界の超富裕層人口の上位10か国は以下の通りである。
超富裕層 構成資産について土地を最も大きな資産とする日本の富裕層に関して、4,000万円を超える世帯のうち大半は8,000万円である一方、20億円を超える金融資産を保有する世帯の数は、約3,000であるという推計結果がある[13]。 世界一、富裕層が多い国であるアメリカ[14]。そのアメリカのネット証券会社の大手チャールズ・シュワブが2022年2月に21?75歳のアメリカ人1,000人を対象に行ったモダン・ウエルス・サーベイ2022によると、アメリカ人は、220万ドル=2億2,000万円(分かりやすい換算のため、1ドル=100円を前提とする)の純資産(キャッシュ・預貯金・不動産・株式・投資信託などの総資産から、住宅ローン・自動車ローン・クレジットカードの未払い分などの負債を差し引いた額)を保有すれば、お金持ちであり、77万4,000ドル=7,740万円(同様に、1ドル=100円を前提とする)の純資産を保有していれば経済的に安心であるとみなしているようである[15]。 2020年9月にFRB(米連邦準備理事会)が発表したデータによると、アメリカの世帯の純資産額の平均値は、2019年で74万8,800ドル=7,488万円(同様に、1ドル=100円を前提とする)であり、上記の2つの金額に近い[15]。 反対に、貯金が殆どない世帯も多く、Bankrateが2021年7月に行った世論調査によると、緊急用の貯金額(普通預金口座、当座預金口座、短期金融勘定にあるお金)は3ヶ月分の生活費未満かゼロと回答した人々が51%もいた[15]。 純資産額の中央値を見てみると、それは12万1,700ドル=1,217万円(同様に、1ドル=100円を前提とする)[15]。 このように、経済格差が大きいアメリカ、平均値は超富裕層に大きく引き上げられていることから、現実を反映している数字とは言えない。実際、アメリカで純資産のトップ1%に入るには11ミリオンドル超(同様に、1ドル=100円を前提とすると、11億円超)、トップ0.5%に入るには17ミリオンドル超(同様に、1ドル=100円を前提とすると、17億円超)、トップ0.1%に入るには43ミリオンドル超(同様に、1ドル=100円を前提とすると、43億円超)が必要とされている[15]。 日本と比較してみると、総務省統計局が2021年5月に発表した「2019年全国家計構造調査」によると、2019年10月末の家計純資産の平均値は2,834万円と、同様に、1ドル=100円を前提とした場合、アメリカの4割弱しかないものの、中央値は1,422万円で、アメリカとは大きな差はない[15]。 Knight FrankのThe Wealth Report 18th edition(2024)は、「1%クラブ」と呼ばれるトップ1%以内の人々の仲間入りするには、どのくらいの資産を保有する必要があるのかを示している。それによれば、「1%クラブ」の仲間入りするには、1位のモナコでは12.9百万米ドル以上を保有することが必要であり、以下2位ルクセンブルクでは10.8百万米ドル以上、3位スイスでは8.5百万米ドル以上、4位アメリカ合衆国では5.8百万米ドル以上保有する必要がある。アジアでトップを走るのは5位シンガポールであり、そこでは、5.2百万米ドル以上保有する必要がある。16位日本では2.0百万米ドル以上保有すれば足り、17位中国では1.1百万米ドル以上保有すれば「1%クラブ」の仲間入りができる[16]。 データベースサービスを提供する英アルトラタ(Altrata)調査機関Wealth-Xは、世界の超富裕層(UHNWI)の男女比は、男性89.2%、女性10.8%と推計する[17]。 なお、Wealth-Xについては、以下の記事(英語版)参照。
順位国/地域人口
1 アメリカ93,790
2 中国27,755
3 日本19,820
4 ドイツ15,960
5 カナダ11,285
6 フランス11,000
7 香港9,955
8 イギリス9,690
9 スイス7,200
10 インド6,515
金融資産20億円超保有世帯
アメリカ合衆国の状況
世界の1%クラブ
世界の超富裕層の男女割合
en:High-net-worth individual#Number of UHNWIs per city
en:IIFL Wealth#History
en:List of universities by number of billionaire alumni